見出し画像

「流れぬ彗星 第一部」登場人物紹介!【歴史小説】

 よく長編小説の表紙をめくると、初めに登場人物の一覧が載っていたりしますよね。
「こんなのいらないよ、自分は全ての人物を、いきいきと頭の中で思い描けるからね!」などと思いつつ、結局のところは何かと便利だったりします。
 読み進めているうちに、「あれ、この人誰だったっけ…」と戻ってみたり。
 特に外国の小説や、よく知らない時代のことだったりした場合には、意外と重宝しますよね。

 と、いうわけで。
 拙著「ながれぬ彗星すいせい」も、この機会に主要登場人物一覧を作ってみました。
(エンタメ小説の新人賞の中には、人物一覧が応募要項の中に入っていたりもしますね)
 少しでも興味を持っていただけた方の、一助になれば幸いです!


【管領家】

畠山はたけやま次郎じろう

 名は尚順ひさのぶ管領かんれい畠山氏の嫡男。第一話の時点で18歳。
 武勇の誉れ高い若武者。父政長とともに、将軍足利義材の河内親征に従う。生まれに対する誇りを守るため、どんな時も武士らしく戦い抜こうとするが……

●畠山政長まさなが

 次郎の父。現職の管領。河内かわち攻めの最中、細川政元によるクーデター「明応めいおうの政変」によって背後を襲われ切腹。次郎に領国の紀伊きいへ逃れるよう言い遺す。

細川ほそかわ政元まさもと

 細川京兆家けいちょうけ(宗家)当主。第一話の時点で28歳。
 奇人だが謀略の才に優れ、現職の将軍と管領を襲って廃位する「明応の政変」を敢行。その後も畿内各地へ軍勢を送り込み、日本最大の勢力を築き上げる。

●畠山義豊よしとよ

 河内に割拠する畠山義就よしひろ流の当主。元の名は基家もといえ。将軍直々の追討を受けるも、細川政元と密約し、「明応の政変」によって畠山宗家と認められた。

●畠山義英よしひで

 義豊の嫡子。河内に在国する父に代わり、京にあって細川政元の庇護を受けている。元服はしているが、若干7歳の童児。

【将軍家】

足利あしかが義材よしき

 室町幕府むろまちばくふ第十代将軍。第一話の時点で28歳。
 応仁おうにんの乱の西軍大将・足利義視よしみの子。戦後父とともに美濃みのから帰国し、将軍家の跡目を継ぐ。近江おうみ、河内と遠征を続けたことで配下の守護たちが疲弊、折り合いの悪い細川政元に「明応の政変」を起こされ生け捕りとなる。

木阿弥もくあみ

 将軍の同朋衆どうぼうしゅう(芸能などで身辺に仕える僧形そうぎょうの集団)。幽閉された義材を手引きして脱走させるが、京兆家内衆うちしゅによって凄惨な拷問を受ける。

【熊野海賊】

愛洲あいすくじら

 熊野海賊愛洲衆の女頭目。戦から逃げ惑う女たちを自分の船に集めていた。炎上する正覚寺城しょうがくじじょうから逃れてきた次郎と出会い、その器量を見込んで協力する。

●愛洲移香斎いこうさい

 鯨の叔父。元倭寇わこうの親玉にして、「かげりゅう」を創始した剣豪。鯨から頼み込まれ、次郎を剣の弟子に取る。細川京兆家の内衆、赤沢あかざわ宗益そうえきとは浅からぬ因縁がある。

【畠山家臣団】

野辺のべ六郎ろくろう

 紀伊奥郡おくのこおり小守護代こしゅごだい。剽軽だが目端のきく器用人。


遊佐ゆざ勘解由かげゆ

 紀伊守護代。家臣団筆頭格。温厚で実直な人柄。

●遊佐九郎二郎くろうじろう

 守護代家遊佐氏の若者。次郎の馬廻りに抜擢され、第一の近臣として成長していく。

神保じんぼう長誠ながのぶ 

 管領畠山氏の領国・越中えっちゅうの守護代。逃れてきた将軍義材をかくまい、いわゆる「放生津ほうじょうづ幕府」を成立させる。対細川和平派。

丹下たんげ備後守びんごのかみ 

 河内衆。次郎に帰順してその重臣となる。

【大和衆】

古市ふるいち澄胤ちょういん

 奈良近郊の古市郷ふるいちごうを治める興福寺こうふくじ衆徒しゅと越智おち筒井つついに次ぐ大和やまと第三の勢力を築き上げるが、次郎の河内進撃に乗じた筒井の逆襲にあい、古市郷を略奪破壊されてしまう。

林堂はやしどう山樹さんじゅ 

 大和忍海郡おしみぐん林堂城の主。在野の智者として、古市澄胤に大和統一の期待をかけていた。謀臣として仕えるよう次郎から直々に求められるが、保留する。

 ちなみにこの作品、前置きをカットし3話ずつまとめて読みやすくなった総集版・時代背景解説・特典として渾身のスピンオフ小説「愛洲鯨の冒険」を収録し、マガジンとして好評発売中です!

 ぜひこの機会に、みなさまのnoteマガジンという本棚へ、大純はるの小説を加えていただけないでしょうか?
 どうぞよろしくお願いいたします。

ここから先は

0字
「流れぬ彗星 第一部」を、総集版でスムーズに読んでいただくことができます! スピンオフ作品「愛洲鯨の冒険」も収録!(付録『時代背景解説』『登場人物紹介』は無料記事です)

「あるべきものを、あるべき場所へ戻す」……管領家の嫡男・畠山次郎は、目の前で切腹し果てた父・政長の無念を晴らし、流浪の主君・足利義材を救う…

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?