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幻獣園

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このフロアでは想像上の生き物の生態などをご紹介しております。
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記事一覧

【幻獣紹介】ヴァンパイヤ

【幻獣紹介】ヴァンパイヤ

【ヴァンパイヤ】ヨーロッパに伝わる吸血怪物

ヨーロッパ全土に伝承を持つ怪物。墓の死体が甦って、吸血鬼となった。ドラキュラ伯爵もそれに属するが、本来のヴァンパイヤはいかにも死体らしい姿をしている。
顔は醜くて赤黒く、身体は血液による副作用で膨らんでいる。蝙蝠などに変身することはできるが、人間以外の動物には見破られてしまうという。
太陽の光を浴びないように昼は墓の中にいて、夜になると活動を始める。ヴ

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【幻獣紹介】ヨトゥン 洪水によって滅ぼされた巨人族

【幻獣紹介】ヨトゥン 洪水によって滅ぼされた巨人族

【ヨトゥン】洪水によって滅ぼされた巨人族

北欧神話に登場する巨人族。超人的なカを持っていたが、性格は凶悪だったと言われている。この世の祖であるユミールの子孫だったこともあり「霜の巨人族」とも言われる。
誕生した直後から繁栄を繰り返し、一時は大地を埋めるほど増加した。しかし、神々の手によってユミールが倒され、その血は大洪水となってヨトゥンを襲う。ほぼ全滅したヨトゥンだったが、ベルゲルミルと、その妻

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【幻獣紹介】すべての始まりを作った巨人【ユミール】

【幻獣紹介】すべての始まりを作った巨人【ユミール】

【ユミール】すべての始まりを作った巨人

北欧神話に登場する原初の巨人。神々や人間が誕生するよりも遥か昔、霜と氷の国ニヴルヘイムの氷が溶け、底なしの谷へと流れ落ちた。水はふたたび凝固し、巨人の姿となった。それがユミールだ。
そして、彼の寝汗や左右の足から子孫となるヨトゥン(霜の巨人族)が誕生した。
その後に誕生した神々は、自分たちを誕生させた祖であるユミールを倒した。
神々はユミールの身体から大地

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【神話&ファンタジー】伝説の生き物たち ポリュペモス

【神話&ファンタジー】伝説の生き物たち ポリュペモス

【ポリュペモス】キュクロプスのリーダー

ギリシャ神話に登場する、キュクロプスのひとり。その名前は「名の知られた」という意味を持つ。
ポリュペモスは、キュクロプスのなかでも一番大きかったという。その巨体から、キュクロプス族のリーダー的存在だったとも考えられる。
オデュッセウスがトロイア戦争から帰る途中にシチリア島を訪れた時に、ポリュペモスは、彼の部下をふたり食べてしまったという。どうにか餌となる前

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【伝説の生き物 幻獣紹介】ミーミル

【伝説の生き物 幻獣紹介】ミーミル

【ミーミル】最高の知恵と知識を持つ巨人

世界を支える巨樹ユグドラシルの根元にある、知恵の泉を守っていた巨人。北欧神話に登場する幻想動物のなかで、もっとも賢かった巨人だと考えられる。
知恵の泉は「ミーミルの泉」とも呼ばれていた。泉の水を飲んでいたので、ミーミルは知恵と知識があり、主神オーディンの相談役にもなっていた。ある時、オーディンが知識ほしさにミーミルの元を訪ねてきた。泉の水との交換条件として

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【伝説の生き物 幻獣紹介】フレースヴェルグ

【伝説の生き物 幻獣紹介】フレースヴェルグ

【フレースヴェルグ】背中に翼を持った空飛ぶ巨人

北欧神話に登場する、頭部がワシで人間の身体を持った巨人。背中には大きな翼があるので、空を飛ぶこともできる。だが、正確には物語のなかでそのような記述はない。天の北の端に棲んでいる巨大な1匹のワシとして書かれている。フレースヴェルグは巨人族の末裔であり、本質的には巨人であるとも、巨人がワシに変化したものだともいわれるのだ。
フレースヴェルグという名前は

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【神話やファンタジーに登場する生き物を紹介】ヘカトンケイル

【神話やファンタジーに登場する生き物を紹介】ヘカトンケイル

【へカトンケイル】100の腕を持つ3人の巨人

「百腕巨人」と訳される、ギリシャ神話に登場する3人の巨人。その3人はコットス、ブリアレス、ギュゲスという名を持っている。彼らは身体が大きいだけでなく、100本の腕と50の頭を持っていた。
天 (ウラノス) と地(ガイア)の子供として生まれ、ゼウスがティタン神族と戦った時にはゼウスの味方をした。100本の腕から岩を投げつけて戦ったというからティタン親族

