お茶の水博士との出会い②
「………。ほなな、一回▲▲病院におるA君に頼んどくから、そっちで検査してきて!あることを調べたいんやけど、うちの病院にはその機械がないから、A君の所やったらあるからそこで検査してもうて、それからどうかまた見よう!様子見や!!」
前回そう言われて、予約を取ってもらって▲▲病院に行った。
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咳が出そうなのを抑えながら大きく深呼吸したりして、検査をした。
いよいよ外来の先生の診察となった。優しそうで穏やかな感じの先生だ。
「色々検査してみたのですが、喘息とまではいかないんですよね。咳喘息の疑いといったところでしょうか?」
「では、まだマシな方なんですね?」
「そうですね。」
私はここで思い切ってある質問をすることにした。この診断結果では今のところ、この病院や先生にお会いするのは当分なさそうと思ったからである。
「あのう、全然関係ない余談で申し訳ないんですが、いつも私がお世話になっている⚫⚫先生は『A君に頼んどくからそっちで検査してもうて!!』『様子見や!!』とか言う感じで(←モノマネしながら)仰るんですが、いつもあんな感じでお話される方なのでしょうか?」
すると先生は声を出さずにものすごく笑って
「そうですね。以前からあんな感じですよ。まぁ私の先輩にあたる方なのでね。」
「あ、そうですか。余計なこと聞いて申し訳ありません。」
う~ん、夫の通っていた理容室のマスターは「紳士な方だ」とのことでそういう一面もおありなのかも知れないが(実際プライベートは知らない)、病院では激しい感じである。(勿論キライではなく、むしろ私のツボにはまるタイプの激しさをお持ちの方である)
今日のA先生の回答で病院でのご様子が「通常モード」ということがよく分かり、今後の対応の対策に役立てたいと思ったのだった。
その後、改めてお茶の水博士のところへ診察に行くと、少し話して決め台詞の「様子見や!!」が炸裂したのであった。
長い間かかったが、気がつけば薬を服用しなくても、私の咳は止まった。(たまに出るとしつこいが)
_____
…それから数年後、私は婦人科で入院、手術することになり、急遽入院が決まったため、その診察時に測った血圧が170まで上がってしまった。(普段120~130程度)
「一度かかりつけの内科の先生に、入院にあたり血圧に問題ないか診てもらってください。」と言われて久しぶりにお茶の水博士のところにお邪魔することになった。
コロナもその間に発生していたので、極力家を出ることなく、病院も必要最低限のところにしか行かないようにしていたので、お茶の水博士のところにはあれ以来通ってない。
現在どういう診察状況か分からないので、とりあえず診察券を見ながら病院へ電話をしてみた。
病院が開いてる時間帯にかけたつもりだが、電話に誰も出ない。すると留守電に切り替わり、御用の方は今から言う電話番号にかけてほしいとのことで、メモしてもう一度そちらへかけ直した。
「はい、もしもし?」…どこかできいたことのある声…。そう、何を隠そうお茶の水博士の携帯電話であった。
まさか本人が出るとも思ってなかったので、ギョッとしながら、
「あ、私以前そちらの病院でお世話になっていた者です。病院にお電話したらこちらへお電話して下さいとのことでしたので掛けさせて頂いたのですが、よろしいでしょうか?」
「あ、そう。それでお宅、どちらさん?」
「『らびっと』と申します。以前…コロナ前ですが、咳が止まらず、なかなか治らなかったので、▲▲病院のA先生をご紹介いただき、検査をしていただいた者です。」
「あ~~~あぁ。」
どうやら思い出したらしい。
「その節はお世話になりました。それで今回は入院することになりまして、担当医から血圧が問題ないか一度見てもらって下さいとのことで、先生に見ていただきたいのですが、可能でしょうか?」
「それやったら病院は診察券通り空いてるが、ワシがおる時に来なさい。この曜日は昼から他の先生、この曜日は昼から休み、この曜日は全日◯◯(あまり聞いたことのない名前)が担当やからワシはおらへんから、これ以外でおいで。」
「〇…〇先生ですか?」
「あぁ、それワシの息子やねん、息子!○○!息子!!」
(あぁ、下の名前ね。)←文章では非常に分かりにくいが、息子さんの名前を呼び捨てにして、〇〇が診ていると仰っていた。
そして、再度先生のいらっしゃる診察日を確認し、後日訪れることになった。
その際も予想外のことが起こり、顔にタテ線が入ったのだが、この話はまた次回へ続く…。
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