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【学生目線】海洋ゴミ×グラフィティアート

こんにちは!!
梅光学院大学4年生の吉田楓香、小野田歩菜、上尾裕亮です。
私達は、馬場先生のゼミで「ヒップホップを通した社会貢献」というテーマのもと活動しており、取り組んでいる内容が「海洋ゴミ×グラフィティアート」です。

本ゼミがなぜヒップホップに焦点を当てているかと言うと、サービス・ラーニングの特徴が大きく関係します。サービス・ラーニングとは、事前に学んだ・調査した内容を地域課題解決に応用させ、地域活動を通しながら学びを発展させる教育手法です。この手法の前提として、「学生の興味・関心を踏まえる」ことが前提となっています。

日本においてヒップホップが普及し、若者の日常にヒップホップが存在することが普通となっています。そんな若者の興味・関心に訴求し、ヒップホップを観点に社会問題を解決していくことが本ゼミの主旨となります。

本来ヒップホップは「ラップ、DJ、ブレイクダンス、グラフィティ」の4大要素を用いて犯罪や喧嘩の無意味さを主張するという文化で、「平和、愛、団結、楽しむ」という本質を持っています。中でも、グラフィティアートは社会に対するメッセージや訴えを上手く表現できるアートであり、アートを通して社会問題に声をあげる活動をアーティビズムと言います。

そこで、私たちは下関市の地域課題をグラフィティアートを通して解決に繋げていくことにしました!!

地域課題の現状

私達のチームが地域課題として焦点を当てたのが、「若者の海洋ゴミに対する認識不足」です。
梅光学院大学がある山口県下関市は、3方面が海に面しており、新鮮な海の幸が楽しめるとても素敵な場所です。

しかし、下関は日本各地の海の中でも深刻な海洋ゴミの問題に悩まされています

環境省「令和元年度海洋ごみ調査の結果について」に加筆

下関市では、ゴミ拾いのイベントや海洋ゴミをリサイクルして商品を製作したりするなど、様々な活動が行われていますが、私たちの調査結果、その活動や下関の海洋ゴミの深刻さを知っている若者はとても少ないというのが現状です。

そこで、私達は海岸で拾ったゴミで学生達と一緒にグラフィティアートを製作する、という企画をたてました!!

取り組み内容

①ゴミ拾い:海洋環境体験プログラム

企画内容は、下関に流れ着く海洋ゴミを使い海洋ゴミ問題を訴えるアート作品を制作し、若者への認知度を上げる事を目的としています!

この企画を進めるにあたり、角島を拠点に活動するNPO法人コバルトブルー下関ライフセービングクラブ様(以下コバルトブルー)にご協力頂けることとなりました。


角島とは、美しい海と角島大橋が有名な下関の人気観光スポットの一つです。

一般社団法人山口県観光連盟HPより

この角島でコバルトブルーさんが取り組む事業は、主に以下の5つとなり、角島の海洋環境保護に欠かせない団体となっています。

・海水浴場での監視・救助活動 
・永続的に海を守る人材を育成(ライフセーバー育成) 
・水辺での清掃活動 
・下関の水産資源の保全(密漁の未然防止) 
・水辺でのスポーツ・レクリエーション事業等

コバルトブルーさんから、「ただ単に海岸清掃をするだけでなく、マリンアクティビティも体験し、海洋環境そのものを肌で感じ取ることが大事ではないか」とご提案頂き、コバルトブルーさん主催「海洋環境体験プログラム」を開催いたしました!

<海洋環境体験プログラム(2022年10月30日)>

この活動を通して、ネットやテレビだけの情報だけでは決して伝わりきらない海洋ゴミ問題の深刻さを肌で感じ取ることができました。

これは実際の写真です。
一見綺麗に見える海岸ですが、良く見てください。

沢山の海洋ゴミが流れ着いているのがわかります。

海洋ゴミは一般家庭から出るゴミと処理方法が異なり複雑です。
ゴミ自体が海水を含んでいるため一般ゴミより燃焼しづらくなっており、分別方法も決まっています。

こちらが海洋ゴミの分別方法です。

下関市の河川・海岸ゴミの分別規準

瓶や缶は別々に分ける、瓶のふたは絶対に外さなければならない、竹などは50cm内にカットしなければならないなど、細かく決められているのです。

この写真のように一度集めたゴミ袋を開け、分別する作業が必要となり、分別作業が本当に大変で毎回このような作業を人手が少ない中行っているのが現状です。

②大学祭(参加型アート企画)

上記の海岸ゴミ清掃で集めたゴミを使用し、グラフィティアートを梅光学院大学の大学祭で「参加型アート企画」を実施しました!!
(2022年11月12日)

私たちが企画したのは、下絵が済んだキャンバスに実際に海洋ゴミをつけてもらい、海洋ゴミ問題を訴えかけるアートを完成させていくというものです!

こちらの絵には、クジラの尾びれに「Take Action!(行動に移せ!)」などのメッセージが入っており、HIPHOPのグラフィティアート要素を付け足しつつ、グループメンバーがデザインしたものです。

実際に海洋ゴミを手に取り、張り付けることによって様々なゴミが流れ着いているという関心と、作品の一部を自分自身が手を加えることで、このクジラのアートに愛着を持ってもらえるのはないかという考えから企画を練りました

また参加してくれた方には、私たちが描いたブログに飛べるQRを添えたステッカーを渡すことも企画に加えました。

アート作成だけ参加するのではなく、ステッカーから私たちのブログに飛ぶことによって、これまでの取組の概要や海洋ゴミ問題の記事を読んでもらうことで海洋ゴミの深刻さをより身近に感じてもらえると考えたからです。

参加型アート作成の様子

参加型アートには参加者30人ほどを目標としていましたが(※)、当日の参加者は62人と目標をはるかに上回る多くの方が参加してくださいました!
(※地方の大学であるためそもそもの参加者母数が多くないため)

大学の学生はもちろん、近隣大学の学生、お年寄りや子供達まで多くの地域の方々にも参加していただきました!!

↓↓↓当日の様子をまとめた動画です↓↓↓

海洋ゴミを手に取り、こんなにゴミがあるのかと驚いた様子でした。

各々の好きなところに貼って頂いて、海洋ゴミ問題を訴えかけるグラフィティアートを完成させることが出来ました。
完成したグラフィティアートは学内で展示する予定です!

企画実施後の感想・まとめ

下関市の海洋ゴミ問題の深刻さを訴えかける海洋ゴミを使ったグラフィティアート作成のため、コバルトブルーさんと一緒に角島海岸の清掃を行い、

その角島海岸でとれた海洋ゴミを使ったグラフィティアートを作成しました。

私たちが行った活動だけでは深刻な下関市の海洋ゴミ問題は改善しきれません。
このブログを見てくれた方々、海岸清掃の参加者、参加型アートの参加者の方々の海洋ゴミの認知度が上がり、少しでも海岸清掃に協力していただきたいと思います!

ご観覧いただきありがとうございました!!

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