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人間に警戒心を抱くきっかけになった出来事。

大学を卒業して2年目。私は1年間休学をしていたため、同じ年に入学した友人たちより1年遅れての卒業となった。
休学してから会っていない友人が何人かいて、その中の一人と今日会う約束だ。
その友人とは3年ぶりの再会。散々遅刻するなど粗相を起こしても仲良くしてくれていた心広すぎる大好きな友人だ。
大学を卒業できたのは彼女のおかげだと言っても過言ではない。
久しぶりに会える、会ってくれることがとてもありがたくてうれしい反面、数年越しとなるとちょっとした警戒心もある。
それで眠れなくなってしまって朝の6時になってしまった。

その名もマルチビジネス

マルチビジネスなるものに人生で初めて勧誘されてから、久しぶりに会おうと言ってくれる友人に対して「勧誘ではないか??」という警戒心が生まれるようになった。

学生時代からTwitterなどでマルチビジネスや宗教に関してよく目にしていたため、それらに勧誘されるのを心待ちにしていた自分がいた。身近でもチラホラ耳にしていたので、「私も勧誘されちゃうかも!?」と思っていたが全然されなかった。
仮に私が何かの会員だったとしても、何をやらかすか分からない私のような人間を勧誘しようとは思わないので、当時の勧誘しなかった人の気持ちは十分に理解できる。正しい判断だ。

社会人2年目にしてアルバイト先の店長から「美容のお仕事の案件があるんだ~!お話聞いてみない?」と誘われた。
相手が店長だということもあり、「派遣とか業務委託のお仕事かな~」とマルチだと最初は気づいていなかったが、話をしにきた人間のニオイがマルチだったので、店長に対して「このクソ女が!!!!」と静かに思った。
長年待ってやっと勧誘された喜びよりも怒りの方が大きく、全然うれしくなかった。

相手が最初の3言発した時点で完全にマルチだと分かり、すでに興味を失っていたが、いい歳した大人がなんだか頑張って話しているし、私も時間があったので、人生経験だと思いその場にとどまることにした。
話を聞きながら、何時間このトークの練習に費やしたのか、何人が騙されているのかを考えていたら悲しくなってきて、その場にいる私を含めて哀れに思えてきた。

1時間半くらい経ったころだろうか。合同説明会なるものへの参加を強制してきたところで開始時から温めていた渾身の「全く興味がない」を繰り出した。
マルチ会員が泣きそうな顔をしていたが、泣きたいのはこっちだよと思った。その会に同席していた店長もすでに人間には見えなかった。

勧誘を終えて(?)

いざ勧誘されると、私は環境に恵まれていたのだと気づかされた。周囲に善い人間しかいない環境だったことへの感謝の念が湧くとともに、人類全員が自分の味方ではないと気づかされた。また一歩大人になったな…。

勧誘する側の信頼はもちろんなくなる。
今回勧誘してきた店長への印象はクソ女になって、リスペクトは一切なくなったし、信用もしていないので関わりは最低限にした。
この件が終わった瞬間にアルバイト先のオーナーに伝えた。オーナーから店長への釘刺しもあって、他従業員やお客さんには被害は出ていないようだ。
店長が私をどう思っているのかは知らない。ちょっと怖い。

勧誘する側のデメリットが多大だが、勧誘される側にも「相手に警戒心を抱くようになってしまう」悪影響があるんだと身をもって知ったことで、お金にいくら困ったとしても私は絶対にやらないと決めた。
私はひたすら優しい世界を作っていきたいな…。

みなさんも怪しい話には気をつけて!!

2時間後、起床できなかったら友人との約束に寝坊だ…。
今日も1日頑張りましょう!!

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