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2022.7月(10冊ログ)

毎月、読んだ本から「10冊」紹介しています。

1. #本を読んだら散歩に行こう 

「本の世界では、本を開く人間が主役だ。抱えきれないと思っていた悩みも、本の登場人物と痛みを共有することで手放すことができる。いつの間にか、登場人物が自分の大切な仲間になっている。」(本書「おわりに」より一部抜粋)

私自身、本がそばにあるから生きていけると思うことがある。そんな気持ちを体感できる本。辛いことや悲しいこと、壁にぶち当たったときは人に相談する時間も気力も残ってない。だからこそ、本は音のない静かな世界で栄養補給をする。著者のエッセイとその時に出会った本が40冊紹介されている。私はこの中から3冊の本を買った。


2. #吉本ばなな #私と街たち (ほぼ自伝)

「夜最初に飲むビールとかおつまみと犬や猫や亀の観察だけを生きがいに生きている。人間が嫌いだし怖いし、かといって霊とか殺人鬼も怖いからなんでもかんでも怖い。寝るのがいちばん好きだ。」(本書「まえがき」より一部抜粋)

定期的に「どこにもやり場のない感情」は湧き上がってくる。私は、そんな時こそ吉本ばななさんを読む。この新刊エッセイは、「嫌だ」という湧き出る感情に、折り合いすらつけずに流すわけでもなく、そこに置いておける強さと優しさ、深さを持ち合わせることができる本だった。やっぱり、何度読んでも懐のふか~い人でいらっしゃる。


3. #家族 #カジサック  

お笑いコンビ「キングコング」の梶原雄太さんのエッセイ。デビュー後すぐに脚光を浴び、「はねるのトびら」での人気絶頂期に鬱病で失踪。復帰するも、テレビ業界は変化していく中、人気YouTuber「カジサック」として活躍するまでの軌跡。

「家族がいるから頑張れる」という気質で人生を動かしていく男性のエッセイって今までにあったんだろうか。とても新鮮だと感じたし、youtubeカジサックチャンネルの人気の理由が分かった気もした。著者の母と妻の苦労と敏腕っぷりが少しの描写でもめちゃくちゃ伝わった。そして、やっぱりおもしろいなぁ、キングコング。


4. #相談の森  #燃え殻  

「僕からの一言も彼にお伝えください。これもまったく根拠のない、僕以外の検証のない言葉なんですが、まず安心させたいのです。『生きていればどうにかなるから大丈夫です』」(本書より一部抜粋)

小説家燃え殻さんが61個の文春オンラインに寄せられた人生相談に回答していく。相談者という登場人物を、どのストーリー展開でどこに着地させて歩くと、人生が輝きだすかが回答として書かれている脚本だった。みんな人生いろいろある、言わないだけだから。それでも生きていくために1ミリくらい踏み出すヒントのやさしい本。

5. #ココロギミック 

「裏切り」をテーマに35人が執筆したオムニバス。 この短編集の集合体は、まさに現代文学だと思う。 大人のマガジンならではがいっぱい。 紙質のしっとり感と、分厚いのにしっかり開ける読みごごちの良さも贅沢。

この本を読んだことをInstagramにアップしたら、実はフォロワーさんの数人読んでいたと知る、しかもDMで。こっそり読みたいタイプの雑誌認定。それぞれ推しの作品の話で盛り上がった。私は、すべての言葉も現象も感情も表現も、無数に裏切りがちりばめられていた小説を語り継いだ。 #ワタナベアニ さんの #シマウマとドライバー 本誌の中で裏切り数最多の1位だと思う。


6. #ドクターバク 

ドクターバクとは、こころのおいしゃさん。たいせつな人がもしも苦しみの真っ只中にいるとしたら、「力になりたいけど、一体何ができるだろう?」「力になるって、本当はどういう意味なんだろう?」がテーマ。

頑張りすぎてしまう人は、やっぱり優しい人な気がする。そんな頑張りすぎてしまう人は、この絵本を読んで癒されたほうがいいよって思う。絵がとても美しくて、大人が癒されていくような絵本で「手放す」ことがわかって気持ちが楽になるかもしれない。


7. #名医が教える飲酒の科学  

「飲酒」のメカニズムを知ることができる。身体への影響や「これって本当のところどうなの?」という疑問がメカニズムで理解できる。何となくお酒に後ろめたい気持ちがある人も、仕組みの理解で楽しく飲めるようになる。

飲酒はリスクを理解しておくことが大人のマナー。自分の飲酒はどのレベルで、何を気をつけておくか考えておいた方が良い。本書の中にも紹介されている世界保健機関(WHO)の調査研究により作成されたスクリーニングテストをやってみることから始めてみてもいいかも。


8. #やらないことを決めるとほんとうの私が動き出す  

88個のやらないと決めること提案が並んでいる。なんとなくモヤモヤすることがあったり、ちょっとした変化が欲しいなというときに読むにはお勧め。「あ、この辺だ私のモヤっと」が見つかるはず。

お勧めの読み方は、目次をまず読むこと。自分に必要なのはこの辺だな、と思う章を読んでみて、少しだけ意識を変えてみる。まずはこれだけ。全部キチンと読み始めると、アレもコレも!と考えなくて良かったことが気になり出すので、お気軽に。それだけで鏡に映る自分の顔が違って見えるはず。


9. #人間  #又吉直樹 

私がこの本を手に取ったきっかけは、著者又吉直樹さんの「脳内でとてつもない量の考えが巡るのに、結局1言くらいしか言葉にしないのが人間」みたいな発言をどこかで読んだから。

もし、私が「人生がつまんない」と若者に言われる日が来たら言う「今すぐシェアハウスに住もう」と。間違いなく人生が動く。縁もゆかりもない他人と突然一緒に住むと感情は忙しくなる。ストレスはちょっとかかったくらいじゃ人生は変わらない。でも100倍のストレスがかかったらネタになるし、脳内に尋常じゃない数の言葉が浮かんでくる。


10. #メタバースとは何か 

未来を考えるときに、無視できない新しい文化、ビットコイン(仮想通貨)・NFT・ブロックチェーン・メタバース・VTuber・DAO。この中で、「メタバース」は子どもを持つ親が一番身近に感じられることかも。

わからないことを何となく否定する大人にならないように、新しい文化を知ることに積極的でありたいと思う。情報弱者になるかならないかは、いつも、じぶん次第。この本を読んで身近に感じたことを「メタバースから知ってみること。」という記事で書きましたので何か役に立ちそうであればぜひ読み進めていただけますと。


おわり。
ここまで読んでくださってうれしいです、ありがとうございました。また来月も書きます。ぜひ遊びに来てください。

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