「こんなふうな大人になりたい、って思われる人でありたい」
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はじめに
この『ー私たちの新世界ー 大陸横断記録』では、10月2日(日)に大阪で行われるミュージカル『A COMMON BEAT』関西公演に出演されるキャストの方にインタビューをして、インターンやお客さんがまだまだ知らない舞台の一面を見て行く連載になっています！
今回は前回に引き続き、コモンビート関西エリアマネージャーであり10/2の関西公演のキャストでもあるあかりんさんにインタビューさせていただきました！
担当インターンはジュンです。
大学生の頃に初参加したというあかりんさんは、現在は社会人としてお仕事をされながら関西公演のサポートと出演をしています。
質問にハキハキとテンポ良く答えていただく中で、全力でミュージカルと向き合っている気持ちを受け取りました。
なお、インタビューをすることなんと2時間。
この記事だけでは収まりきれなかったのでパート8まで用意しました！
本日9月10日(土)は、パート②&③をお送りします！
▼このシリーズのご案内▼
9月
5日(月) パート①
10日(土) パート②&③
11日(日) パート④&⑤
17日(土) パート⑥&⑦
18日(日) パート⑧
https://note.com/lucky_oxalis903/n/na45f8ea94352
コモンビートのミュージカル『A COMMON BEAT』では、多様な人を受け入れたいという考えから、参加者の舞台経験の有無は問いません。訓練された人たちが舞台をやるものだ、という世間の印象とはだいぶかけ離れています。
そんなコモンビートが提供している場に参加している人たちの魅力を知ってもらうにはどうしたら良いのか、あかりんさんにお聞きしてみました。
⒈「こんな人もいる」と知ってもらうために
ーー舞台って「楽しい」「面白い」みたいなパブリックイメージを持たれやすいというか。もちろんそれも大事なんですが、その一般的なイメージから脱してミュージカル『A COMMON BEAT』の背景に関心を持ってもらうにはどうしたら良いですかね。
例えば宝塚歌劇団の舞台だったら、キャストの方に大して「この舞台に立つまでにいろんなことがあったんだろう」とか「練習生からトップスターに輝くまでどんなことがあったんだろう」と思うお客さんもいるわけで。舞台の捉え方は人それぞれやから一概にこうだって言えないけど、「私が出るから観に行こうかな」ってまず思ってもらうことで背景を知ってもらえるだろうし、それがこちらからできる一歩の歩み寄りだとは思うかな。
あと、何かを勧める時って「この作品おすすめやねん」っていうところがスタートになるはずだけど、コモンビートに関しては「自分の出る舞台やからおすすめしたいねん」みたいなのが観に来る人のきっかけになりやすいというか。
職場でもそうだけど、ドリル(教材)を買いに来る層がドリルが置いてあるコーナーを見に来るのは当たり前やけど、ドリルを買わない層にドリルを買わせようと思ったら何かプラスアルファの商品展開をしなきゃいけない。それと一緒で、それを好きな人は勝手に来るけど、好きじゃない人にヒットさせる一つの理由が「自分が出ること」やったり、コモンビートのビジョンや作品のメッセージ性でアピールするとかやったり。平和へのミュージカルって言う印象が変わってくるもんね。それか、大人が100人でサークルみたいに舞台を作っていますって言うのも。
———これもパブリックイメージの話なんですが、舞台は「ちょっと遠い世界」って思われがちで。「どうせ元々できる人が集まってるでしょ」と思われてしまう。そこのハードルを下げるにはどうしたら良いですか。
私さ、社会人になってもコモンビートをやりたいと思った時に、「こんな大人になりたいって思える人でありたいな」って思ってて。大学生は大学生で、もう一生このままでいたいって思えるくらい楽しかったけど、社会人になったらお金ももちろん増えるし、その分もっと楽しいなって思える時間にしたいと思ってるんだよね。今の大学生には、「早くこっちおいでよ！」って言いたい笑
大学生の時の私はめちゃくちゃバイトで働いとったから。忙しくても自分でシフト入れなあかんやん。それがなんかもう自分との戦いで。土日ミュージカルの練習するからバイトできひんってなったときに、代わりに平日の朝にバイトしないとお金が入らへんみたいな。でも社会人だったら、月〜金の仕事やから土日を休んでも給料が入るし。
まあ学生と社会人でそれぞれ違う良さがあって、その中で楽しめるか楽しめないかって人次第。やから、「この大人、楽しそうやな、いいな」って思える大人になりたいなって思って。
でも自分だけでそれをするのは自己満足だなって思うから、そういう姿を、色んな学生に見せていきたいなっていうのがあってコモンビートにいるのもあるかな。
⒉多様な大人と、多様な働き方
ーーインターン生としてもっと色んな学生に観てほしいのですが、学生に向けて何かアピールするならどこがありますか。
