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●ショートショート●

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これまでに書いた短編小説、ショートショートをまとめたものたち。
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2024年4月の記事一覧

【ショートショート】 あの日のクレープ

【ショートショート】 あの日のクレープ

 じわりと夜が滲むような、春の夕暮れで満たされた廊下を、ものも言わずに歩いていく。

 そんなミオの背中を、私も同じく黙ったまま追いかける。決してミオのためではない。私は、たぶん私のために彼女を追いかけている。

 部活の後、ミオは確かに泣いていた。
 ロッカールームに忘れ物をしたことに気がついて戻ったとき、私はそれをみてしまった。

 一年の頃から同じクラスで、同じグループで楽しくやってきたけれ

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【ショートショート】 春吹く窓辺で

【ショートショート】 春吹く窓辺で

「中島ちゃーん。次の数学の課題、終わってたりしない?」

 休み時間になると、青木さんが声をかけてきた。

 終わってたりしない?なんて聞いておきながら、彼女は私が課題を終わらせていることを、ほぼ確信して聞いてきている。多分。

「あ…うん、終わってるよ」
「よかった!ごめんだけど、お願い!見せて!」

 手のひらを合わせて、ごめんのポーズをしながら、大して悪びれた様子もなくそんなことを言う。まあ

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【ショートショート】 チーズピザとお味噌汁

【ショートショート】 チーズピザとお味噌汁

 ガラリと木の引き戸を開け、見慣れた玄関を通って部屋にあがる。
 入ってすぐの畳の部屋にあるお仏壇、懐かしい気持ちになるお線香の香り。

 じゃらりと音の鳴る、木製のビーズでできたカーテンをくぐるとリビングがあって、その向こうにあるソファには、いつだってまあるい背中が見える。

「…こんにちはー」
「あら、初めまして」
「わあどうもー。初めまして」
「お隣さんでしたっけ?」
「あ、そうそう。先日引

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【ショートショート】 時を駆けた元少女

【ショートショート】 時を駆けた元少女

「 ──いや、マジで。本当に私のママうるさくって」
「ウケる。それで門限十七時になったの」
「そう。ヤバすぎるでしょ。そもそも部活終わったら十八時前なのに、十七時門限とかどういうことなの」
「もう時空を超えて帰ってこいってことじゃないの」

 何かあったよね、そういう話。何それ、聞いたことないけど。え、知らない?嘘だあ、待って調べるから。

 駅構内、チェーン展開されているカフェにて。隣の席の女子

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