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私が半年前まで知らなかった企業に新卒入社を決めた経緯 -エムスリーデータサイエンティスト新卒内定記① -

こんにちは。21年度にデータサイエンティストとして新卒入社予定の田中と申します。縁あって本記事の執筆を担当させていただくこととなりました。どうぞ気楽にお読みいただければと思います。
本記事では、何故私が新卒としてエムスリーを選んだのかについて明確に言語化することを目的とし、前段として自分が何者でこれまで何を学び、そしてどのような軸で如何用に就職活動を行ったのかを振り返ります。
これから就活を始める、もしくは就活中の皆さんの判断の一助となればと思います。
更に、この文章を読んでエムスリーに興味を持ってくださる方が一人でもいらっしゃれば幸いです。


自分は何者か、そして何を学んでいるのか

私は現在東京大学大学院の修士2年生で、電子情報学を専攻しています。
研究テーマは情報検索系、特に近似最近傍探索です。簡単に言うと、「クエリと類似したアイテムをデータベースから高速かつ省メモリかつ高精度で検索し、ユーザに提示する技術」の研究です。更に簡単に言うと、「ある画像/曲/動画/…と似ているものをネット上で素早く検索できるような技術」の研究です。一億総ディープラーニング時代のトレンドに逆張りしてこの研究テーマを選択したという背景はあるものの、なかなかやっていて面白い研究です。

さて、研究紹介についてはほどほどにして、次章からはいよいよ自分の就職活動についてお話しさせていただきます。就活について明確な軸がある方は「就活・前期」の章を読み飛ばしていただいて結構かと思います。

就活・前期(大学院1年4月〜8月くらい)、軸がない時期

就活は大学院に入院してすぐ、4月中旬には開始していたと記憶しています。就活の初動としては、専攻内の友人たちの動静を見るに比較的早い方だったのではないかと思います
(もっとも、特に文系の友人達の中にはもっともっと早く始めている方も多かったのですが)。ただ、正直この時点で業界・業種について拘りや軸は皆無で、カタカナで格好良い名前の企業ばかりを聞いたことがある順に無節操にたくさん応募して受けているという状態でした。結果的に夏休みのGoogle Calendarはカタカナで格好良い名前の企業で行われた短期インターンシップで埋まることとなりました。
世間的には恐らく最も忌避すべき就活をしているだろうという自負は当時からありましたが、今考えてみると、興味が四散しやすい自分にとっては正しい方向性だったのだろうと思います。つまり、様々な業種・業界の仕事というものを実際に垣間見ていくことで、初めてやりたいこと、やりたくないことが次第に具体化されていったのです。ちなみに、私にとってのやりたい仕事とは「業務で一部でもコードを書く」仕事でした。

就活・中期(大学院1年9月〜12月くらい)、軸が定まった時期

方向性が明確化されたこともあり、ここからはデータサイエンティストとして採用を行っている企業をボチボチと受けていました。ちなみに、この時点でエムスリーについては存在すら認知していませんでした。ろくすっぽ業界研究もせず既知の企業のみ応募していたことの弊害だったかもしれません。
この時期に関しては特筆する内容もないのですが、長めの職場配属型インターン等に参加したりしていました。ちゃんと研究もしていました。

就活・後期(大学院1月〜3月上旬)、エムスリーとの出会い〜内定

この段階でコンサル、クラウドベンダー、そしてweb系企業等複数企業から内々定をいただいており、その中から選んで就活を終わろうと考えていました。

エムスリーとの運命の出会いは本当に突然でした。寒々とした冬のある日、大学院の友人と話す機会があり、なにやら彼がエムスリーなる未知の企業のインターンに参加した、というのです。社名すら初耳でしたが、その流麗な響きがやけに耳に残りました。後に調べると、業績は堅調、そしてテックブログ等情報発信も盛んで、なかなか“イケている”企業だと感じました。データサイエンティスト職の募集もあったので、即応募し、面接を通過し2月頭にインターンに参加させていただける運びとなりました。

