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#本当にあった恋愛実話note第1弾。「私たち、付き合ってるんだよね?」全5話(6500字以上)

あなたの身近な「誰か」の話かもしれない。
「誰か」がその身で体験した「気持ち」,「思い出」を共有します。

そんなコンセプトが込められたnoteです。
ぜひ、お楽しみください。

#1 「遠恋って難しい」

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彼と知り合ったのは高校の部活。最初はただの部活仲間、私には別の彼氏もいたし、正直うるさいヤツだなぁって思ってた。

でも私は彼氏と別れて、ちょっと傷心なフリーに。そんな3年の時に、彼と初めて同じクラスになると次第に距離が近くなり、気になる存在に。

彼とはただの部活仲間だと思っていたし、なんなら部活の雰囲気に似つかわしくないうるさい存在とさえ思ってたのに。気になりだしたら止まらないのが私の悪いところ。

猪突猛進とでも言いましょうか。ガマンできなくて、メールで軽いノリで告白。最悪振られても「冗談だよ〜」ってごまかせると思った。

だけど。

お試しで付き合うことになっちゃって。「お試しって何」って感じなんだけど、「これから好きになってくれる」って言うから。惚れたが負けってやつ?

でもこれ、高3の夏の話。これから受験。志望校は別々、しかも遠距離。「いきなり遠距離かぁ…」って思ったけど、案の定遠距離はダメだった。彼の家に上がり込む女友達が許せなかったし、なにより勉強とバイトで私も忙しくて、連絡するのも億劫になり始めてた。

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そんな時だよね、「他の子とも遊んでみたい」って言われたの。私以外の子と色んなことがしたい、って理由で、遠距離で2年も付き合ったのに、あっさりお別れ。なーんか情けなくなっちゃって、ペアリングはすぐ捨てた。

高い新幹線代払って会いに行ってたのに。
大学通うのに往復3時間、バイトは週5で入ってた。そんな私が、自分の時間を削って、毎晩2時間電話してたのに、その結果が「他の子とも遊んでみたい」だなんて…虚しすぎるよ…。時間返して、って感じ。

でもそれで気が付いた。
私は自分の時間が欲しい人なんだって。程よい距離感で接しられる人としか上手くいかないなって気付かされた。

それがその後に生きてくるから、この恋も悪くなかったかなって今なら思える。こうしてみんな、傷付きながら経験を踏んで、大人になっていくんだね。

あれから10数年、まさかのお互いの子が同じ幼稚園に通うことになるなんてね。彼の方は、私と別れた後付き合った彼女とそのまま結婚したんだってさ。地元が一緒だと、ほんと世間って狭いなって思い知らされるよ。

この恋の事はもう忘れていたはずなのに、今になって接点ができてしまってなんとも言えない気持ちになる…。絶対旦那にはバレたくないし、このことは墓場まで持って行きたいと思う。

できれば彼も、墓場まで持って行ってほしいな。

どうか、お幸せに。

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