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イチケイのカラス第8話を観て〜夫婦とは〜

ドラマ「イチケイのカラス」に毎回涙している私。

5月24日に放映された第8話『万引き犯VS万引き犯』にもまた泣かされた。

(※以下、ネタバレ内容含みます)


今回のテーマは〝クレプトマニア〟。

万引きをやめられない人のお話。

【窃盗症(英: kleptomania、クレプトマニア)】

経済的利得目的以外で、窃盗行為という衝動を反復的に実行する症状で、精神障害の一種である。    

これは、「利益のための窃盗」という金銭目的よりも、窃盗行為実行時の緊張感と成功時の満足感が目的であり「窃盗のための窃盗」といわれている。衝動制御障害に含まれる「放火のための放火」を繰り返す放火症と同様に、自身の行動する地域で窃盗や放火などの「衝動」を繰り返す。

彼らが「衝動」を起こす地域では、彼らが逮捕されない限り被害を受け続けるため、被害店舗の破綻や経営者・所有者の自殺に繋がることもある。他者に被害をもたらす病であり、被害を受ける側に多くの者が共感を寄せるため、周囲から理解が得られにくい病である。

その常習性から、誰かが衝動を監視し続けるのも不可能であり、心を寄せてきた親族も諦めて縁を切るケースが少なくない。 (Wikipediaより)

今回の主役は主婦ふたり。

ひとりは幼い娘と商社マンの夫をもつ専業主婦の女性・潮川恵子。

もうひとりは市会議員をしている夫と2人暮らしの元教員である定年を迎えた女性・山寺史絵。

史絵は恵子の恩師であった。

恵子は育児と義母の介護疲れから軽いうつ状態で服薬中。商社マンの夫は海外で単身赴任中であった。

史絵は現役から引退後、ポッカリと空いてしまった心の穴、そして市会議員である夫へのプレッシャーを常に抱えていた。夫との間に子供はいない。

そんなふたりの共通点が万引きだった。

万引きの前科があった恵子は、再び店で万引きをして保安員に捕まってしまう。万引きの現場を目撃し店に伝えたのが史絵だった。

ところが今度は、史絵が万引きしているところを在宅からの審理を認められていた恵子が目撃。
後をつけた恵子は店に商品を返しに行ったほうが良いと説得するが、史絵は拒否。
もみ合いとなり、恵子は史絵に重傷を負わせてしまう。

窃盗事件と傷害事件が併合されての公判となり、裁判所が調べるうちに、ふたりともクレプトマニアであることが判明。

一度しか殴ってないと証言する恵子に対して、史絵の損傷箇所は2箇所。
2回目の殴打が致命傷となり軽度マヒが残ってしまった。

2回目の殴打はいったい誰が…。

結果、人生に絶望した史絵が自ら石で頭を打ち付けたと証言。

「必要なのは刑罰じゃなくて適切な治療」

恵子は傷害事件では無罪となり、窃盗事件についても執行猶予が付き保護観察となる。

竹野内豊演じる裁判官・入間が、最後にふたりに向かってこう話す。

『助けて』と言うのはとても勇気のいることだと思います。弱い自分を認めることになる。

子育てと介護に苦しみ、うちに抱えてしまった潮川恵子さん。
教師の仕事から離れて、喪失感をうちに抱えてしまった山寺史絵さん。

勇気を持って『助けて』と言ってみたらどうでしょうか。

言葉にしないと分からないこともあるんじゃないでしょうか。

夫婦であっても、いや夫婦だからこそ、分かり合うために心の声を言葉にすることも、大事なことなんだと思います。

このことはクレプトマニアに苦しんでいる方に限らず、あらゆる生きづらさを感じている人々に共通して言えることかも知れない。

だが、そう簡単に『助けて』とは言い出せない。
どうにかしよう、しなくちゃ、と頑張ってしまう。

ーー人に頼らず、頑張ってみよう。
ーーこの程度で人に頼るのは変だ。
ーー甘えてはいけない。
ーー家族に心配かけたくない。

そういう頑張り屋さんだからこそ、うちに抱え込んでしまうのだ。

でも裁判官・入間が話したのは〝夫婦〟の話し。

そう、夫婦・パートナーには甘えてもいいのではないか。
助けを求めてもいいのではないか。
入間はそう言っている。

その言葉を聞いた時、『あぁそんな関係でいられるのなら、再婚もありなのかも…』などと思える自分がいた。

長く連れ添うことは難しい。

ましてや心を強く通じ合わせながら、良い関係性を継続していくことも、お互いの努力や我慢も必要になってくるだろう。

「分かり合うために心の声を言葉にする」

かと言って、なんでもかんでも心の声を言葉にしてしまっては、それはただの文句や愚痴になってしまう。

そこで大切なのは〝ものの言い方〟である。

私自身なんやかんやと偉そうなことを言っているが、それらのことが出来なかった過去がある。

50を過ぎた今でさえ、そんな理想的な振る舞いが果たして出来るのか自信はない。

『結婚生活』というものを継続するには、ただ好きという感情だけでなく、お互いどれだけリスペクトしているのかが重要だと私は思っている。

常にお互いをリスペクトしていれば、傷付けるような発言や行動は出てこないような気がする。

これから先、リスペクト出来て愛を感じる人に出会えたとしたら、もう一度『結婚生活』というものにリベンジするのも悪くないのかな…。

最近色々あって(詳しいことはいつか書こうと思っている)、次女に本気で再婚を勧められたこともあり、少しそんなことが頭をよぎる。

生きづらい世の中。

人に寄り添えるのはやはり人なのだ。

残りの人生について本気で考えてみようと思わせてくれた、今回のお話でした。




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