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がんばれ、私の中のセロトニン

クマ先生に話した。

思ってること、感じてること全て。

この1ヶ月の間に起こった出来事や、この身体の変化におけるストレスの原因かも知れないこと全て。

クマ先生は私の話を『うんうん』と聞き、薬を1種類試しに飲んでみないかと言った。

〝レクサプロ〟っていうお薬だ。

SSRIと言って〝選択的セロトニン再取り込み阻害薬〟だって(←調べてみた)。
長い名前。

要するに、主脳内の神経伝達物質〝セロトニン〟の働きを改善し、意欲を高めたり、憂鬱な気分などを改善してくれるという、なんとも素敵なお薬らしい。

(セロトニンの説明はこちら↓↓↓)

必須アミノ酸トリプトファンから生合成される脳内の神経伝達物質のひとつです。
視床下部や大脳基底核・延髄の縫線核などに高濃度に分布しています。

他の神経伝達物質であるドパミン(喜び、快楽など)やノルアドレナリン(恐怖、驚きなど)などの情報をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。

セロトニンが低下すると、これら2つのコントロールが不安定になりバランスを崩すことで、攻撃性が高まったり、不安やうつ・パニック症(パニック障害)などの精神症状を引き起こすといわれています。

      (厚生労働省 e-ヘルスネットより)

とは言え、病院勤務が長かったせいか、私はお薬を飲むことにかなり敏感で、出来たら飲みたくないのが本音。

そのまま依存してずーっと飲み続けなくてはいけなくなることが怖いのだ。

もちろんクマ先生はそんな私のことは理解してくれているし、再度その話もした。

その上で、ほんの少量から試してみるのも良いかもと提案して頂いた。

私のことを考え、まずは半錠を3日ほど…とクマ先生は言ってくれたが、さすがに3日は…と思い、ひとまず1週間分もらうことに。

副作用も少し出るかも知れないと言われ、ちょっぴり不安になったが、とりあえず貰っておいて飲む飲まないはまた考えてもいいやと思い、今の〝腑抜け状態〟が酷くならないよう御守り代わりに貰っておくことにした。

「このコロナ禍で、やっぱり不安になってる方は多いですか?」

私はクマ先生に聞いた。

すると

「やはりリモートでのお仕事が増えている中、メリハリのない生活を余儀なくされてストレスになっておられる方は多いですね」

と話してくれた。

あとどうしても聞いておきたいことがあり、最後に聞いてみた。

「私の場合、外に出るのも電車に乗るのも、病院に行くのも怖く、買い物ひとつにしても、商品を手に取るだけでも怖い。もしかしたら…って思ってしまうんです。こんなのって、どうなんですかね…?自分でもイヤなんですけど…」

クマ先生はこう答えた。

「ちゃんとマスクしてガードして顔を触らなければ大丈夫。出来ることをちゃんとしてればそれでいいんですよ。それでもし感染してしまったとしたら、それは運ですよ。僕らだって色々たくさん感染予防対策してるけど、それでも感染してしまえば『運がなかった』と思うしかない」

クマ先生のその言葉で、

『そっか。医療機関は大変だもんね。だって1日に何十人って患者さんを診察するんだもんね。その医師でさえそう思うしかないんだ…。ならほとんど外出しない私なんて、なおさらそんな風に割り切って考えればいいのか…』

と、なんだか妙に腑に落ちたのだった。

全て吐き出し聞きたかったことを話したら、随分気持ちが楽になっていた。

クリニックから病院へ移動するのに、いつもは一駅電車に乗るところを、ふいに歩きたい衝動に駆られ日傘をさしてゆっくり歩いてみた。

感染の恐怖でフィットネスクラブを退会し、この暑さでウォーキングも全く行かなくなり、長い距離を歩くのは久しぶりで、なんだかとても新鮮だった。

日差しは強かったが、空気や風がなんとなく秋の気配を放っており、うっすら汗ばみはしたが不快な気持ちにはならなかった。

病院での呼吸器の検査と診察を終え、帰りの電車に乗り、あらかじめデータを送っておいた駅前の調剤薬局にお薬をもらいに行き、スーパーに寄り食料品を買ってから家に帰り着いた。

