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城崎紀行〜親孝行の旅②

車椅子の母と城崎温泉へ一泊の旅行に出かけた、旅日記その2。

次女と彼氏くんが同行してくれるというので、久方ぶりの親孝行が出来て嬉しい私。

母がまだスタスタ歩けた時は、よく演劇やコンサートなどに連れ出した。

それも結構頻繁に。

しかしこの列車旅の途中で、車窓の外を見ながらふと母が私に言った言葉に驚愕した。

「あんた宝塚って見たことある?」

「え?」

「私ね、一度だけ行ったことあるのよー。お友達と」

お分かりだろうか。

歳をとるとはこういうことである。

「いやいや、行ったじゃん!私と!」

「え?そうだっけ?」

「・・・」

悲しくて何も言えなかった私。

まぁ91ともなれば致し方無い。

その時は華麗なショーに興奮していた母も、この歳になると忘れてしまうのね。

そんなもんかも知れないと、自分で自分を慰めるしかなかった。

窓の外を眺めながら、絶えず独り言を呟いていた元気な母。

首がおかしくなるのでは…という心配と、割と大きな声の独り言に、眠っておられる周りの方を気にしながら、ハラハラし通しだった私。

ようやく城崎温泉駅に到着。

JRの連携のおかげで、ホームには既にプレートを持った駅員さんが待機してくださっており、乗客の皆さんが降り終わった一番最後に外に出た。

「全国旅行支援」の効果か、駅前は人で溢れていた。

観光バスがいくつも行き交い、「あー観光地だなー♪」という雰囲気で、賑わいが戻り地元の方たちはさぞかし嬉しいだろうなと感じた。

城崎がとても人気だったのが頷けた。

早い時間帯の電車の指定席がほとんど埋まっており、到着したのが午後3時。

外湯へ行くにも荷物があるので、どんなお店が立ち並んでるかを見ながら、とりあえずホテルへ向かった。

ラッキーなことに部屋は最上階だった。

ベランダがなかったのは少し残念だが、窓からの眺めは最高♪

一度部屋に入ってしまうと、外に出る元気がなくなってしまった。

母以外は。笑

で、話し合い、外湯は明日にしようと。
ゆっくりしようということに決定。

まずは皆んなでホテル内を見学しに。

それから夕食までにホテルの大浴場へ。

つくづく娘で良かったと思う。

なぜなら浴場内ではさらに手厚い母の介助が必要だから。

車椅子はもちろん、杖もつけない。

私ひとりでは絶対に無理だ。

私まで共倒れになる可能性だってある。

考えるだけでも恐ろしい。

今はデイサービスで介助してもらいながら入浴している母。

家では入らない。

賃貸マンションで手すりもなく、浴槽も高いので危なくて入らせていない、というのが正解。

だから今回温泉へ行くってなったのも、娘が一緒に介助してくれると言う言葉をもらえたから私も決意できたという訳である。

夕食はバイキング形式。

車椅子を押しながら、好きなものを選ばせてあげた。

普段は塩分控えめで柔らかいものばかりを作っているが、旅行の時ぐらい、好きなものを食べたいだけ食べさせてあげたいと思った。

手前が若いふたりの分(笑)

さすが20代。

量がヤバい。

お刺身がやっぱり美味しい♪

普段あまり量を食べない母も、美味しい美味しいと言って結構食べた。

そのあと皆んなでトランプ大会(笑)

途中あやしいところもあったが、母もなんとかルールを思い出し、ゲームは成立。

うん。ボケていない。

彼氏くんがよく負けて、本気で悔しがっている姿が面白かった(笑)

そのあと就寝。

普段から寝つきの悪い私。

さらに布団や枕が変わると眠れない体質ときている。

案の定、眠れず…。

3時間くらいは眠れたかな?

つくづくこの体質がイヤになる。

朝の窓からの景色。

曇っていても、やっぱりきれい♪

朝ごはんもバイキング。

お昼は海鮮を食べると決めていた私(笑)

なので朝はパン系で攻めてみた。

母も同じくパン系が良いと。

また車椅子で周りながら好きなものを選ばせてあげた。

私ひとりで平らげた朝ごはん!笑

フレンチトーストが絶品だった♪

こちらも手前が若いふたりの分(笑)

ここからまた同じくらい食べてたからね。

さすがである。

朝食後はいよいよお外へ。

人が多いので、車椅子の不安もあったが、3人いれば怖くない!

でも、外湯をどうするか。

ここまで来て、外湯に入らず帰るのか。

それに私には別に行きたい場所があった。

さて、どうしよう。


つづく♡

最後までお読みいただき有難うございました♪

ではまた。        Tomoka (❛ ∇ ❛✿)


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