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第三之章 港町エルバニア 朝霧に濡れて石畳は湿った光を放っていた。 海沿いの街エルバニア…
第四之章 漆黒の王 その日、王宮では盛大な宴が開かれていた。 エギロンドの王妃エレメが第…
第五之章 写し身 アルフェスの山々に囲まれたエグラスの村に異変が起こったのは春になってヤ…
第六之章 再会 ミザリとエグナスの姉弟はジャドルに戻りボルゴ海の沿岸にあるジェリテで母と…
第七之章 伝説 「トレス・ユネス?三合の期?」 「そうでございます」 サラムの問いかけに…
第八之章 魔軍 目覚めた時、そこは四角い箱の中のように思えた。 ガタガタと揺れる箱の底に…
第九之章 対峙 ベーリアスは西のジェリアス、南のエルバニアに並んで称される東のポルデール海に面する商都である。北風が吹き始めるこの季節は船荷の箱が港に積み上げられ活況を呈していなくてはならないはずだが、今はほとんど人影はなかった。 黒騎士エル・ゾデスの隊が南から迫っていると噂が広まっていたからだ。 エル・ゾデスの隊はエルバニヤから北のバルゼに留まっているようだった。 まるで何かを待っているように宿営を続けて1週間が経とうとしていた。 ◆ 旧エギロンドの首都ジェリア
第十之章 選択 誰よりも早くジュリアの神殿に辿り着かねばならなかった。 そこにトレス・ユ…
第十一之章 終焉 サラムの言葉が世界の命運を握っていた。 意を決したようにサラムはその言…
最終之章 調和 山は緑に溢れ、空はどこまでも青く澄んでいた。 「あんたたち、遠くまで行く…