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お茶の水博士との出会い③

前回、入院と手術が急遽決定し、その診察時の血圧が爆上がりした私は、婦人科担当医から、内科のかかりつけ医に行くように指示をされ、お茶の水博士とまさかの本人直通携帯番号で話す羽目になり、博士が診察しているタイミングにお邪魔するという話をした。

▽ここに至るまでの話はこちら


呼ばれて診察室に入ると、案の定いなかった…
ま、いつものことであるが。

そして先生が来られて、経緯など色々聞き取りがあった上で、

「ほな、レントゲン撮ろか!」

「あ、でも先生、私先日入院先の病院でレントゲン撮ったところなんですけど、そんな直近に2回目のレントゲンを撮っても大丈夫なんでしょうか?」

「大丈夫や!うちとしてもレントゲン撮って診てみな分からへんからな。ほな準備して!」

看護師さんに連れられてレントゲン室に入った。ここでレントゲンを撮るのは実は今回で2回目だ。

下半身の防護服がこの病院では巻きスカート状になっており、前回大変恥ずかしながら、私が太り過ぎでその巻きスカートを留めることができず、手の指先で持ったまま撮ったことを思い出した。

しかも結構重くて、「早く撮ってほしい!!」と当時心で何度叫んだか…。

その事が頭をよぎったので、看護師さんに

「あのう、私前回もこれを巻けずに手で持って撮影したので、今回もそうしたらいいですかね?」と聞くと、

「あなた、妊娠してるの?」

「いえ、してません。」

「だったらそれ持たなくてもいいわよ。そのまま撮るから。」

「えっ?今回巻かないんですか?でも先日もレントゲン撮りましたし、いくら手術するといっても卵巣とか大丈夫なんですかね?」

「妊娠してたらダメだけどね。そうじゃなかったら大丈夫だから!!」

「えっ??ホンマに大丈夫なんですかね???」

と私が最後の「なんですかね???」を言うタイミングでお茶の水博士がやってきて、

「準備できたか?ほな行くでー!はい、息吸ってー!!」

「えっ!えっ!!えっ!!!」と思っているうちに、息を吸ったら

パシャーーーーーーーッッッ!!!!!

(…私、もう終わったかも?被ばく量大丈夫なん?なんぼ手術するったって全部取らへんねんけどねぇ…直近2回目で、しかも下半身防護服無しってホンマに大丈夫なん???)(泣)

と、顔にタテ線が入った状態、かつ若干絶望感満載で着替えてから待合室で待っていたら、レントゲンができあがって、また呼ばれた。

「これ見る限り、血圧に関して異常は見られへんなぁ。ここも問題ないし。ご両親は血圧系で何か疾患持っとってなんか?(持っているのか?)」など色々聞かれて答えた結果、

「多分、手術決まってビックリして血圧上がったんやろ!心配せんでもええと思うわ。今日うちで測った血圧も普通やしな。一応血圧の手帳渡しとくから、これにずっと記録しとき!」と言って、ご親切に書き方まで教えてくれた。

_____

そして入院してついに何とか無事に退院することになった。(この時も色々あったが、その話は今回割愛する。)

入院中、実は全身麻酔の管の関係で喉が痛いのと、部屋が大変乾燥していたのもあり、咳が出だしていた。

でも今は咳が出ると、お腹に響くので非常に痛いし困っていた。

退院後1週間分は入院先の病院で咳止めを出してくれたが、私の咳は一度出だすと大変しつこいため、1週間では当然止まらない。

しかし、様々な事情で実家でしばらく療養することが決まっていたので、運転も今の身体でするのはお腹も痛いし、ドクターストップもありできない。

運転できる家族の都合もつかないため、お茶の水博士のところで薬をもらいに行きたかったが、今は行けない。でも薬はどうしても必要なのだ。

そこで病院に迎えに来てもらうことになっていた夫に取りに行ってもらうことにした。

夫はお茶の水博士と面と向かって話すと「おったまげる(ビックリする)」らしく、私が博士とのやり取りを聞く分には楽しそうだが、いざ自分が行くとなると、「えー?!」と若干拒否ってるのが電話越しにも分かった。

母に電話すると、
「そら、アンタが病院に電話して、内容を伝えた上で、あの子が取りに行くようにせんとアカンやろ。あの子だって自分の薬貰いに行くわけやないんやから、先生に色々聞かれても分からへんやろ。」

と的確なアドバイスをもらい、そりゃそうやな、と思った私は受付の女性に一生懸命事情と薬名も伝えて、代わりに夫が取りに行きますのでと話して、何とか理解してもらえた。

先生本人じゃないので処方できるかどうかも分からないから困ったことだろう。申し訳ないなぁと思った。

そしてしばらくして、薬をもらった夫が病院に迎えに来てくれて、少し必要になったものを買い物して、実家に行った。

夫曰く、「それがさぁ、薬もらいに行くだけでも診察室入って先生に会わなくちゃいけなくてさ。『あぁ◯◯さんね!(←我々の名字)聞いとるで!!これでええか?』って言われてさぁ。聞いてたから良かったけど、いきなりだったら俺、やっぱりおったまげてしまってどうしたら良いか分からないよ。」と若干苦笑気味で話していた。

現場を見てなくても私のまぶたの裏には分かりすぎて、その情景がありありと浮かんでくる。

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関西人ではない夫よ、大役本当にお疲れ様…。

あなたにとっては「たかが薬をもらいにいくだけ」とはいえ、先生が「お茶の水博士」だけに、さぞかし「おったまげた」ことであろう。

しかも私を介さず、直接のやりとりだから余計のことだったと思う。

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それ以降、お茶の水博士のところへ行くと夫へ連絡すると、

『あぁ◯◯さんね!聞いとるで!!』

と滅多に冗談を言わない夫がこんなLINEを送ってくるので、吹き出したり、笑いが止まらなくなる。

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しかし、婦人科が終わってホッとしたのも束の間、今後はお茶の水博士との縁が今までより更に濃密に(?)続くことになってしまった。これは私も想定外だった。

3ヶ月に一度、念のため検査ということで、定期的に診察に行かなくてはいけなくなったのだ。

なかなか病院と縁が切れへんなぁ~と落胆気味だが、健康のためとブログのネタをもらいに行くということでこれからもお世話になることに…。

入院の話やその後のお茶の水博士とのやりとりは、また別途したいと思う。


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