座る間もなく、郵便局に傷病手当の書類を出しに行き、また座る間もなく今度は母の病院に連れて行くため、車椅子を出した。

母の診察を終え向かいの調剤薬局へ行き、家に帰るともう18時を過ぎていた。

朝からこの時間までよく頑張ったと、自分を褒めてあげた。

夕飯も作った。

うん、本当に頑張った。

やればできる子。
やればできる私。

調べてみると、生活する中でセロトニンを増やす方法は色々あるらしい。

1.早寝早起き、2.太陽光を浴びる、3.リズム運動をする、4.よく噛む、5.グルーミング、6.トリプトファンをたっぷり摂る、などなど。

3.のリズム運動とは、ダンスなどの特殊なリズム運動ではなく、歩行・呼吸・咀嚼など、日常生活レベルのリズム機能を行うことらしい。

具体的には、歩行のリズム運動とはウォーキング・ジョギング・自転車こぎ・スクワットなどが当てはまり、ウォーキングするときは「集中」してやることが大切だという。
例えば、街中や繁華街では目や耳から様々な刺激的情報が入ってくるため、十分にリズム運動に集中できない。
朝早く起きてまだ人通りの少ないときに、公園や水辺などの静かな場所を、最低5分、長くて30分、集中してウォーキングすることがお勧めらしい。

5.のグルーミングとは、元来ペットをなでたりサルの毛づくろいなどの行為を指すらしいが、要するにスキンシップのことだそう。

スキンシップをすることにより、男女差なく〝オキシトシン〟という物質が分泌されるらしく、その〝オキシトシン〟はストレス中枢を抑える働きを持つらしい。

つまりは人と人とのスキンシップが〝オキシトシン〟の分泌が増えることに繋がり、〝オキシトシン〟の分泌が増えることにより脳内の〝セロトニン〟も増えるという訳だ。

疲れたときのマッサージやエステ、また親しい誰かと会っておしゃべりをしたり、家族での一家団欒などといった心の触れ合いも効果的だとされているらしい。

考えてみれば、どれも完璧とは言えない生活を送っている気がする。

食生活を見直したり、運動したり、会うのは無理だとしても親しい友人と連絡を取り合ったり。
お薬に頼ることなく〝セロトニン〟の働きも改善し元気になれば、それに越したことはない。

それがどうしても出来ない時はお薬を試してみれば良い。

とりあえずそんな風に考えることにした。

今の目標は、ひとまず9月2日の2回目のワクチン接種を無事受けること。

そこまでなんとか薬なしで頑張ってみようと思う。

ワクチンの副反応として発熱はすると思うので、自分でも混乱しないようそれまで新しいお薬は控えておきたい。

気付けば8月もあと数日で終わろうとしている。

そう言えば、今年はひまわりの花を一度も見ていないなぁ。
ひまわりどころか朝顔さえも。

夜には窓の外から虫の声が聞こえてきた。
つい最近まで蝉が鳴いていたというのに…。

今も窓から入る風が完全に夏のものではない模様。
少し涼しいくらい。

秋はもうそこまで来ているようだ。

ーー私の中のセロトニンたち。

大好きな秋までに、どうか活性化してちょうだい。

あなた達が増えてくれると、私はこの腑抜け状態から抜け出すことができ、さらに生まれ変わることさえできるかも知れないのだから。

そのためにもまずはトリプトファンをたくさん含むものを、よーく噛んでたくさん食べるから。

早寝早起きもするし、ウォーキングも少しずつ頑張ってみるから。

おーい、私の中のセロトニンたちよーー。

お願いだから増えてくれーー。






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