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データ分析グループ大解剖①-エムスリーのデータ分析グループってどんな組織?ー

 はじめまして。エムスリーのデータ分析グループに在籍するデータサイエンティストの篠田です。
今回は、私たち「データ分析グループ」についてご紹介をさせていただきたいと思います。

はじめに

 エムスリーの「データ分析グループ」は、エムスリーグループを支えるデータ分析専門組織です。このようなデータサイエンティストが集うデータ分析専門組織は様々な企業の中に存在しますが、「データ分析専門組織」と一言で言っても、その役割や目指す方向性は、企業により様々です。
 そこで、エムスリーのデータ分析グループがどのようなミッションを担っていて、どんな特徴がありどんな仕事をしているのか、中途採用の現場で私が普段頂く質問への回答も交えながら、全2回に分けてご紹介したいと思います。

データ分析グループのメンバー構成

 データ分析グループは、2015年に誕生し(それ以前は、m3.comの企画全般を行うグループの中の一つのチームとして存在していました)、現在11名(中途9名、新卒2名)のメンバーが在籍しています(2021年1月現在)。

 グループ設立当初は、全員中途入社のメンバーで構成されていましたが、4年前から新卒入社を受け入れ始め、徐々に新卒で入社してくれるメンバーも増えつつある状況です。
(4月には3名の新卒メンバーが入社予定です!新卒内定メンバーの入社エピソードの記事もnoteに投稿していますので、よろしければご覧ください。『私が半年前まで知らなかった企業に新卒入社を決めた経緯 -エムスリーデータサイエンティスト新卒内定記① -』『エムスリーデータサイエンティスト新卒内定記②』『エムスリー新卒内定記③』)

 中途入社の9名のバックグラウンドは様々で、前職業界も多種多様です(金融、コンサル(戦略/データ分析)、SIerなど)。そのため、得意とする領域も異なり、企画が得意なメンバーもいれば、統計解析、エンジニアリングを得意とするメンバーもいて、チームでの総合力を高めあっている状況です。年齢構成は、20代および30代が中心となっていて、比較的若いメンバーが多い構成となっています。

データ分析グループのミッション

 私たちデータ分析グループは「あらゆるデータを活用し、エムスリーグループの利益を最大化する」というのをミッションとして掲げています。

 ここで重要なポイントは「利益を最大化する」という部分です。
高度なロジック開発を行い技術的に優れていても、ビジネスインパクトが出せなければ単なる自己満足になってしまいます。一方で、分析技術としては非常に単純なロジックや手法だったとしても、ビジネスインパクトが出れば価値のある分析となるわけです。
 データ分析技術に主眼を置くのではなく、データや分析技術を最大限活用しながら「エムスリーグループのビジネスにインパクトを与え、事業を成長させること」を目的として業務を行っている、これこそが私たちが最も重視しているポイントです。

データ分析グループの業務

 データ分析グループでは、基本的にはエムスリー内の主要な事業を一人一事業ずつ担当します。中には、主担当事業の他に立ち上がって間もない新規ビジネス領域を担当したり、主要な事業を兼務の形で複数担当するメンバーもいます。

 担当した事業領域に関しては、大きく「二つの軸の組み合わせ」で、事業の利益最大化やプロダクトの最適化を支援するプロジェクトおよび、事業の意思決定をサポートする分析を行います。
 一つ目の軸は「分析対象」の軸で、『m3.com』というエムスリーが運営するプラットフォームの改善と、顧客向けソリューションプロダクト開発の二つがあります。もう一つの軸は「目的」の軸で、データサイエンス(レコメンド等の最適化)とディシジョンサイエンス(組織の意思決定のサポート)になります。

 この二軸を組み合わせて、たとえば「m3.com改善 x データサイエンス」では、m3.com会員向けに配信しているメールマガジンの配信頻度最適化やm3.com内のバナーのレコメンデーションを、「m3.com改善 x ディシジョンサイエンス」では、各サービスのKPI設計や各種収益の要因分析等、「プロダクト開発 x データサイエンス」では、製薬企業向けにチャネルアロケーション最適化や会員向けに提供する医療情報のコンテンツ最適化等を実施しています。
 実際の分析事例の詳細に関しては、このエムスリー データ分析グループのnoteや『エムスリーデータサイエンティスト採用HP』で事例紹介を行っているので、興味がありましたらぜひのぞいてみてください。

エムスリーのデータ分析グループの特徴

 データ分析プロジェクトを実施する際には、一般的に下記の図に示したような流れがあると言われています。企業により、データサイエンティストの業務範囲の定義は様々で、この中の「見つける」であったり、「解く」の部分に特化しているような企業もありますが、エムスリーの場合はメンバー一人一人が課題の発掘→実装→展開まで、データ分析の全プロセスを一気通貫で行うのが一つの特徴です。
 一方、こうした流れの一つ一つのデータ分析プロジェクトのPDCAを回すだけではなく、担当事業について、データを活用した中長期的な事業拡大のためのロードマップ作成も各メンバーに課せられているというのも特徴の一つです。

データ分析フロー

 このように、メンバー一人一人の裁量が大きい環境中で仕事ができるので、担当事業のビジネス拡大により深くコミットして仕事ができますし、データ分析フローに関しても全プロセス経験できるので、データサイエンティストとして幅広いスキルを身に着けることができます。
また、新卒間もない若手のメンバーでも、担当事業においては、データ分析の専門家として担当事業の責任者と対峙してディスカッションしていく場が多く得られるので、大きな裁量の元チャレンジングな仕事ができることも魅力の一つです。

 さらに、前段の章で述べた通り、データ分析グループが目指すのは「エムスリーグループのビジネスにインパクトを与え、事業を成長させる」ことなので、必然的に高速PDCAが求められ、現状一人当たり年間10~20程度のプロジェクトを実施しているのが実態です。これだけの数のプロジェクトを実施していくためには、データ分析フローの異なるフェーズのプロジェクトを同時並行で実施しなければならず、なかなかハードですが、その分データ分析グループのエムスリーグループへのビジネス貢献度合いは大きく、それによりデータ分析グループは、エムスリーの中でも重要な位置づけの組織となっています。

さいごに

いかがでしたでしょうか。
 今回ご紹介した内容から、私たちエムスリーのデータ分析グループの特徴や役割を少しでも知って興味を持っていただけたら嬉しく思います。
 次回は、ビジネスインパクトを出すデータ分析プロジェクトに集中するために組織として行っている工夫や、分析環境、中途採用の現場で私が普段頂く質問への回答などをお伝えしたいと思っていますので、お楽しみに。

エムスリーデータサイエンティスト採用HPでは、働いているメンバーやその他のプロジェクト事例を紹介しているので、興味のある方は是非ご覧ください。下記求人票からのエントリーもお待ちしています!
採用HP:https://jobs.m3.com/data-scientist/
求人票 :https://open.talentio.com/1/c/m3-inc/requisitions/detail/10233