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独書思想史

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僕の読んだ本のメモと一部にイシューを見つけ出し答えを求めようとすることを試みるマガジンです.
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#若者

2024年のマエストロに思うこと

2024年のマエストロに思うこと

「年老いた者が賢いとは限らず、
年長者が正しいことを悟るとは限らない。」
『旧約聖書ヨブ記』

旧約聖書の一部として編纂されたある男の人生日記.

神がある男の信仰心を試すために試練を課す物語なのだが、その課題は男を苦難の道に導き、人の死や自分の不幸を味わう事になる.そんな男の苦難の物語の一説である.

僕はこの文章を見て勝手に今の日本と重ね合わせてしまった.

接客が気に食わないと文句をいう老人

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『仕事選びのアートとサイエンス』

『仕事選びのアートとサイエンス』

本屋に行くと大抵置いてある転職関連のビジネス書.

でも学生の僕には全く関係のない事だ.まだ悠々と高校生活を楽しんでいるし仕事は自分の好きな事をっていう漠然なイメージしか持っていない.

でも社会では転職が正義かのように促す風潮が強い.
スマホを開けば転職の広告,テレビを見れば転職の広告.なんだか大人になったら転職するのが正しいかのように思えてくる.

それに転職は当然の事ながら歳をとるにつれて難

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『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は若者の努力不足なのか

『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は若者の努力不足なのか

コンサルティング会社代表の城繁幸氏による著書の中で企業の人事課との対話がある.
その時の対話相手は「彼らはわがままで、我々の世代よりも忍耐力が劣っている」と述べられている文がある.私はこの文章に納得ができる反面、些か疑問に思えた.

この本が書かれたのは2006年でこの時代の若者は現在では40歳、50歳くらいになっている.

この2006年当時の若者から今の若者を俯瞰して見てみると精神疾患(ADH

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