それこそ色んな働き方があるとか、色んな人生の過ごし方があるっていうのはコモンビートに出会ってめちゃくちゃ感じてて。ちょうど就活してる時に参加してたから、「今仕事何してるん」って一緒に舞台やってる人に聞いたら、「今これやってるけどもうやめるよ」って回答がめっちゃ多くて。就活の時期でこれからどんな仕事を選ぶかってことに慎重になってたけど、「世の中、仕事そんな簡単に辞めていいんや」ってなったよね。逆に言えばそれだけ仕事もあるし、そんなに仕事せんでも生きていけるんやとか。
そういう人生の過ごし方もあるんやって思えたところが、今の自分に繋がってるというか。だから、「こんな元気な大人いるんや」ってジュンが思ったように、学生の時こんなことやってました〜みたいなのがわかると、学生たちも近づきやすいんじゃないかな。学業でもボランティアでもスポーツでも、自分と近いもの持っている大人を学生が見た時に興味が湧くかなっていうか。
ーーコモンビートの良いポイントは、そんな大人が遠い所にいるんじゃなくて、すぐ隣にいるってことかもですね。
うん。そう思うから、そこがわかるとヒットしやすいんちゃうかな。どこかで歩いててすれ違った大人がもしかしたらこの舞台に出てるかもよ、っていう笑。この人も出てるなら自分もってなるんちゃうかなと思って。
ーー私達インターンは、インターンの仕事と学校の授業や課題、加えてバイトとかの両立に日々追われているのですが・・・社会人でミュージカルに参加するのも大変ですよね。スケジュールなどをうまく調節するコツとかってあるんですか。
きついよ、きつい笑。「営業行ってきます」って言って外回りしながらどっかの駐車場入ってあんどぅ(※)と電話するとか、出張に行った先で仕事からホテルへ急いで帰ってきて(コモビ関連の)メール書くとか・・・
両立できてるかっていったらできてないと思うねんけど、期限が決まってるから頑張れるっていう感じかな。100日間っていう期限がないと絶対できんと思う。
いつ終わるのかわかんないことだったら手を抜いてまうし、自分が頑張らんでもなってなる。けど、期限もゴールも目指すものも決まってるから、「なんかあと1ヶ月やったら頑張れるか」と思って、ちょっと無理してでも満足いくことをやりたいし、みんなのためにやりたいし、そういう気持ちが勝つかな。睡眠時間とかもどんどん減ってくし、本来やったら睡眠を優先させるけどね。
まあ、うまく両立はできてないかも笑
※あんどぅ：ミュージカルのキャストリーダーを務める。普段は宮古島で民宿をしながらコモビの活動に参加している。コモビ設立当時からのメンバー。
———いやいやいや！私たちから見ると「なんでもできてめちゃくちゃすごい人だ！」みたいに思っちゃうんですよね。
でも、今のあかりんさんの話を聞いて「私達と同じ生身の人間なんだ」って笑
そうなんだ笑。はなちゃん(※)とか、りょうちゃん(※)とかもコモンビートで働いてるやんか。「仕事のオンオフとかつかへん？」って話したら「もうオンオフないかもなー」なんて話をしてて。でもそれがデフォルトやから、そういう働き方の選択をしているんだなって。
※はなちゃん ：コモンビート事務局長。猫が好き。広報インターン生の企画をサポートしてもらっている。
⭐︎9月12日(月)投稿予定の『クローズアップNPO法人 現場の声から』で普段の仕事について詳しいお話を聞いています。
※りょうちゃん：コモンビート理事長。マイクロバスを運転できる。今年厄年らしい。
———働き方は自由だって今の時代めちゃくちゃ言われてますけど、そういう姿を見ると自由に伴ってくる責任も感じます。その中で働き方を選んでいくってすごいことですよね。
うん、すごいと思う。だって、お金とか勤務時間とかじゃなく好きなことを優先させるってなかなかできんしね。やりたい気持ちと熱意っていうのは別にコモビとかミュージカルだけじゃなくて、どこ行ったってそれを仕事にできてる人は楽しそうやし、逆に仕事と好きなことを分けてる人も楽しそうやし。だから、コモビにいると色んな仕事のパターンを見れたり、色んな人に出会えてるのが得やなと思う。
参加される方に舞台経験を問わないからこそ、入ってみた先で自分とは違う生き方を選んでいる人たちを間近で知ることができる・・・
あかりんさんのようにかっこいい姿を見せてくれる大人は、これを読んでいるあなたのすぐ側にもいるかもしれません。
え、いない？
そしたら一度、コモンビートのミュージカルを覗いてみてはいかがでしょう？
次回パート④では、就活で個性を求められまくることに対する悩みをあかりんさんに話しています。
これからコモンビートに関わってみようかなと思っている人たちの背中を押してくれるような言葉が出てるので、要チェックです！
⭐︎関西公演情報⭐︎
【ミュージカル「A COMMON BEAT」再開記念シリーズ 関西公演】
▼日程
2022年10月2日(日)
初公演：開場 12:30 開演13:00
千秋楽：開場 17:00 開演17:30 ★オンライン配信あり
▼会場
吹田メイシアター 大ホール
▼詳細
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