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これは助手の話です。『探偵はもう、死んでいる』感想

名探偵と言えば、金田一耕助を思い出します。

あの犬神家のやつですね。

それと、漫画の「金田一少年の事件簿」ですかね。

ドラマ版も、結構見ていました。

あとは、アガサクリスティーの「ポアロ」シリーズですね!

あれは、面白かった記憶です。


そうしてみると、名探偵のキャラクターって。

結構、いるものだなぁと思ってしまいます。

まあ、友達にはなりたくはないですけどね。

だって、絶対に事件に巻き込まそうですもの!


と言うわけで。

本日、ご紹介するライトノベルは、二語十先生の『探偵は、もう死んでいる。』(2019年11月刊行)です。アニメ化もなされ、第2シーズンも決定していますね。

名探偵と同じ旅館では、絶対に泊まりたくありません!



あらすじ

今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。

《最優秀賞》受賞作。これは探偵を失った助手の、終わりのその先の物語。

第15回MF文庫Jライトノベル新人賞《最優秀賞》受賞作

「君、私の助手になってよ」
四年前、地上一万メートルの空の上で聞いた台詞から、俺と彼女の物語は始まり——終わった。

俺・君塚君彦は完全無欠に巻き込まれ体質で、謎の黒服に謎のアタッシュケースを持たされたあげく、ハイジャックされた飛行機の中で、天使のように美しい探偵・シエスタの助手となった。
それから——
「いい? 助手が蜂の巣にされている間に、私が敵の首を取る」
「おい名探偵、俺の死が前提のプランを立てるな」
俺たちは、世界中を旅しながら秘密組織と戦う、目も眩むような冒険劇を繰り広げ——

やがて死に別れた。

一人生き残った俺は高校生になり、再び日常というぬるま湯に浸っている。
なに、それでいいのかって? 
いいさ、誰に迷惑をかけているわけでもない。
だってそうだろ?
探偵はもう、死んでいる。

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今回は、ミステリーっぽい話となっております。


え、これミステリーじゃないの?

ミステリー要素はあります。

ですが、ミステリーなのかといったら、非常に困ってしまいます。

だって、バトルがあるんだもの。

そのため、「ミステリーっぽいファンタジーバトルアクション」と書けばいいのか。

それとも、「アクションがある、ミステリー的な作品」とすればいいのか。

定義が非常に曖昧な作品となっております。

だが、そこが良い!


お話としては

ひょんなことから、ある組織を追っている名探偵シエスタの助手になった、主人公、君塚君彦(きみづか きみひこ)。

彼女と共に、世界を冒険していたが、その途中でシエスタは死んでしまいます。

その後、普通(?)の高校3年生として、日常を暮らしていた時に、とある依頼が来て――。といった内容となっています。

話自体は、短編形式となっていますね。

事件を追っていく内に、思い出すシエスタとの出来事

出てくる、謎。そして、戦い。

それらが、複雑に絡み合い、この作品独特の魅力となっています。


謎について

この作品の最大の魅力である、「謎」についてですが。

説明自体は、納得ができるのですが。

どちらかと言えば、魔法や超能力の部類になっています。

「あの魔法は、ここでは発動できないのに、どうやって発動したのか」

「この魔法具の使用には条件があって……」

みたいなこととなっています。

そのため、どこか現実めいてはいるものの。

どこかファンタジー的な扱いでもあります。

そのため、俗に言う「本格ミステリー」が読みたい人にとっては、あまり薦められる作品ではないと、個人的には思いますね。

でも、そういったものが気にならないのであれば、是非ともオススメします。

文章自体も、すらすら読める上。

お話の展開も気になるため。

あっという間に、私は読むことが出来ました。


最後に

魅力的なヒロインが多く出てくる本作ですが。

やはり、探偵であるシエスタが、メインヒロインであると、私は思います。

だって、ね。

第1巻。ラストシーンでの、シエスタの発言。

あれでもう、「ぐっ」と来てしまったわけですよ。はい。

思わず、「え、いいんだ」と、ポロリと漏れてしまったことを。

ここでは記載しておきますね。



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