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【エッセイ】眠い日だって感情はある。

眠い。
本当に、眠い。

睡魔とは恐ろしいものだ。
頭がそれに占領してしまって
何も考えられなくなる。

前日に夜更かししてしまったからか、
一日中ずっと脳を占める
モヤが覚めてくれなかった。

正直、誰とも話したくないな…。
そんなことを思っていたって
残念ながら社会人なので。
仕事をするために職場に向かう。
その足取りの重さはここ最近で一番かも。

私は人見知りの上に、
年上の人との会話が苦手だ。

気の利いたことなんて言えないし、
面白い発言なんて以ての外。
かと言ってハキハキ喋れる訳でもないし、
自分から話すことは質問ぐらい。

どんなに優しい職場の人達でさえ、
私がどんな性格でどんなことやモノが
好きなのか、知る由もないだろう。
私には個性がない。


職場の人たちは、"ひとりごと"が多い。
いや、"ひとりごと"のように見えて
誰かに向かって話していることがほとんどだ。

そういう時、どんな反応をすればいいのか
非常に困ってしまう。
1番厄介なのが、誰かの発した"ひとりごと"に
誰かが反応して会話が続いたときだ。

スルーするべき?
でも明らかに話が聞こえているのに
無視するのも変な気がする…。
でも途中から参加するのも
それはそれで難しくない?
そもそも私、その会話の中でちゃんと
会話のラリーに参加できる?

考えすぎなんだろう。
自分でも分かってはいるのだが、
それでもグチグチ悩んでしまう。

特に今日の私のコンデションは最悪だ。
眠くて眠くて頭が全く回っていない。
そんな状態でちゃんと会話に入れるのだろうか。

今日だって"ひとりごと"から始まる
雑談が繰り広げられる。

頭は働いてないけど…
そう思いながらも「聞こえていますよ」アピール
するべくニコニコしてみる。
会話については…何も言えない。

そして帰宅途中。
先程の自身の行動を思い返して
ひとり反省会タイムだ。

気の利いた一言も喋れなかったな…。

喋り方も、接し方も未だに掴めない。
一応これでも人生26年目に
なろうとしているのだが。

1度きりだと思えば案外なんとでもなる。
「どこにでもいそう」な、
「そこそこ普通にコミュニケーションが取れる」
人になれるのに。

これからも関係が続く人たちだと思うと、
なぜか上手い立ち振る舞いができなくなる。

せめて逆であってよ…
そう思ってしまう瞬間が何度あったことか。
心のどこかにある「嫌われたくない」
という思いが人よりも強いのかもしれない。

"自分らしさ"を出せないと苦しいと感じる。
"生きづらい"と感じる。
でも、"自分らしさを出すこと"への抵抗感もある。

「素の自分では嫌われるんじゃないか」
そんな迷いと葛藤。

堂々としている人が羨ましい。
自分の意見をはっきり言える人が羨ましい。
芯が通っている人に憧れる。

羨ましい。

私は、年上の人と話すのが苦手だ。
今日も「返し」に失敗した。
明日も失敗するかもしれない。
そう思うと無限ループの渦の中。

いま返さなかったことに対して
何か思われていたらどうしよう…。
そうと思うと余計に
言葉を発することに躊躇ってしまう。

素直に言葉を紡ぐ力が欲しい。
脳からの指令をできる限り早く
言葉として発する口まで運びたい。
相手に言葉を届けるまでの時間を
できるだけ短くしたい。

だから、私は書き続ける。

気持ちを整理するために、書くことは最適だ。
もちろん上手く自分の感情に
整理がつかない時だってあるし、
スッキリできることもある。
書くことで考えがまとまることもあるし、
まとまらないだってある。

書き出さないと、そんな自分の気持ちに
気付くことすらできない。

私はなにが悲しかったの?
辛かったの?
楽しかったの?
そこから見えてくる"わたし"の骨格。

だったら書いた方がいいんじゃない?
喋りベタの私なりの、気持ちの治め方。

でもなんとかしたいなぁ…
いつか声に出せることを願いながら。

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