韓国料理#07.牛のホルモン焼き~最後の焼き飯がおいしい~
食の好みや幅というのは変化していくものだなと実感するようになったのは、昔は苦手だった内臓系の食べ物を食べられるようになってからです。
小腸を意味するコプチャン(곱창)ですが、その独特の臭みから、好んで食べることはありませんでした。というよりも、まったく食べられなかったと言った方が正しいかもしれません。
韓国では牛と豚の両方のコプチャンが食べられます。豚の方が安くて一般的ですが、匂いが強いです。逆に牛のコプチャンは匂いが少なく食べやすい一方で値段が高いため、食べる機会は多くありません。
それでも、ある日、知ってしまいました。牛のコプチャンは美味しいのだと(豚はいまだに苦手)。
今回は、そんな牛のコプチャンを含むホルモン焼きの盛り合わせをご紹介したいと思います。ソジュ(소주)にも合うおすすめの韓国料理です。
付け合わせ(반찬)
韓国のお店では料理を注文すると、まず最初に付け合わせ(반찬)が出てきます。
今回お邪魔したお店では、玉ねぎの酢漬け(양파장아찌)、大根の和え物(무무침)、レバー(간)とセンマイ(처녑)の刺身が出てきました。
にんにく(마늘)は鉄板で焼いてから食べても良いですし、生のまま焼いたホルモンと一緒に食べても美味しいです。以前はにんにくを生で食べることに抵抗がありましたが、今ではお肉やホルモンを食べる際には欠かせなくなりました。そして、匂いも気にならないという不思議ーー。
ソースは味噌ダレ、青唐辛子を効かせた醤油ベースの甘辛酸っぱいタレ、そして、塩とごま油を合わせたソースの3種類があります。味噌ダレはにんにくに付けて食べることが多いです。
ここで一番目を引くのは、やはりレバ刺しです。
レバーはとても新鮮で、生臭さはほとんどない・・・と言いたいところですが、噛んでいると、やはり奥の方からじんわりとあの独特な香りがやって来ました。食感は好きですし食べられなくはないのですが、個人的には2つが限界でした。
さらに、豆もやしのスープ(콩나물국)が出てきました。韓国は汁物文化とも言われるほど、食事には汁物が欠かせません。
見た目からも分かる通り、辛くて刺激のある味付けです。小腸や大腸などのホルモンは脂が多いため、このスープがよく合います。
ホルモン焼き(内臓の盛り合わせ)
ホルモン焼きの盛り合わせ(모둠)を頂きました。5つの部位のほか、じゃがいもと玉ねぎ、ニラも一緒に炒めます。
材料は新鮮で下処理も上手にされているため、内臓特有の臭みはほとんど感じませんでした。食感もよく、脂も適度に落とされているため、しつこくありません。香ばしくてとても美味しかったです。
焼き飯(볶음밥)
最後に、焼き飯(볶음밥)を注文しました。
付け合わせにもあった大根の和え物、ニラ、海苔などを入れて味を付けたご飯を鉄板で焼きます。こちらも香ばしくて美味しかったです。
中国の炒飯と日本の焼き飯が異なるように、韓国のポックンパにも特徴があります。韓国では、鍋料理や焼き料理の締めとして焼き飯を食べることが多く、ご飯を平らに広げて焦がすように焼くのが一般的です。そう、焦げないように混ぜながら炒めるのではなく、わざと焦がすのです。これが意外にも良い味を出します。
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今回行ったお店の名前は「人生コプチャン(인생곱창)」。
ご主人はコプチャンを愛しているんだろうなと感じる店名と料理でした。
人生、コプチャン!
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