「ジイジの泣きべそ」ー詩ー
夏休み 青い田んぼに
囲まれた ジイジの家に
遊びに行く
ジイジは いつも
大喜びで ボクの頭を
ザラザラ手で 撫でてくれる
ジイジの笑顔は 碧空に浮かぶ
白い雲のように フンワリ笑顔だ
ジイジの 家は
どの部屋にも 風が住んでいて
風鈴を 鳴らし すだれを揺らし
夏の暑さを 追い払ってくれる
毎朝 ジイジは
大きな 仏壇の部屋で
長い間 拝む
ボクも 真似して 傍で
両手合わせて ノンノンするが
すぐに 足がしびれてしまう
「坊やが 来たから
亡くなったバアバ えらい 喜んどるよ」
ジイジは シミジミ笑顔でいう
夜は 蛍を見に行く
沢山の 灯りが
ポッ ポッ スーッスーッと
小さな 星のように 瞬き光る
まるで クリスマス・イルミネーションが
躍っているよう
手を出すと 指に止まって
ピッ ピッと 点滅し
内緒話を してくるようだ
東京に 戻る日
ジイジは 茶色の皺だらけの顔を
クシャクシャにして 涙をながす
そしてボクに ほおずりして
高く抱き上げる
ボクの ホッペは
ジイジと ボクの涙で グチョグチョ
「坊や また こられえ!!
ワシャ 頑張って 元気でおるけんな」
ジイジとの別れは いつも悲しくて
ボクは 帰りのバスの中で ずっと 泣いてしまう
ジイジ いつまでも 長生きしてね
今度は 虫取りしようね
2022年のリライト作品です
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