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兵庫県立美術館:「描く人、安彦良和」に行って、人の絵を描きたくなったお話

「描く人、安彦良和」は、動画仲間のReiさんからお誘いを受けてました。
Reiさんは、アニメ好きで私と同じガンダムオタク(通称ガンオタ)ということで行く約束をしていました。
雨が降って、有害鳥獣駆除が中止の朝。
Reiさんから、山に行かないのなら暇だろうとお誘いの連絡が来ました。
大の大人に向かって暇だろうとドストレートに言ってくるのはどうかと思いますが、否定出来ないのも事実ではあります。
まぁ美女のお誘いですし、約束を果たすために、どしゃ降りの中を兵庫県立美術館に行きました。

「雨粒は当たらなければどうということはない」と言うReiさん

安彦良和さんとは

安彦良和さんはアニメやガンダム好きの間ではカリスマ的存在で、特にガンダムのキャラクターデザインをされていることで有名です。
現在77歳でバリバリの現役でアニメの監督やら漫画家もやっておられます。
ガンダム作品はもう40年以上沢山制作されてます。
比較的初期の超人気作品は、原作者兼監督は富野由悠季さん、メカデザインは大河原邦男さん、キャラデザインは安彦良和さんです。この3人がいないとガンダムという作品がここまでの人気作品にはなり得なかったと思います。
ガンダムの原画を見て、Reiさんんと共にガンダムについて語りまくろうと思ってました。
しかし、この展示会でガンダム以外の魅力的な一面を見て、ガンダムを語ろうという目的が、もっと絵が好きになって、もっと絵を描きたくなったという結果になりました。

このチケットは宝物です!

展示会の内容

少年時代のお話

パンフレットも展示会ポスターもガンダムが前面に出てます。
最初は生い立ちとか中学生時代のノートが展示してあります。
なんと、学校のノートですがなんとこんな凄い勉強のやり方してたのですか?
アニメの設定資料のように、説明と図が書かれてます。
漫画のような絵が描いてます。その絵というのが、手塚治虫さんを思わせる絵で、鎌を持った農民が「米よこせ」と描いた「のぼり」を持って徒党を組んで走ってます。京都という高い場所に将軍が立って東山文化と書かれてます。下のほうで大勢の兵士が戦ってます。
他も地図を書いたりしてて、これは時間掛かるけど忘れないない勉強方法ですね。しかも楽しそう。
この人すごい!
この頃から常人離れしてる。言葉を要約したり、図にする能力はこの頃からずば抜けてます。

購入した図録の一部です。安彦良和さんの学生時代のノートです。

絵コンテを担当してた頃

創世記のアニメ業界で伝説の大ヒット作品の「宇宙戦艦ヤマト」が最も有名ですが、1970年代のテレビアニメの人気作品の絵コンテを描かれてます。
左側にアニメで使う絵をラフに描いて、右側にセリフやシーンの説明を記載してます。相当なプレッシャーだったそうです。
創世記のアニメ業界では、ベテランというのが存在しなくて若い人たちが試行錯誤して作り上げたと思います。

ポスターを見たらアニメ原画展に見えますが、今回はそれを超えてました

アニメーターとして大成功してカリスマに

機動戦士ガンダムの原画を描いてます。キャラクターデザインはとにかくカッコイイ。もうここだけでも十分満足。
基本は色鉛筆で描いてます。キャラクターの目力強い!
キャラデザイン担当で有名ですが、モビルスーツ(ロボット)も描くのですね。
映画のポスターを水彩画で描いてます。人もモビルスーツも描くのですね。
カッコイイしすばらしいと思います。
このポスターは水彩画。
筆でこんなの描けるのですね。
アニメの原画を担当されているのですが、このスバ抜けた画力で描かれたものをアニメではパラパラと動く動画にするために確か1秒間に24枚必要で、このレベルの絵はアニメように描く人達もすごい人達ですね。

アニメーター兼漫画家

ガンダムの大ヒットにより、いくつもアニメ作品の監督をされて沢山の作品が出てます。
正直、私はガンダム以外の作品はほとんど知らないのでこの辺りで冷静になってます。
一方のReiさんは食い入るように見てます。
やはり、好きな作品の原画やエピソードは熱量が強くなりますね。
キャラクターを見ると安彦良和さんのデザインだと分かります。
キャラクターの目や輪郭など個性があるのでなんとなくわかります。
実は安彦良和さんの漫画は、彼の絵とは気付かなかったです。
アニメの原画と漫画は絵のタッチが全然違います。
考えてみれば、手塚治虫さんに似た絵を描いていたのに、全く違うガンダムを描いてたので。別人のような絵のタッチで自由に描くことができるのですね。

