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高齢期リハビリのココロエ

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これから高齢者になる方たちへ。高齢者リハビリ17年の作業療法士が考える高齢期リハビリにおけるたいせつなことをお伝えしていきます。リハビリは決して機能訓練だけではないんですよ。先入… もっと読む
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2024年3月の記事一覧

高齢期リハビリのココロエ38 結局元気になる高齢者

高齢期リハビリのココロエ38 結局元気になる高齢者

 高齢者のリハビリと聞いてどんなイメージをされますか?『機能訓練』『歩行練習』は必須ですよね。現在の介護保険分野でのリハビリでも結構な割合でそのようなメニューをされている方は多いです。一方で『生活リハビリ』という言葉がありますが、『生活の中で元気になっていきましょう』という概念もあります。「料理は頭のリハビリになるね」「買い物に行くことはいいリハビリだわ。」など、普段何気なく活動していることが心身

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高齢期リハビリのココロエ37 高齢者の肥満対応

高齢期リハビリのココロエ37 高齢者の肥満対応

 介護保険サービスでリハビリを長年してきますとご家族の要望をよく聞きます。『歩けるようにしてほしい』『トイレに1人で行けるようにしてほしい』がその代表ですが、『痩せさせてほしい。そのために施設で運動や機能訓練をしてほしい、家での体操を教えてほしい』という要望も結構あります。
 ご要望もわかりますが『無理です(マンツーマンの機能訓練だけでは)』というのが回答になります。なぜかと言いますと、介護保険サ

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高齢期リハビリのココロエ36 痛みは自分でコントロールするのだ

高齢期リハビリのココロエ36 痛みは自分でコントロールするのだ

【あらすじ】
2年4か月前に直腸がん診断され、治療により一旦、『がん』が消失したかに思えましたが、約4か月前に『がん局所再発』しました。手術ができず、抗がん剤治療で手をこまねいてます。作業療法士として高齢者リハビリは18年です。

【本題】
今日のテーマは高齢者の『慢性痛』です。わたしの『がん』の感じ方と絡めてお話いたしますね。
『慢性痛』とは原因がなく一ヶ月以上続く痛みです。肩や腰、膝が多いです

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高齢者リハビリのココロエ35 そんなリハビリのイメージは捨てちゃいな

高齢者リハビリのココロエ35 そんなリハビリのイメージは捨てちゃいな

 「はい、〇〇さん、歩きますよ~」と施設に勤務する療法士(リハビリ専門職:作業療法士や理学療法士)。歩く距離は施設フロア内50m程度。普段は車いす。歩く頻度は週三回。みなさんがもし、高齢者施設でリハビリを受けるとしたら納得されるでしょうか?歩く距離は一週間で150mということになりますよね。そこに筋トレやストレッチ、自転車こぎなどがはいりますが…。でもですよ、みなさんがイメージするリハビリを、だれ

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