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【vol.2:HARKEN inc代表 木本梨絵】五感を刺激する好きなものを詰め込んだワークスペース

こんにちは。各分野のプロフェッショナルの方々に取材を行い、おすすめのWFHの環境や、リモートワークにおけるオンとオフの切り替え方などを紹介していく「Lighten up your WFH」です。
(※WFHとはワークフロムホームの略で、家から仕事を行うこと。 最近だと、リモートワークやテレワークが類語として浸透している)

ビジネス、建築、クリエイティブ、音楽など様々な分野のプロフェッショナルの方々に、それぞれのリモートワークの中での過ごし方や、照明環境の整え方、オン・オフの切り替えのコツなどを取材しました。

下記、10名の取材記事を順次ご紹介いたします。

小山和之/designing
木本梨絵/HARKEN inc.
もろんのん/フォトグラファー
別所隆弘/フォトグラファー・文学研究者
浅子佳英/建築家
安藤剛/THE GUILD
反田恭平/ピアニスト
池澤あやか/タレント・エンジニア
平井幸奈/ForuStyle Inc.
杉田陽平/画家              (敬称略)
▼Lighten up your WFH
https://note.com/lightcycle_morph/m/m239d4b66a3b6

第2回目となる今回は、株式会社HARKEN代表の木本梨絵さんのケースをご紹介。理想のワークスペースと照明の関係についてインタビューしました。


ークリエイティブディレクター、大学の非常勤講師、経営者とさまざまな顔を持つ木本さんですが、活動する上で軸となっている考え方があれば教えてください。

木本さん(以下、敬称略):クリエイティブディレクションのお仕事では、本質的なブランド作りを心がけており、オーダーされたものをただ制作するのではなく、事業レイヤーから関わることを大切にしています。クライアントと制作会社みたいな関わり方ではなく、社員の一員くらいの気持ちでジョインしますし、それはドイツ語で「耳を傾ける」という意味を持つ社名の『HARKEN(ハーケン)』ともリンクしています。

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ー最も得意な分野はありますか?

木本:コンセプトメイキングです。ただ、私にとってのコンセプトメイキングは、「よっしゃ、作ってやるぞ~」みたいなものではなく、ヒアリングしたものを素直にアウトプットすることなんです。長野県の白樺湖で行われた「湖畔の時間 2020」というプロジェクトでは、まず自治体の方と一緒にMTGをして、各人が何を言ったかをメモするところからスタートしました。この時点ではTipsみたいなものですが、それを集めていくイメージです。

ポートフォリオ

HARKEN inc ポートフォリオより

木本:「湖畔で佇んでたら、なんかいいよね」みたいな抽象度の高い感覚や些細なチームメンバーの発言をもとに、ロゴやビジュアルなどの非言語に落とし込んでメッセージングする。言語の一歩手前みたいな部分をいかに上手に作るかは、ヒアリングしていけば必ずどこかに答えがあるので、そこまではじっくり時間をかけます。


ーアウトプットのためには発想力やインプットが必要になってきそうですね…!

木本:日常の中にあるヒントを見逃さないようにしています。例えば、私のInstagramにある写真を例に出すと、これ、代々木上原の住宅の写真なんですけど、植物が今にも窓から溢れ出てきそうだったのがなんか面白くて。「この表現はあのブランドのメインビジュアルで使えそうだな」と思いつつ撮影しました。そういった、日常にある感動を記録しておいて、きたるべきタイミングでデザインの参考にしています。

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木本さんInstagramより


ー日常生活も全てが仕事につながっているようにも感じますが、なぜそこまで仕事に対するモチベーションが保てるんですか?

木本:楽しい仕事しか受けていないので、私にとって仕事は遊びの延長みたいな感覚です。仕事とプライベートの境界線は限りなく曖昧で、グラデーションがかかっていて流動的。だからそんなに「仕事」と意識はしてないんですよね。

このあいだ出張で京都に行ったときに、テーブルの目の前に川が流れている最高の場所に巡り会った瞬間「ここで仕事ができたら最高だな」って感じたことがあって。素敵な場所を見つけた時の第一想起が仕事だったくらい、好きなことしか受けていないです。遊びと仕事が溶けていて、しんどいけど楽しい。真面目に仕事をやってるというよりは、真面目に遊んでるって感覚です。


ー木本さんは職種的にもともとリモートワークでしたか?

