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異形博物館【オカルト・ホラー】
2024年5月31日 17:37
【ユミール】すべての始まりを作った巨人北欧神話に登場する原初の巨人。神々や人間が誕生するよりも遥か昔、霜と氷の国ニヴルヘイムの氷が溶け、底なしの谷へと流れ落ちた。水はふたたび凝固し、巨人の姿となった。それがユミールだ。そして、彼の寝汗や左右の足から子孫となるヨトゥン(霜の巨人族)が誕生した。その後に誕生した神々は、自分たちを誕生させた祖であるユミールを倒した。神々はユミールの身体から大地
2023年5月7日 21:17
【ティタン】天と大地から生まれた12の神英語では「タイタン」と発音される。ギリシャ神話に登場する、この世の始めに世界を支配していたといわれる神々。天 (ウラノス) と地(ガイア)の子供たちで、6人の男神と6人の女神がいた。彼らは総称してティタン12神といわれた。その中でも男神は「ティタン」と呼ばれ、女神は「ティタニス」といわれた。ギリシア神話の主神ゼウスの父は、ティタンのひとり、クロノ
2023年5月1日 21:59
【タロス】意外なところに弱点が…ギリシャ神話に登場する青銅の巨人。クレタ島に棲み、日に三度、島を駆け巡り、近づいてくる船があれば容赦なく岩を投げつけて撃退したという。身体が巨大なだけでなく、敵を抱きしめれば高熱を使って焼き殺すこともできた。完全無欠の巨人に思われるが、タロスには大きな弱点があった。それは、身体の中は首からくるぶしまで一本の血管で走っていて、くるぶしにある青銅の栓で止まってい
2023年4月29日 20:34
【スルト】門番を務める炎の剣を持つ巨人北欧神話の中で、火の国ムスッペルヘイムの門番をしている巨人。名前のスルトには「黒い者」という意味がある。南の南の果てにある火の国は、この世が始まる前から存在したといわれる。だが、その地はあまりにも熱く、そこで生まれた者しか生きてゆくことができない。あまりの熱さのため、近隣に棲む者もいないという。スルトはそんな火の国で生きてゆける唯一の巨人。手に炎の剣を持
2023年4月23日 21:45
【ゲリュオネウス】三位一体の牛飼い巨人「ゲリュオン」とも呼ばれる、ギリシャ神話に登場する巨人。はるか西方の大洋に浮かぶエリュテイア島(虹色の島)に棲んでいたという。ゲリュオネウスは、他の巨人には見られない独特の姿をしている。3人の男の身体が腹の部分だけで結びついているのだ。手足は、3人にそれぞれ2本ずつで計6本もあったといわれている。島では牛を飼い、双頭の犬オルトロスを番犬としていた。だが
2023年4月21日 18:30
【グレンデル】 鋼鉄の肉体を持った残虐巨人イギリスの英雄叙事詩『ベーオウルフ』に登場する怪物。デンマークの人里離れた沼地に棲んでいたといわれる。獣のような巨人で姿は醜く、鍋鉄の籠手を持っていたという。性格は荒く残忍で、武器は持っていないものの自慢の怪力を使って人々を恐怖に落としいれた。剣や槍などの武器を持った人間が束になっても、グレンデルの強靭な身体に傷ひとつつけられないほどだった。ベーオ
2023年4月19日 21:41
【カプラカン】 容易に山を崩す怪力男マヤ神話に登場する巨人。父は大地の巨人と呼ばれ、乱暴者で名高いウクブ・カキシュ。カブラカンは次男である。父の血を継いでいる証は、力自慢だけではなく名前にもあり、カブラカンは「地震」という意味を持っている。山々を簡単に突き崩し、自分自身を「山を覆す男」として豪語していた。だが、フンアフプーとイシュバランケーという双子の英雄に見事に騙され、埋められてしまった。
2023年4月18日 20:26
【オーグル】 猫に騙された残虐な巨人中世ヨーロッパの騎士物語や童話に登場する巨人の総称。フランスの作家ペローが『長靴をはいた猫』の中で、この種の巨人をオーグルと記したことから名付けられた。身体が大きく残虐で、人間を好物にしていた者もいるという。腹が減ると村や町に向かい人間狩りを行なっていたというから恐ろしい話である。本来は巨人の姿だが、変身能力を持っているので、さまざまなものに姿を変えられた
2023年4月16日 21:41
【ウルリクムミ】 神々に戦いを挑んだひとりの巨人古代ヒッタイトのクマルビ神話に登場する石の巨人。ウルリクムミは、海底に棲む巨人ウペリルの肩から植物のように生えて誕生したという。生まれるとすぐに背が伸び、やがて90000ダンナ(96300km)にまで達し、頭が天上界に届いた。それだけの巨体ならば、動くことは難しいと思われるかもしれないが、毎日陸に上がって町を破壊したという。その理由は神々への挑
2023年3月26日 13:25
【ヴクス・カキシュ】人間の支配を目論んだ巨人マヤ神話に現れる巨人で、エメラルドの輝く歯と金銀の身体を持つ。山々の向こうに横たわる地平線を眺めるほどの巨体であるが、ナンセの木になるサクランボの実を食べて生きていると言われる。巨人ではなく、怪鳥の姿で描かれることもある。神々が人間を創造しようとした時、支配者になろうと目論んだが、フンアフプー、イシュバランケの二人の神が仕組んだ罠により計画は頓