歴史漫画

キリストのゴルゴダの丘のシーンの漫画や、シベリアなど歴史漫画が多いです。
Reiさん曰く、「宗教的な作品が多いね」
私的にはアレクサンダー大王の壁画を安彦良和さん流に描かれた絵が好きです。
私はこの壁画のレプリカを見るために大塚国際美術館まで行きました。
アレクサンドロスという漫画だそうです。

大塚国際美術館所蔵の壁画のアレクサンダー大王です(写真左の横顔の方)
購入した図録一部でアレクサンドロスです。

現在

約25年はガンダム作品から遠ざかってたそうです。
ここ数年は、ガンダムリメーク作品など生み出してます。
最後に展示してあったのが、安彦良和さんが今回のために描いた絵が展示されてました。
メーキングの動画も流れてます。
中央に現在の安彦良和さんが指揮者として立っていて、周りには自ら描いた作品のキャラクターに囲まれます。
小さい絵を買いました。

購入した絵です。まるでオペラのカーテンコールかと思いました。

感想は「行って良かった」と堂々と言えます!

一番、印象に残ったのは、安彦良和さんの中学生時代のノートです。
読みやすい文字で、簡潔な文章、そして絵を入れてる。
これこそ勉強を楽しむということだと思いました。
これはマネすべきと思いました。

アニメの設定の資料は、普通に仕事をするうえで人物相関図や組織関係図など現状を可視化して分析する上で有効な手法と思いました。
絵コンテは、アニメ、小説、動画など全てのクリエイターは見ておいて損ではないです。
私の落書きのような絵コンテは、数日先の自分への資料としても使い物になりません。人に説明する資料はこのぐらいのさじ加減であり簡潔で、とはいえしっかりとポイントを押さえてます。
私はデッサンをやってます。基本的に現物が存在するものを描きます。
しかし、安彦良和さんの作品は映画のポスターを含めて、ほとんどが現実世界に存在しない人やメカ、そして実在不可能な構図、画角で描いてます。
でも違和感ない絵なのです。

昔のガンダムと絵のタッチが変わってきてますね

絵もリアリティーを追求した人物画ではありませんが、観る者を魅了します。
鉛筆で引かれた線が、手や肩で微妙に太さが変えてあります。やわらかい曲線で一筆書きのようなシンプルさ。

兵庫県立美術館

安藤忠雄さんのデザインのカッコイイ建物です。
正面に巨大カエルがのってます。これは私的には何でカエルか理解できません!
交通の便は良くないです。
灘駅から10分以上あります。結構な坂道で帰りはしんどいです。
三宮駅からバスもありますが、本数は少なく一時間に一本ぐらいと思ったほうがよいレベルです。
食事は館内にありますが一人2000円ぐらいのランチです。
お高いですが食べる価値ありです。

建築家安藤忠雄さんのデザインです
安藤忠雄さんが「青春のシンボル」としてデザインしたオブジェ「青いりんご」です!
但馬牛ハンバーグに山ぶどうブレンドスカッシュ🍹

最後に

グッズがやはり沢山買ってしまいました。
図録といって展示内容の作品や展示されてたコメントパネルなど全て記載されてる本がありした。
4400円。。どうしようか悩んでたら、Reiさんが私の誕生日が近いからプレゼントすると。
なんとまぁ、女性にお金使わわせてしまった。
最近、男前女子に甘えてますね。
まあ、今年の目標は素直になるということなので、素直にありがとうと受け取り今回のお話は締めくくりたいと思います。

ガンダム愛が強すぎて長文になりました。読んで頂きありがとうございました。

Reiさんが誕生プレゼントしてもらった図録です
Reiさんは連邦軍所属だそうです。ちなみに私はジオン軍所属です。

※この記事では美術館で購入した図録と絵を購入したものの写真を数枚掲載しております。所有権は私に在り、この記事は営利目的ではないため問題ないと認識しておりますが、著作権上問題があると言われてたらその写真は即削除いたします。

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