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【あがり症】逃げたらアカン 〜虎穴に入らずんば虎児を得ず〜

あがり症克服のために
トライアンドエラー
(セルフ人体実験ともいう)を
繰り返した、ロン毛のあがり症です。


以前、人前から逃げるとどうなる?
というnoteを投稿しました。


その内容を超おおざっぱに言うと、
「人前で話すことから逃げると、
恐怖感が増し、余計に人前で話せなくなる。」

というものです。


今回は、
そのことについて、
私の実体験と合わせて
紹介しようと思います。


厚生労働省が、
公認のマニュアル
アップしてくれているので、
それをもとに見ていきましょう!


まず初めに、そもそも論から。


社交不安障害(あがり症)の
定義の概要に、
「人前で話すことを回避する」
ということが書かれています。

社交不安障害の定義(DSM-5)の概要から抜粋
・その社交的状況は回避され、または、強い恐怖または不安を感じながら耐え忍ばれる。
・その恐怖、不安、または回避は持続的であり、典型的に 6 カ月以上続く。
・その恐怖、不安、または回避は、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。

社交不安障害(社交不安症)の 認知行動療法マニュアル
(治療者用)
P6


逃げるのは、
“当たり前田のクラッカー“
ということです。


、、、、、


違うか、、、


以前のワタクシ、
サラリーマンでありながら、
人前で話すことから
逃げ散らかしてました。


その間、6年間、、、(泣)

(関連リンク)
自己紹介2~暗黒期~


こういう
回避行動されている方、
多いんとちがいますかね?


続いて、
こう書いてあります。


あがり症が治らないのも、
この回避行動が一因だと!

以下の3つの要因と各構成要素の関連が、社交不安が維持される要因といわれている。

~中略~

安全行動(本人は安全と思っているが、悪循環になってしまっている行動)を続けること

 恐れている結果を過剰に防ごうとして、安全行動を続けるため、不安が持続し、自動思考が強化され、また安全行動を他者に奇妙な行動と捉えられてしまう場合もある。

社交不安障害(社交不安症)の 認知行動療法マニュアル
(治療者用)
P7


実体験を振り返っても、
「まさにその通り!」
としか言いようがありません。


逃げれば逃げるほど、
“人前で話すこと=恐怖”
の思考が増強され、
それが脳に刷り込まれていくんですよねー。


そして最終的に、
“人前で話すこと=命の危険”
みたいな感覚になってきます。


これ、マジです(汗)


結果、人前で話すことが
“絶望的に”無理になります。



チーン。。。


続きを見ていきましょう。

・安全行動は、最悪(破局的)な事態を防ぐために用いられる。しかし実際は、反証の機会を失い、不安が持続する安全行動のモニタリングにより自己注目が高まる、また安全行動を行うことで、他者はより一層、患者の不安症状に気づきやすくなってしまう(不安症状も生起しやすくなる)という問題に繋がっている。

社交不安障害(社交不安症)の 認知行動療法マニュアル
(治療者用)
P8


これが、
ホンマ恐ろしいんですよねー。


逃げれば逃げるほど、
それが当たり前になってしまい
“逃げ” の害悪
気づけなくなるんです。


実際に私も、
“逃げ” の真っただ中にあった時には、
その害悪に一切気づいていませんでした。


それだけでなく、
“逃げ” に備えて
カミオカンデばりの
高感度アンテナ
を常に立てている状態なので、
気が休まることがありません。


結果、
いつまでたっても
あがり症が治らない
(むしろ悪化する)
悪循環にハマるということです。



じゃあ、
どうすればいいのかというと、、、

・患者は、安全行動や回避を続けてきたことにより、脅威的な結果が実際に起こるのか検証する機会を失ってきた。行動実験の目的は、社交場面において患者の持つ特定の予想(認知)を実験することである。そして、患者の信念を反証するための証拠を収集し、自分がありのままでも受け入れられるという気づきを得ることが全体的な目的である。

社交不安障害(社交不安症)の 認知行動療法マニュアル
(治療者用)
P11


いやー。参りました。
何から何まで
その通りですね。


要するに、
人前で話してみて
どうなるか試してみぃ!
と。


ちなみに私が、
逃げのスタンスから
抜け出すキッカケとなったのは、
職場の転勤です。


転勤先の業務が
人前で話せないと
成立しないもの
(社員研修の運営・講師)
だったんですね。


それをキッカケとして
人前で話す練習をすべく、
安全に練習できる
プレゼン練習会に参加しました。
(資料でいう「行動実験」ですね。)


そこで
小刻みに震えながら
たった1分程度の自己紹介を行い、
直観的にこう思いました。


あれっ?
「1分話せたと言うことは、
2分話せるようになるんちゃう?」
と。


そして、
「練習続けていけば、おいおい、
10分位話せるようになるんちゃう?」
と。


結果的に、
その直感は当たっていたと
いうことです。
反証する証拠を得たということです。)


まとめます。


今回は、
回避行動がいかに良くないか、
エビデンスと私の実体験をもとに
紹介させていただきました。


もうお分かりかと思いますが、
あがり症を改善させるためには、
「虎穴に入らずんば虎児を得ず」
です。

“君子危うきに近寄らず” ではダメです。


世の中には、
重度のあがり症の方でも
参加できる「安全な場所」があります。



まずは、そういった場所で、
虎穴に入る(人前で話す)練習
されてみてはどうでしょうか?


何か気づきが
得られるかも知れませんよ!


私の体験談が
皆さんのあがり症克服の
お役に立てれば幸いです。


(関連リンク)
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