インターンは5日間という短期間ながら、非常に充実したものとなりました。タスクとしては予測モデル改善であり、既にそこそこの精度を出せるモデルを更に改良するという、1を10ならぬ9を10にするようなタスクでした。初日こそ医療という普段触れることのないドメインの巨大データを前に悄然と立ち尽くすばかりでしたが、濱口さん、山本さんを始めとする社員の皆さんの手厚いサポートも受けつつなんとか人に見せられる成果を出すことができました(ありがとうございます)。ただ、インターンを通して、私にはタスク自体よりも論理的思考が重視される社の雰囲気が非常に印象に残りました。インターン最終日の成果発表会におけるフィードバックでは、ただよくできた部分を褒めていただくだけでなく論理的な欠陥をはっきりと詰めていただけて、それが非常に心地良く感じたのを覚えています。ミーティングにも参加させていただく機会があり、その際もフラットに、しかし豊かな推進性を持って議論が展開されており、一重にこれは個々の社員の方の論理的思考能力の高さに裏打ちされたものだと感じました。

その後、2回の面接を経て3月の前半に内定をいただくことができました。

就活・最終盤(3月末) 内定受諾

自分の中で、3月末までに就活を完全に終わらせ、4月からは研究に専念すると決めていたので、そこからの2週間は企業選びに本当に悩みました。各企業の社員の方と面談を組んでいただいたり、どの軸で判断するか友人に相談したりと苦闘しましたが、最終的にエムスリーの内定を受諾することにしました。エムスリーと初めて出会ってからわずか3ヶ月でのゴールインとなります。
理由は以下の通りです。
- ロジカルな雰囲気
上述した通り、極めて論理的な思考を重視する雰囲気があります。恐らく肌に合う/合わないは二極化すると思いますが、私はここでビシバシとしごかれ、脳を鍛えられれば嬉しいと思いました。
- 細分化されていない役割
事業領域の広範さに比べ、データ分析グループの人数は然程多くなく、分析、モデル作成〜施策立案に至るまで一個人が担当する職務が多岐に渡る現状があります。換言すれば、幅広いスキルを身につけるチャンスに恵まれているのだと判断しました。
- 形骸化していない面接
上記2つと比べると、若干性質を異にするきらいがありますが、自分の中では大きな理由です。エムスリーの面接では、他企業にはない面白い質問・クイズが出題されますが、どれも後々考えてみるとデータサイエンティストとして必須な素養を試すためのものとして必要十分な設計がなされていたように思います。一方で、ありふれた、よく目にするような(つまり、いくらでも事前対策可能な)質問はあまりありませんでした。ここから、当たり前を疑い、真に価値のあるものを追求する風土があるのではないかと推察しました。

以上から、新卒として入社すると成長角度が最大化されそうだと期待をし、エムスリーを選びました。

一年間に渡る長い就活でしたが、自分を見つめ、様々な企業を見つめ、最終的に悔いのない選択ができたと考えています。まだ先になりますが、エムスリーのデータサイエンティストとして働くのを非常に楽しみにしています。

最後に後輩に向けて

後輩に偉そうにアドバイスができるような立場では到底ないのですが、お伝えできることがあるとすれば、心のゆらぎを無駄と思わないでほしいということです。恐らく私自身、就活において結果的に無駄だった行動は非常に多い上に、寝て起きるごとに第一志望が変わっていたりしました。ただ、その無駄の積み重ねの結果、自分がどうなりたい/なりたくないとか、なにが得意/不得意かといった、ある種特殊な思考を深める経験ができましたし、多様な選択肢の十分な吟味からの意思決定に繋がったと考えています。もちろん既にやりたいことが決まっている人はその道を猛進していただければと思いますが、そうでない人は是非、存分に迷っていただいていいと思います。その上で、エムスリーは新卒カードを切るにふさわしい、極めて魅力的な企業かと思いますので、興味を持っていただけたら幸いです。
昨今の未曾有の事態を鑑みるに、非常にやりづらく、大変な就職活動となっているかと思いますが、最終的にご自身が納得できる結論を出して就活を終えていただけることを心より祈念しまして、ここで筆を置かせていただこうと思います。冗長に書き散らしてしまいましたが、長々とお付き合いいただきありがとうございました。