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芸術のなかみ

少し前まで、とある音楽家のファンだった。
彼の音楽に魅力を感じながらも、何度も聞きたいとは思えず、気分が落ち込んだ時や、辛い時も、その曲を選ばなかった。
そしてその理由がやっとわかった。
彼の音楽には暖かさがないのだ。愛がないのだ。
芸術家はどんな分野でも、その作品に、その人の生きてきたありのままが映し出される。
いわゆる生き様と言うやつだ。
どれほど破天荒な人間でも、一見無礼に見える人間でも、根っこに愛や、喜びがあれば、それが作品に映し出される。
愛はどんな人にもやってくる。たとえ実らなくても、不幸な愛でも、ボタンの掛け違いの多い愛でも、得るものは必ずある。
いつか彼がそれに気づくように、私は祈る。

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