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山肌はベリー天国

9月中旬で紅葉は終盤。冷たい小雨の降る薄暗い朝。スウェーデン南部から北上、北極圏に入り、ノルウェーのナルビクまで走る寝台列車の車窓から…眺める景色は、まるで死にに行くみたいじゃないか。
っておいおい。

北極圏に入って、終点ナルビクの数駅手前、アビスコ駅 (アビスコの名前がついている駅は2つあって、ノルウェーに近い方のアビスコ)で降りる。ここにはアビスコ国立公園が広がっているので、この時期はハイキングする人たちが多く集まる。

日本では見たことのないような、どデカいバックパックを背負っている人たち。北欧人は寝袋とかテントとか数日分生活できるものを入れた超重そうなバックパックを背負って、岩がゴロゴロしていて歩きにくい山道を軽々さっさと歩いていくから本当にすごい。さすがハイキング大国の人たちだ。

電車を降りてから、なんでも揃った宿泊施設までは徒歩5分くらいなのだけど、そのほとんどが砂利道。
私はハイキングだけが目的の北欧旅ではなかったのでスーツケースを持っていて(なんか、山にハイヒールで来ちゃったみたいな気分)、その砂利道5分がめっっっちゃきつかった…1年分の腕の筋肉を使い果たしたような気がする。

つ、つかれた…。
でも外いきたい!

荷物を置いた後で身軽になった身体ひとつで外へ出る。
まだ小雨が降っているけれど、山のふもとでも空気が原子レベルまで澄んでいる。

ここがクングスレーデン(「王様の散歩道」)と呼ばれるトレッキングルート(約440キロ)の入り口。

一般的には1週間くらいかけてここから南下する、準備・装備万端で行くトレッキングルート。
簡単なルートマップ。おっしゃれー。全然分かんないけど。

さすがに初めてひとりでここに挑む勇気も時間も足りなかったので、今回は別日に、日帰りで帰れそうなところまで行って帰ってくるだけにした。入ってみると、どんどん行きたくなっちゃうんだけど、ちゃんと自制心を稼働させて引き返した。

この日は、写真の門みたいな小屋みたいなところだけ見て、周辺をもう少し散策。

少しだけ山の方へ歩いてみると、山のふもとでもベリーがいっぱい。写真には入ってないけれど、赤いベリーもいっぱい。

もっと山の深いところに入ったときに、思わず食べたくなるかもしれないから、生で食べられる実かどうか、一応確認。
ちょうどいいところに解説ボードを発見。

生よりもジャムとかにした方がおいしそう。

もう少しだけ散歩して、今日は早めに休むことにする。
この木は、どれも先端の葉が最後に散るんだね。
寂しくならないかなあ。




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