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コロナ時代だからこそ、前は向かなくていいメンタルケアの基本

コロナに対する危機感がますます強まってきました。不安な気持ちを持ちながら外出自粛などストレスも高まって、大変な思いをしてる方も多いと思います。
私が心理士として自分の持っている知識をシェアして何かお役に立てることがもしあれば、と思って記事を書きました。まず、一般的にこうした緊急事態における心のケアについて、以下に記します。

①今感じている気持ちについての扱い方

今ものすごく不安や恐怖、怒り、悲しみ、ソワソワした思いになってる方が沢山いると思います。その気持ちはとても妥当です。また、その湧き上がる気持ちが形を変えてよくわからないイライラ感になることもあります。それら全ての感情、感覚はあっても当然の気持ちです。慣れない非日常に疲れた方もいるでしょう。前向きに思えなくて当然です。

「どの気持ちも大切な気持ち」「持っていいよ」とまず自分で自分に言ってあげるといいと思います。そうすると自然と安心感を保ってくれるという作用があります。脳の仕組みでそうなってます。

頑張ろう!笑顔で乗り越えよう!家も楽しいぞ!と始めから、前向きに捉えようとすると、後でどーーんとなったりイライラが増えやすいので、まず、安心感を確保する方法を知った上で、それから、楽しいことを探す方ベターです。

大人の方はお子さんにも伝えてみてください。
お子さんの中には強い不安や恐怖をわいていても、表現できずにいつもと様子が変わらない場合もあります。お子さんから話さなくても大人からそっと声をかけて反応をみてみてください。

**②今できないことについて

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それと同時に、あそこに行きたいのに行けなかった、出かけたいのにできない、残念な気持ち、悲しい気持ちをちゃんと感じて、「その気持ちは持って当然」「持っていいよ」と自分に伝えてください。
こんな状況だからそんな気持ち持ってはいけない、みんなもが我慢してる、などと思わなくていいです。

さらに、こうした気持ちを否定しない形で誰かと伝えあい、言い合うことも必要です。そうではないと必ず後でガタっときます。つまり、身体にどこか具合が悪くなったりストレス指数があがるということです。

※やめられなくてつらい時
また、今やめておくべき行動をやめられない大人でも子どもにも必要なプロセスです。

今、この段階で大人で、例えば友人と遊ぶこと等をやめられない人は、多分、自粛することへの恐怖、不安があるはずです。断るのが怖い、1人が怖い、生活の変化が怖い、アイデンティティが失われるようで怖い、充実してないようで怖い、、他にもいろいろあるでしょう。。そうした自分の気持ちを感じて「そういう気持ちになって当然」「持っていいんだよ」と伝えてください。

子どもは危機感に対して大人よりも感じずらい場合もあります。今の状況についてわかりやすい説明も必要です。しかし、それだけでなく、その背景にある気持ち「外に行けなくて悲しいよね」「残念だね」「今しかできない行事もあったよね」「身体をおもいっきり動かしたよね」等、伝えましょう。そして、先程と同様に、怖い気持ちがあるのではないか、注意深く見守ります。できないこと、してはいけないことは譲らない必要がありまずが、断るのが怖い等の気持ちも否定せず、「怖いよね」と言葉にして、「持っていい気持ちだよ」としっかり肯定します。

**③効果について


重複しますが、このような関わりは、メンタルを健康的な状態に保つために大切なことです。前向きなったり、笑顔を促したり、家でも楽しいよ!!と励ますこと自体がいけないわけではないのですが、始めから言うのではなく、まずは、「嫌な気持ちになってて当然」「〜〜ができなくて残念だよね」ということが大切です。

また、やめておくべき行動をしとうとする人に、怒って危機感を仰いでも、向こうも怒りが湧き、さらには、隠れて出かけくなる等逆効果になることがあります。まずは、背景にあるつらい気持ちに目を向けて言葉にすることから始まります。ただし、気持ちを認めたからといって、すんなり言うことを聞くわけではなく、しばらく嫌だ嫌だとくすぶっています。それでいいのです。「嫌だね」と気持ちは認めつつ、自粛しなければきけない行動には制限をかけるしかありません。しかし、気持ちに我慢して蓋をして過ごすよりも、その後のメンタルの回復がよくなります。

(ここでのやべておくべき行動はあくまでも不要不急のおでかけです。)



様々な立場の方がいると思いますが、基本となる部分を大雑把ではありますが記しました。


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