「私は彼女の親友だったらしい」第13話
甲斐田さんが亡くなってから一週間。
あれから何も目新しい事実は見つからず、テレビのトップニュースは政治家の不祥事になり、学校で待ち構える記者たちの数も確実に減ってきた。そうやって私たちの日常は取り戻されていくのだろう。結局宮内先生が来なくなってしまった理由は分からなかった。
毎日、クラスでの話題は甲斐田さんのことでもちきりだったのに、今ではこそこそと数人が内緒話をするように情報を交換するだけになっている。人間の興味というものは移ろいやすいもので次第にみんなから忘れられてい