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パーソナリティについて学んだこと。素朴な疑問:人って一生変われないの?

こんばんは。読者がいるのかはわかりませんが、一応挨拶から始めてみます。

今回は、ずばり「パーソナリティ」についてまとめてみようかと思います。

少し前にパーソナリティ心理学について体系的に学んだ(つもり)なので、せっかくなら文字に起こして残しておこうかなと。といっても網羅的にまとめるわけではなく、自分の主観満載になってしまう気がしていますが、書けるところまで書いてみます。(ちなみに、noteの機能をいろいろ試してみる、というのが超個人的な副テーマ)

で、そもそもパーソナリティって何?

まずは今回のテーマである「パーソナリティ」の定義をはっきりさせておきましょう。...といってもパーソナリティって、実はまだまだ曖昧な概念なんですよね。そもそもパーソナリティのメカニズムを明らかにしていこう!というパーソナリティ心理学というのが、これまで心理学の諸分野の中でもかなり下に見られてたようで。まあ、それもそうですよね。だって人の性格とかを簡単にずばっと定義できたり、分類できたりしたら世の中こんなに生き辛くはないでしょう。

と、こんなかんじだといつまでも話が展開しなさそうなので簡単に今回の主題をまとめると、人間の「パーソナリティ」について現在明らかになっている研究をもとに、「なんで人ってみんな違うのか。この差ってどこから生まれるの!ていうか人ってもう一生変われないの?」という問いについてできる範囲で明らかにしていくつもりです。

ではもう簡潔にパーソナリティについて一言でまとめると、「生涯にわたって繰り返される、個人の行動パターン」です。つまり、日常のささいな一コマから、就職や結婚など人生のけっこう大事なイベントでの決断まで、とにかく数々の状況で現れる、その人独自の、そして一貫性のある行動傾向のこと。

たとえば、すごく明るくてコミュ力おばけみたいな(すごく極端な例)A子がいるとします。A子はきっと、毎朝通勤前に寄るコンビニの店員さんにもニコニコしながら世間話をするでしょう。就職先での希望部署も自分の持ち前のコミュ力が生かされるような営業部を目指すでしょう。つまり、そういうことです。(まじで雑な例ですがこんなかんじ)

人のパーソナリティってどうやってわかるの?

パーソナリティってすごく曖昧な概念ということがすでになんとなくおわかりかと思います。過去の研究者たちも、このパーソナリティの解明のために色々な視点から研究をしています。でその研究の焦点のひとつが、個人のパーソナリティはどのように表現できるのか、ということ。つまり、あの人は落ち込みやすくて何をするにもやや消極的な傾向がある。など、個人の性格を記述するためには、どのような方法が必要なんだ?ということを研究してきました。

その結果、まあ色々な性格診断テストが開発され、様々な性格分類が主張されたのですが、今回はそこは割愛して今主流となっている性格診断のひとつ「ビッグファイブ理論」についてまとめます。

人間の性格を5つの特性で表現する「ビッグファイブ」

ビッグファイブというのは、要約すると「人間はみんな5つの性格特性を持っていて、各特性の強さの違いによって個性が生まれる」という考え。

その5つの特性というのは、「外向性」「神経質傾向」「調和性」「誠実性」「経験への開放性」のことを指します。これだけではナンノコッチャなので、それぞれ簡単に説明しますね。

まず「外向性」とは、その名の通り「外の世界へ興味や関心が向いているか」を表す特性のこと。例えば何か面白い映画を見た時に、その映画についていろんな人に感想を聞かせて、面白いから見てね!見たら感想教えてね!と話して回るような人は、外向性が高い人といえます。反対に、その映画について人に話して回るでもなく、じっくりと自分の心の中で反芻するような人は外向性が低いタイプといえるでしょう。

では「神経質傾向」とは何かというと、端的に言うと「周りの人や出来事に対しての敏感さ」。些細なことで不安を感じたり、心がざわつくような人は神経質傾向が高いといえます。

「調和性」とは比較的わかりやすく、言葉の通り、周囲への同調傾向のこと。そして「誠実性」もそのまま「真面目さ」と捉えられます。勤勉性とも言いますね。

ちょっと難しいのは、「経験への開放性」。これは、文化的事物への興味関心の高さや、知性の高さ、あるいは創造性を指します。この特性に関しては文献によっても少し概念が違うような気がしているので、とりあえず今はこれ以上の言及を控えます。小説家や芸術家はこの特性が高い人が多いらしいです。

このビッグファイブについては、だれでも簡単にいくつかの質問項目に答えることで、自分がそれぞれの特性をどのくらい持っているのか測ることができます。ぜひ興味を持ったら「ビッグファイブ 診断」などで検索してみてください。

つまりパーソナリティって一生変わらないの?

じゃあ、仮に自分のパーソナリティがこのビッグファイブで測れたとして、これって一生変わらないの?いつ診断テストを受けてもずっと同じ結果が出るの?これは私もずっと考えていた疑問なのですが、ある研究結果によると、基本的にこのパーソナリティは生涯大きく変動することはないようです。

じゃあもう色々やるせなさすぎないか、と思いますよね。でも、最新の研究では、パーソナリティの大部分は脳の仕組み、つまり遺伝子によって決まってしまうのだそう...。これまで性格は変えられる!って信じてきた人にとって、この事実は辛すぎますよね。私もちょっとショックでした。

でも、パーソナリティは変えられなくても、人は意識して自分の特徴的な行動と、考え方は変えることができます。

例えば、いつもいつもネガティブ思考で悪い方にばかり考えてしまう「神経質傾向」が高い人でも、そんな自分の行動パターンを自覚することで、意識的に今日の行動を変えることはできるわけです(なんか自己啓発っぽくなってきた)。...ちょっと具体例を出すと一気に怪しい自己啓発感が出てきたので、ここはあえて抽象的な表現に留めておきます。

結局パーソナリティを知ることで何か良いことはあるの?

ここまで「ビッグファイブ理論」をベースにパーソナリティについて簡単にまとめてみましたが、最後にひとつ。そもそもパーソナリティを明らかにすることに何の意味があるのでしょうか。

おそらく、パーソナリティを理解して、自分の向き/不向きを知ることは、楽に生きられることに繋がるのではないかと思います。

パーソナリティは遺伝的なものならば、尚更ですよね。変えられないものはしょうがない、と柔軟にあきらめて、変えられるところを(必要に応じて)変えていけばいいのではないでしょうか。

と、ここでもまたなんだか自己啓発っぽくなってきたから、もうそろそろ終わりにします。

今回はけっこう学術的には大事な歴史的背景など色々省いてかなり主観的なまとめになっているので、そこはあしからず。

そしてこの内容については↓『パーソナリティを科学する』という本にすべて依っていますので、興味のある方はぜひ。というかこのnoteを書こうと思ったのも、この本がとても面白かったので内容をまとめておこう!と思ったまでなのです。

ではでは。


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