こたつ

個人的なことがらを書いていきます。上手く表現できなくても、言葉にしてみることを大切に。…

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個人的なことがらを書いていきます。上手く表現できなくても、言葉にしてみることを大切に。つぶやきの延長、みたいな記事が多くなると思います。

最近の記事

2022年の映画ベスト10

すっかり遅くなってしまいましたが、2022年に見た映画のベスト10を書き残しておきます(ほぼ備忘録でごめんなさい!)。 1 『アメリカン・ユートピア』  なんかもう、途中から涙が止まらなくなってきて、その後ずーっと泣いていた気がします。歌声、パフォーマンス、そしてメッセージのすべてにやられました。デヴィッド・バーンかっこよ!!2022年度の「もう一度、劇場で見たい作品No.1」です。 2 『WANDA』  家事も育児も何一つ満足にできず、ダメ人間の烙印を押されるワンダ

    • 2021年に読んだ本ベスト10

      去年書いた記事「2020年に読んだ本ベスト10」の最後に、「今年は、もうちょっと読む時間を取りたいな(・・・ってか取れると思います環境が変わるので)」と書いていたのですが、実際の2021年は笑っちゃうくらい、読む時間が取れませんでした。 それでも、10冊は選んでおきます。っていうか10冊選んでみたら、すごくいい本と出合っていることが分かって嬉しかった!もう5月で「いまさら」な感じもありますが、良ければ以下、ご覧くださると嬉しいです。 1 ダフナ・ジョエル、ルバ・ヴィハンス

      • 2021年の映画ベスト+10本

        2021年に観た映画のベスト10(of 106本)です。2021年は、劇場に行けた回数が例年より少なく残念でした。回数が減ってしまったのは、もちろんコロナの影響もありましたが、自分の生活が大きく変化したことが一番の理由です(noteの記事も1年以上ぶり…)。2022年は今までのペースをもう少し取り戻したいな、と思っています。 「ケリー・ライカート特集」は、間違いなく2021年に見た映画のベストでした!。でも「特集」だったので、今回はそれ以外で良かった10本を選んでみました。

        • 『社会・からだ・私についてフェミニズムと考える本』

          今年に入って読み始めた本の中で、井上彼方編著『月歩双書02 私・からだ・社会についてフェミニズムと考える本』(社会評論社)は、わたしにとって久しぶりに新鮮な驚きのある、「読んでよかった!」と嬉しく思った本でした(去年のベスト10はこちら)。 しばらく、じわじわと高揚感を味わっていたのですが、今回は、この「よかった!」の部分を、もうちょっと言語化したくて書いてみます。できるだけたくさんの人が、本書を手に取ってもらえたらいいなと思って。 本の概要は、編著者である井上彼方さんの

        2022年の映画ベスト10

          2020年に読んだ本ベスト10

          映画をやったのだから本も。こちらも順不同です!出版年がちょっと古いものもあります。できれば、それぞれ出版社のリンクを貼りたいな、と思ったのですが、上手くいかない場合は大手書店のリンクを貼っています。 1.カロリン・エムケ『イエスの意味はイエス、それから・・・』順不同と書いたけれど、これだけは1位をあげたい。 2.キム・ジェンドリ・グムスク『草 日本軍「慰安婦」のリビング・ヒストリー』ニューヨークタイムズで「ベスト・コミック2019」に、ガーディアン紙で「ベスト・グラフィッ

          2020年に読んだ本ベスト10

          2020年の映画ベスト10

          2020年に観た映画のベスト10(of 185本)です。順不同です! 1『ウルフウォーカー』わたしが信頼を寄せる、カートゥーン・サルーン制作のアニメーション。ケルトの伝説を下地に作られた三部作『ブレンダンとケルズの秘密』『ソング・オブ・ザ・シー海のうた』に続く、3作目です。劇中、AURORAの「Running With The Wolves」がかかるシーンがとてもよかった(感涙)。 2『死霊魂』中国のドキュメンタリー映画監督、王兵(ワン・ビン)も、わたしが信頼しているドキ

          2020年の映画ベスト10

          石上卯乃さんの記事について(性暴力があるという現実をどうとらえるか)

          石上卯乃さんの意見をどう受け取ったかWAN(ウィメンズ・アクション・ネットワーク)に掲載された、石上卯乃さん(匿名)の記事について書きます。この記事を書くために、ほかにも「石上さんを支持する」と声を上げた人たちのツイートもいくつか(具体的には「#石上卯乃は私です」をつけたツイートを)読もうとしました。ですが、それらのツイートの中には、とても攻撃的だな…と感じるものも見受けられて(あえて書きますが、攻撃的なツイートは、もちろん石上さんを批判する側にも見受けられました)、読んでい

          石上卯乃さんの記事について(性暴力があるという現実をどうとらえるか)

          『童貞。をプロデュース』での性暴力問題について

          ちょっと長くなりますが、『童貞。をプロデュース』というドキュメンタリー映画をめぐっておきた性暴力・ハラスメントの一連の動きを、一映画ファンとしてどう見てきたかを時系列に整理し、それについて考え続けていることをまとめておきます。 わたしがこの問題について関心をもったのは、2017年8月25日の『童貞。をプロデュース』(松江哲明監督作品、配給はSPOTTED PRODUCTIONS)の10周年記念上映舞台挨拶のステージ上で起こった出来事(二つ下のリンク先に顛末が書いてあります)

          『童貞。をプロデュース』での性暴力問題について

          松浦理英子さんの論考「嘲笑せよ、強姦者は女を侮蔑できない--レイプ再考」のこと

          【はじめに】この記事は、一つ前のnote「映画『宮本から君へ』で描かれた性暴力について」からつながっています。そちらも読んでいただけたら嬉しいです。この論考に触れる理由は、後から述べます。 <松浦理英子さんの主張について>松浦理英子さんの表題の論考を、わたしは2009年に発売された『新編 日本のフェミニズム6 セクシュアリティ』への収録で、初めて知りました。『新編~』には、もともと『朝日ジャーナル』(1992年4月17日号、PP.39-40)への寄稿だった文章に一部加筆され

          松浦理英子さんの論考「嘲笑せよ、強姦者は女を侮蔑できない--レイプ再考」のこと

          映画『宮本から君へ』で描かれた性暴力について

          少し前のこと、映画『宮本から君へ』を見に行きました(あらすじは後述します)。新井英樹さんによる同名のマンガを原作とする作品です。でも、映画の途中に出てくる性暴力のシーンが耐えがたくて、わたしは最後まで見られずに退席しました。浅い呼吸のまま、劇場を出たところで涙があふれてきて、地下鉄の駅にも向かえず、裏道をぐるぐると歩きながら泣きました。 身体がえぐられるように痛く、こんな痛みを感じる自分も、この映画を肯定する世界も、すべて消えてしまえばいいと本気で呪いました。 4~5日た

          映画『宮本から君へ』で描かれた性暴力について

          『現代思想』3月臨時増刊号、千田有紀さんの論考をめぐって

          『現代思想』3月臨時増刊号に掲載された千田有紀さんの論考をめぐって、既にたくさんの方が意見を表明されています。もちろん、全てに目を通しているわけではありませんが、この件について、わたしも不十分ながら自分の言葉で意見表明をしておこう、と思いました。 そう思うに至った出来事があります。千田さんは『現代思想』での論考への一批判に対して、ご自身のnoteで反論しました。その際に、わたしのTwitterでの投稿の一部を無記名で引用されたのです(経緯は後述します)。それについては、わた

          『現代思想』3月臨時増刊号、千田有紀さんの論考をめぐって