「戻って来てよ」―詩―
カナカナ ひぐらし
夕焼けに 鳴いた
戻っておいでと
さみしく 鳴いた
夏は 振り返らずに
遠ざかる
ネコの母さん
ミャアミャア 鳴いた
迷子の子猫を 呼んでいる
子猫が 夏を連れて
戻ってくるように
鳴いている
坊やは 水鉄砲持って
庭の ガマガエルに
お風呂シャワー させる
カエルは 大きな目を細め
キャッキャッと 小声で鳴いて
夏の陽ざしに 呼びかける
夏は 振り返り ちょっと手を振る
ひまわりは お日様 追うのに忙しい
黄色い顔を ユルユルと回して
お日様に 話しかける
秋の雲が 邪魔すると
首を うなだれて
夏の息吹が 弱っていくのを
足元の桔梗と 悲しむ
夏の 緑色マントの背中は
段々と 小さく 遠くなるばかり
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