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残された時間を大切にしている方やそのご家族にこそ知って頂きたい、民間救急だからこそ出来る事。

お盆が近づいて来ると、私ども寝たきりの方を搬送する民間救急では、お盆時期ならではのご相談が増えてきます。

利用者さまが崇拝している教会へのお参りや、お寺参り。
そして昔生活していたご実家への一時帰宅
など。

もちろんご相談くださるのは車椅子の方や寝たきりの方、特に医療用酸素が必要な方や人工呼吸器を装着された方など、様々な方がおいでです。

ただし、すべての方が希望を叶える事が出来る訳ではございません。理由は、容体が悪化したりする事により、その日を無事に迎えることさえも難しい方が多いからです。

遠く離れた家族を子供様の近くの病院や施設、自宅へとつれて来る為の遠方搬送などもそうです。ご家族様がゆとりを持って搬送計画を立てているうちに容体が悪化して計画そのものがなくなったこともあります。

私達の仕事はそれだけ大変な方が多いことを承知でこのお仕事をしていますのでそれは仕方の無い事だと思います。でも、ご家族さまにとってはどうでしょう。後悔しないでしょうか…

「私たちがゆっくりと考えていたばかりに…」

電話越しにキャンセルになり、容体悪化でそれどころではなくなってしまった方の言葉です。煽る様な表現になり恐縮ですが、実際にこの様にお伺いし、搬送がキャンセルとなった事例です。

逆にこの様な出来事もございました。ご入院が長いお母さまをご健在のうちに熊本県にある子供さまが建てた家を見てもらい、家族団欒のひと時を過ごしたい。

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病院の先生は基本的にはOKでは無かったのですが、移送中に何が起きても緊急搬送しないと言う、DNARについてご家族と利用者さま自らが納得され、当社に看護師添乗にて対応させて頂いた事がありました。私達も内心はとても緊張しながら命懸けで搬送にのぞみます。

結果は……

無事に家族団欒のひと時をお過ごしになり、無事に病院へお連れする事が出来ました!

その時の記事はこちらです↓

子供の結婚式に何がなんでも参加したいという思いで、寝たきりで疼痛緩和の為のお薬を必要とする方を結婚式と披露宴までお連れしたこともございます。

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それと類似した例はこちら↓

最後は家で死にたいと言い、訪問医の先生との協力の元で退院し、自宅へとお連れする事が出来たケースもありました。この方はお連れした4,5時間後にお亡くなりになったそうです。そう、数日前にもご紹介させて頂きました。↓


この様に、私達だからこそ出来る民間救急の存在をもっともっと知って頂くためにこの数年間の私の思い出を振り返りつつ、気持ちを新たに頑張ろうと思いました。

寝たきりの方でも、余命宣告を受けても、

どうかあきらめないでください。

お家へ帰る事。

お墓参りする事。

子や孫の結婚式にに出席する事。

大切な人のお葬式に参列する事。

お寺や教会、神社にお参りする事。

美味しいものを食べに行く事。

温泉旅行へ行く事。

私達、看護師・救急救命士・介護士が在籍する民間救急が出来る限りお手伝いをさせて頂きます。


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