木本:完全にリモートに移行したのは独立してからなので、2020年の7月くらいからです。ただ、会社員時代も所属組織が割と自由ではあったので、家で仕事をすること自体には抵抗はありませんでした。


ーリモートワーク下における普段の過ごし方についてお伺いしたいです。

木本:日によって違います。東京にいる時は自宅兼オフィスで仕事をしたり、カフェに行ったり気分で変えています。出張先では、ちょっといいホテルをとってそこで作業したり。ただ、不規則ゆえのデメリットとして、移動による物理的な疲れは避けられないので、せめて起きる時間は規則的にするなど、リズムを作る工夫はしています。山の中でクライアントにプレゼンしたり、車の中でMTGしたりすることもありますよ(笑)。

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―リモートワーク中は仕事のモチベーションを維持しにくいかと思うのですが、仕事面での工夫があれば教えてください。

木本:時間によって作業内容を変えるようにしています。コンセプトメイキングやコピーライティング、ネーミングのような創作的な活動が一番頭を使うので、それらは必ず午前中に行うようにしていますね。


ーワークスペースに特化したこだわりやポイントはありますか?

木本:照明、お香、音楽の3つを仕事とプライベートでガラッと変えるようにしています。飲み水にCBDオイルを垂らすこともあるので、そうすると味覚も変えることができますね。オフィスと自宅が兼用になっているのでプライベートと同じ空間で仕事もしていますが、五感に関わるものを変えることで多義的な空間をつくることができているんじゃないかと思います。

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―五感でオンとオフを切り替える。自宅とオフィスが同じ空間だからこその発想ですね!照明はどのように使用していますか?

木本:今、使用しているのは提供いただいたDyson Lightcycle Morph™ライト(ダイソン ライトサイクル モルフ ライト)です。基本的には間接照明としてほんのりついている状態がデフォルトです。朝からつけていますし、モニュメントとしてかわいいので気に入っています。

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リモート会議時には、色温度を白色にして壁に反射させることで、顔周りを明るくするライトとしても活用できるんです。もともとリングライトをPCにつけていたんですけど、ダサくて(笑)。ヘッド部分が回転するからこそできる芸当なんですよね。

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ーめちゃくちゃ使いこなしていますね!

木本:空気清浄機もダイソンのものを使用しているので、Dyson Linkアプリという専用アプリでで管理しています。モードを変更する時にSTUDYボタンを押すことで、自分の心理的なモード切り替えをしている気にもなれるんですよね。もちろん手動で操作することもありますが、手でやった方が早いことも、使い分ける余白を残すことで自分のテンションを変えたりできる。私みたいに一つのデスクで作業もするし、ごはんも食べる人にはピッタリ。いろんなシーンで使い分けることができるので、重宝しています。

余計な装飾がないことでインテリアにも馴染むし、デスクに起きやすい。デザインの偏りや時代感もないので、長く愛用できるのも嬉しいポイントです。デザイン的なノイズがない分、いい意味で部屋に馴染むことで作業に集中しやすい面もあります。

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位置情報をトラッキングして時間にあった調光をしてくれるなど、起きてから寝るまで一台でまかなってくれるので寝る時以外はつけていますね。この部屋にある他のライトも基本はつけていて、電気をつけることで自分のスイッチもONにする感覚もあるかもしれません。


―照明と自分のスイッチが連動しているのは面白いですね。オフィスも自宅も同じ空間ということでしたが、家の外でもリフレッシュすることもあるのでしょうか?

木本:考え事をするためのウォーキングはよくしますね。これはランブリングといって、歩くことが主目的でなく、あることをしながら歩くこと意味します。音楽を聴きながら歩くこともありますが、時にはイヤホンをはずすことで街中の色々な音が耳に入ってくるんです。刺激があって視界がひらけるので、ただ道を歩くだけですが、新しいひらめきや発見があります。「歩く」という行為で自分に強制的に余白をつくることで、リフレッシュすることができていますね。

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ーさまざまな形のリモートワークがあると知れましたし、デスク周りやモチベーション管理のためのリフレッシュも大切だと感じました。本日はありがとうございました。


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