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推薦図書:子どもが「学びたくなる」育て方

教育本を読んで涙したのは初めてだった。周りの親と話が合わない、違和感しかない、相談できる人がいない、あなたがもしそう思っているなら、ぜひこの本を読んで欲しい。ちなみに、子どもの中学受験を考えている親は必読で。この本を読むか読まないかで、選択と道のりが家族にとって幸か不幸かを決めると言っても過言ではない。

子どもが「学びたくなる」育て方

大前提に親子で会話してほしい、親子は仲良くしてほしい。その願いの書に思えた。子どもの人生観や哲学は毎日の生活、親子関係の中にある。そしてそれはとても大切なことである。

“生きる力は思いやる心” この言葉を聞いてすんなり受け入れることができるなら、あなたとこの本との相性はいいはず。答えのない問いを親子で一緒に考えた時間が親子の信頼関係を強くしてくれる。

もしかして諦めてない?

子どもが楽しく勉強することを、親のあなたは諦めていないだろうか?
楽しそうに塾に行くなんてありえない、大変な思いをして当たり前だと、むしろ強いている傾向にないだろうか?

この書籍は、27年間20,000人を直接指導した「探究学習」の第一人者が「小学校6年間で親ができること」を伝えている。「探究学習×中学受験」を掲げる唯一無二の学習塾「知窓学舎」塾長・矢萩邦彦氏、初の単著である。

子どもがどこに興味を持つのか、なぜ興味を持っているのか?を常に考え続けることは親にしかできないことかもしれない。親が希望している部分に子どもが興味を持たなくてもそれで全然いい。子どもが、どうやったってその領域には興味が持てないとお互い認識する過程でいい。

“習い事熱のひずみ”に気付こう

子どもに何か興味があることを見つけたい、そう思って始めた習い事のはずなのに、いつの間にかその教室で上位を目指してほしい、発表会で目立ってほしいと親は願うようになる。挙句の果てには、ここまで続けたんだから辞めるなんてもったいない、という執着に変わる。

子どもの頃の習い事は“空白の時間に何をするかが個性になる”という前提で決めた方が良さそうだ。あまりにも習い事を詰め込んで、親子の会話がなくなれば親子の信頼関係を崩すことにつながってしまうかもしれない。

“子どもにはわからない”という罠に気を付けて

“子どもにはまだわからない”と言う感覚で、親が子どもとの対話を面倒に思うなら、それは罠だと思う。どこかでコントロールできない子どもの感覚にどう対処していいかわからなくなる罠にかかっている。もしくは自分にとって都合のいいように扱おうとしている。

子どもは解答が欲しいわけじゃなくて、何かしらの反応が欲しくて、その反応から親の価値観や愛情を感じ取っている。その反応によって、話していいんだ聞いていいんだと思う子もいれば、こんな話はしちゃいけないんだ考えちゃいけないんだ、と思う子もいる。
大人でもわからないことがあって全然いい、その時は調べて一緒に考える経験がお互いの信頼になる。

中学受験の考え方

“より相性のいい居心地のいい場所を選ぶための選択肢を得るもの”という共通認識が子どもを囲む大人の共通認識であれば前向きになりそうだ。もし“いつかの未来のために今を犠牲にする考え方”になっていると感じたらやめたほうがいい。
親がそう思いながら我慢を重ね、子どもにも強いる時、毎日がとても苦しくなってしまう。

親も子どもも、“わかりやすい正解”を追わないのは心身ともに健康で生きる秘訣かもしれない。偏差値とか成績とか。それより大切なのはきっと相性。子どもがいる環境が、その先の環境が、子どもにとって良い相性かどうか。

最初からそうだったはず。保育園、幼稚園、小学校、習い事、塾・・親が見ているのは環境の相性だ。相性がいい場所を見つけることができたら、あとはお互いの役割を明確にすること。子どもを預けると決めたその領域のプロにはどこまでお願いするのか、それ以外は家庭でどうするのか。
ずっとずっと答えはない。答えのない問いに親子で向き合っていく事が生活になっていく。

親が人生を楽しんでるって大事

子どもは親をよく見ている。親が子どもを見ている以上に子どもが親を見ている。だから、親が苦手なことを克服しようとしている姿も見せてしまえばいい。

毎日の生活の癖はもちろん、何かの分岐、ターニングポイントがあったときはそのチャンスでもある。信じること、迷うこと、立ち止まることも全部一緒に親子で行動できる時、親子が一緒に育つのかもしれない。その瞬間に何度立ち会うことができるかで親子の絆が作られる。

実は、この本が届いた日に、私の娘が携帯電話を無くした。公園から家に戻ってくる娘を待ちながらこの本を読んでいた時の出来事だった。ここから24時間の、私たち母娘の探求学習が始まる。この本を読んでいてよかった。そう思う出来事だった。

長くなってしまったので一旦。
この本を読んで考えたことが勇気になり、迷っていたことの解決の糸口になり、知りたかったことを見つけることができました。

すっごくお勧めの本です。

もし、お時間と興味がありましたらこちらの記事も読んでいただけると嬉しいです。私たち親子の24時間携帯探しチャレンジ。


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