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「秘密の場所2023夏」2/5:タナボタの花

その島には、様々な生き物が生息している(島だけでなく付近の海域にも)。この辺りの生き物は、全部、風変わり。例えば、タナボタの花。


出展作品は全部で5点です。作者としては、だいたいの順番は決めてあるのですが、鑑賞者の方々それぞれに自由に組み合わせて、あるいは追加して、物語をソウゾウしていただけたらと思っています。

なんとなく、まだ投稿していないのを先にしたくて、タナボタの花を選びました。

落ち着いて振り返ってみたら、もうこちらは投稿済みでした。

こちらも、従来のアカウントですが、投稿済み。

それから「船が登場する前の話1/5」として、こちらを投稿済み。

というわけで、実は、あと2作品でした。

とはいうものの、投稿済みのはお話付きではありませんし、別のアカウントにある作品もあるので、形式を揃え重複はしないような感じでこちらに改めて投稿できたらと思っています。
お話、といっても今はほんの少しになりそうですが・・・。そのうち書き足すかもしれません。

タナボタの花、実はチラリと投稿していました。

わりと広範囲しかも完成後のは、今回が初めて(noteでは)・・・のはず。

タナボタの花は、2022年に登場しました。ラッキーな花です。というか何でもラッキーにしてしまおうという感じです。すべてはうまく行っている。
昨年は、小さなのを色々つくったのですが、2023年は、サムホールサイズ。今までのに比べると特大です。

ラッキーな模様の蝶たちを色々描きました。蹄鉄、クローバー、月(ツキ)、7、8・・・

タナボタの花はタナボタの樹に咲くのですが、このタナボタの樹にはご先祖様がいます。「しあわせの樹」です。

今、画像を捜し出せないのですが、ツイートを見つけたので埋めておきます。右のです。


しあわせの樹は2021年に生まれました。全部記録できていませんが、こんな感じでつくりました。

私は本名が森ということもあり、樹木は好きなモチーフのひとつです。モチーフとして描くだけでなく、木目のコレクションなどもしています。木目だけでなく、樹皮も好きですし、枝ぶりなども好きです。他にも色々。

例えば、ピエト・モンドリアンのことはさっぱり理解できませんでしたが、ある時、木を描いていたと知り、俄然、親近感が湧きました。今回の企画展は色彩美に焦点を当てたもので「色彩のコンポジション」という名前がついています。「コンポジション」でまず想い出したのはモンドリアンでした。そして、抽象画の企画展なのかと思ったのです。けれども具象も可とのことで、参宮橋での個展(10/14~11/12)も見据えつつ具象の作品を制作しました。

それはさておき・・・

しあわせの樹のところには鳥が2羽飛んでいるのですが、今回、タナボタの花に集まる蝶々の模様のひとつになっています。ご先祖様が応援に来た感じです。すぐそばで実際に見たり触れたりできなくても、どこかでそっと見守って時には助けてくれる・・・ご先祖様はそんな感じがします。

また「風のおくりもの」のチョウもいます。「風のおくりもの」も、2021年以来つくり続けているシリーズです(といっても今年2023年ですが、これからも色々な形でつくっていけたらと思っています)。2022年に恐らく白黒ええよん史上最大となる「風のおくりもの」をつくった後、2023年に最小のを・・・という感じになりました。特にこれは予定していたわけではありませんが、気付いたらなっていました。今後、もっと大きなのや小さなのをつくろうと思えばつくれるのかもしれませんが、恐らく限界ではないかと思います。
「風のおくりもの」の模様は、タナボタ(windfall)の花なので描きました。2022年はタナボタの花が自分でwindfallの風をおこしているのではないかという説もある設定でしたが、今回は風をつくりだしている張本人と目されているチョウを登場させてみました。また蝶は、バタフライ効果で「風」を連想したりもしたので、windfallと関連性があると思いました。風の使い手としての蝶。この蝶はいうなればパルプンテ的な蝶であり、どんなことがあっても人生を楽しめたらと思い描きました。白黒ええよんです。

「windfall」は元々、風が吹いて来てリンゴが落っこちて来て・・・という状況で、それは思いがけないラッキーなことを意味しているわけですが、リンゴが迷惑なこともあるでしょうし、リンゴ以外の何かが落っこちて来ることだってあり得ます。それに気付いてないだけで、実は風は吹きまくっているかもしれませんし、どんどん“リンゴ”は落っこちて来ているのかもしれません。すべては捉え方次第なのだと思います。

このチョウがどんな珍騒動を巻き起こすのか、あるいは、風は別のところから吹いて来るのか、ご想像にお任せします。

皆様に益々素敵な風が吹きますように。

タナボタの花は、2022年は金色でしたが、今年は色も変更してみました。オオハシさんの絵の背景にオーロラピンクを使ったらなんだか楽しくなり、もっとたくさん使いたくなり、これをタナボタの花の色にしようと思いました。今後、違う色のも描くかもしれませんが、2023年はオーロラピンクです。あるいはずっとこのままかもしれません。

中心部には、ご覧になる方の益々のご多幸を祈念しつつ星をたくさん描きました。側面にはガク、と見せかけて山が描いてあります。私は山が好きなので、ドサクサに紛れて描きました。あとは、昨年の「人生山あり谷ありタナボタあり」を引き継いだからでもあります。これは、TABF2021のお礼の続きでもあります。

『おやまぁ ―世界のどこかの落ちそうで落ちないさんたち―』という手刷り手製本の作品集を出展、おかげさまで完売(平面作品も)。本当に本当に、ありがとうございました。

色々あるけど、人生を肯定し楽しく生きられたらと思っています。

基本的に、私はとても運が良いと思っています。アナログの活動を再開して、たくさんの方に様々な形でお力添えいただき、とても感謝しています。素敵な企画展にお誘いいただいたり、出展無料で個展をさせていただいたり・・・・。他にも色々・・・辛いこともありましたが、それも糧になっていると思えば、結局のところは体験できて良かったし、そんな体験をできた自分はとてもラッキーなのだと思います。

タナボタの樹は、年中花を咲かせ実をつけている不思議な樹木です。

また、これを書いている時に、ふと思ったのですが、お花だけどこかにお出かけしてしまうような自由奔放な植物なのかもしれません。しかしこれはほんの思い付きで、物語の正式な設定ではありません。


制作過程はこちらに記録しました。今、読み返すことが出来ないので、この記事と重複する部分もあるかもしれません。


この夏、一緒に冒険をお楽しみいただけたら幸いです。

会場は東京都中央区銀座 1-22-12 藤和銀座一丁目ビル 6階のほうです(というのも、道をはさんで2つあるのです)。ふなちゅう様のあるビルです。画材や技法、制作過程などに関すること以外のお問い合わせはギャラリー様に直接お願いいたします。そのほうがタイムラグが少ないです。

ありがとうございます。それでは、また。

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