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医療の問題を解決するヒントになるかも!?-エフェクチュエーション

医療現場にはたくさんの倫理的問題があります。
意思決定能力のない患者さんの支援をどうするか、終末期の患者さんの希望を叶えるにはどうしたらいいか、などです。
こうした問題は因果関係が複雑だったりするので、なかなか解決が難しい。うまくいかないので医療者ががっかりして「やっぱり問題を解決するのは難しい、、、」と諦めてしまうこともしばしばです。
そんなとき、少しでも視点を変えてくれたり、マインドセットをかえてくれるものがあったら、、、そう思いませんか?
そういうときに役立つのが、エフェクチュエーション(Effectuation)です。エフェクチュエーションは経営学の意思決定理論で、簡単にいうと、将来を予想して準備してから問題を解決するのではなく、今できることからとにかくスタートして行動しながら、その過程で生じたものをうまく活用して問題を解決したり、望ましい状況を作り出していこうとする考えです。

エフェクチュエーションでは、以下の5つの原則を使います。

  1. 手中の鳥の原則:今持っている手段を見直してそれを活用する

  2. 許容可能な損失の原則:成果ではなく、失敗してもいい範囲を最初に決める

  3. クレイジーキルトの原則:いろいろな人とつながってお互いの手中の鳥を生かす

  4. レモネードの原則:問題や偶発的に生じたものを避けるのではなく、見方を変えることで、積極的に活用する

  5. 飛行機の中のパイロットの原則:今、コントロールできることに集中して結果的に望ましい状況を引き寄せる

この考え方とてもいいんですよ。特に解決が難しい、、、と思うような問題に対して効きます。どういう効き目かというと、取り組むときのマインドセットを変えてくれて、行動のハードルを下げてくれます。

エフェクチュエーションは経営学の理論(バージニア大学のサラス・サラスバシー先生が提唱されました)なので、その考えに敬意を最大限払い、主旨を大事にしながら、医療にとってのエフェクチュエーションの可能性について探っていきたいと思います。

ということで、ここでは時々医療とエフェクチュエーションについて語っていきます!

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