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☆学級経営84☆ダメ出しも生かしてしまう学級

「ダメ出し」は、通常、よくない意味で使われます。相手のよくない部分を指摘し、否定的な評価をするといったことでしょうか。

私自身、ダメ出しをされると落ち込んだり、苛立ったりしてしまうことがあります。「自分にはこのような意図があったのに、それを理解しないで言わないでほしい」。そんな気持ちを抱いてしまうものです。

私たち大人は子どもに対して、小さいころからダメ出しをくり返してきていることが多かったのではないでしょうか。いわゆる、小さな注意や叱責をすることの、成長や思考への影響については様々な議論や研究がなされていますが、多くの幼少期の子どもたちは大人の小さなダメ出しにも負けずに、またはそれらを素直に生かしながら、挑戦をして乗り越えていきます。

教員としても、親としても、この姿勢は見習うべきことであると思うのですが、同時に、このような姿勢は年齢が上がるにつれて徐々に少なくなってしまうのではないでしょうか。冒頭に述べたように、ダメ出しをされたら、落ち込んだり反感を抱いたりすることが多くなってしまいます。

しかし、このダメ出しを生かすことができる学級は強いと思うのです。

ダメ出しを、意識的に自分に生かそうと考えてみることによって、成長は大きく加速します。

「あ、この人は自分に足りない視点を教えてくれているんだ」
「あ、この人は自分の思考の足りなかった部分を気付かせてくれたんだ」
「このまま、続けていたら大きな失敗につながっていたかもしれないな」

このように考えてみることにより、ダメ出しは、助言へと変化します。

もちろん、ダメ出しではなく助言としてはじめから受け取ってもらえるようなアサーティブな表現をすることに気を付けることは前提として、個人内でダメ出しを助言として受け取る意識をもつことで、相手の発言を受容的に受け止めることにつながり、学級の人間関係構築にもつながると思います。


ここまでお読みいただきありがとうございました。