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クリエイターはクリエイターと結婚する

芸能人が一般人と結婚をする度にそれは一般人ではなく恵まれた人の間違いだと思っている。

芸能人や著名人は同じく人前に立つ仕事をしている人か、金持ちや何かしらの才能が突出している人と結婚するのだ。

「クリエイターの嫁が必ずしもクリエイターだと思うな」とTwitterに書いていたけど彼女もクリエイターで、煌びやかな仕事じゃないか。

彼女もまた、一般人という皮を被った選ばれた人なのだ。

ファッションの世界を私はよく知らないが、映画やドラマで取り上げられ、将来なりたい職業の上位にある様な物だからやはりみんなの憧れで優れた者だけが身を置ける世界なのだろう。

私のいる業界は薄給激務で地味な目立たない世界で、人に誇れる様なものではないと思う。

公言できるのは絵師のように成功した者だけで、大多数は会社員にもなれずダラダラと時間を溶かして行くのだ。

私も彼女の様に幼少期から芸術や教養に溢れ、やりたい事を学べる学校に通い、なりたいポジションに着き、名声を上げると言うのは選ばれた人だけが手に入れられる特権で、私の様な本当の一般人は何にもなれないのだ。


彼女は何故毎日あの様に楽しく煌びやかに生きれるのだろう。
エステ、美容室、ネイル、観劇、買い物、高い食べ物、旅行、どれも煌びやかで美しくどれも私の体験したことないものばかりだ。

私もネイルやピアスをすれば、可愛い物を身につけて食事に行けば、彼女の様に誰かに愛されるのだろうか。

きっとこの顔では姿を変えても彼女になれず、口を開いても卑屈で嫌味な女にしかならないのだろう。


地方に行く為に夜行バスに乗り、彼女のTwitterを見て鬱々としてしまう。

お金がなく夜行バスしか選択肢がない私の様な人間がいる事を一般人という皮を被った彼女は知らないし想像も出来ないだろう。

本当の一般人はいくら創作をしてもクリエイターになれず、この叫びも聞かれないのだろう。

この記事だって誰の目にも止まらず、絵師にも彼女にも存在を認められず、孤独で黒い感情の捌け口にすらならないのだろう。

私はその程度の一般人にもなれない一般人なのだ。

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