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神話の生き物 フルングニルを紹介

神話の生き物 フルングニルを紹介

【フルングニル】心臓に毛ではなく角を生やす巨人

北欧神話に登場する、霜の巨人族ヨトゥンのひとり。ヨトゥンのなかでも最強の存在で、頭は石でできており、3本の角が生えた心臓を持っている(心臓は三角形の砥石という説もある)という。
力の神であるトールとの戦いにおいて、フルングニルはトールの召使いから「地下から攻撃してくる」という話を聞き、信用する。そのため、持っていた盾を地面に置いて攻撃に備えた。だが

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【プルシャ】この世を創造した遥かなる巨人

【プルシャ】この世を創造した遥かなる巨人

インドの神話に登場する巨人。ブルシャとはサンスクリット語で「私」や「人間」などを意味する。
この世を創造したといわれ、千の頭と千の目、そして千の足を持つという。
人間はもちろん、思考器官から月、目から太陽、吐く息から風、ヘソから空、頭から天界、両足から地、耳から方位が生まれたと伝わる。
それだけではなく、時間的な過去や未来もプルシャの一部であるという。
この世すべてを合わせてもプルシャの4分の1に

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【フォモール族】よそ者を嫌い、神にも挑んだ巨人

【フォモール族】よそ者を嫌い、神にも挑んだ巨人

ケルト神話に登場する巨人族。
太古の時代からアイルランドに棲みつき、西方からくる他種族の侵入を阻止した。
それだけではなく、島を支配しようと神々と何度となく戦ったという。
フォモール族は、山羊や牛などを頭部に持つ醜い姿の巨人族であった。
フォモール族のなかには、胴体しかないキコルや足のないケンコスなども含まれていた。
神話時代の後まで生き残った者は、スコットランドで妖精に姿を変えた。
しかし、今で

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【ビッグフット】誰もが名前を知る未確認動物

【ビッグフット】誰もが名前を知る未確認動物

北アメリカ大陸のロッキー山脈に棲んでいると言われている雪男。
「サスカッチ」とも呼ばれる。
身長は約2.5〜3mあり、身体には褐色または灰色の毛が生えている。
強烈な体臭があるという噂もある。
猿人や、約100万年前に出現したと言われる大型類人猿ギガントピテクスの生き残りではないかとも言われており、現在でも調査が進められている。
実際、現在でも多くの目撃談や写真が存在し、UMA(未確認動物)として

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【幻の生き物を紹介 バラー】

【幻の生き物を紹介 バラー】

【バラー】瞳を見たら最期!魔眼を持つ男ケルト神話に登場する、巨人族フォモールの首
領。魔眼とも邪眼と呼ばれる片方の目には、見ただけで相手を殺す能力があったという。そのため、人々からは「魔眼のバラー」と呼ばれた。
なぜバラーにそのような力があったのかは、父親に関係している。父のドルイドが毒の魔法を準備している時に、窓から外を見ていたバラーの目に煙が入ったのだ。見るだけで殺してしまうため、普段は硬く閉

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【幻の生き物を紹介】ネフィリム

【幻の生き物を紹介】ネフィリム

【ネフィリム】食欲に制限のない巨人族

旧約聖書偽典(1日約聖書の正典・外典に含まれないユダヤ教・キリスト教の文書)に登場する巨人族。ネフィリムは堕天使と人間の女性が交わって生まれるという。そのためか、ネフィリムという名前は「落ちてきた者たち」を意味している。
身長は3000キュビット(1350m)もあり、その巨体を維持するためか食欲旺盛であった。最初こそ人間の作る物を食べていたのだが、間に合わず

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【幻の生き物を紹介】トロル

【幻の生き物を紹介】トロル

【トロル】謎に包まれた神話の種族

北欧神話に登場し、スカンジナビアの国々に棲むと伝わる。霜の巨人族ヨトゥンの末裔だという伝承もある。全身が毛深い巨人で、その姿は醜かったという。人間に対して直接害を与えることはないが、白夜の夜に出現し、村々を俳諧する。トロルがそばに寄るだけで家畜は怯え、雌牛の牛乳は出なくなり、鶏は卵を産まなくなる。
身体の大きさを変えられる能力を持っていたので、最初は巨人として伝

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