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檸檬読書日記 蜜柑親子。 1月2日-1月8日

1月2日(月)



花がいい感じだ。
色的にも正月にピッタリではないだろうか。

吾峠呼世晴『鬼滅の刃』を読む。

謝らないでお兄ちゃん
どうしていつも謝るの?
貧しかったら不幸なの?
綺麗な着物が着れなかったら可哀想なの?
そんなに誰かのせいにしたいの?
(略)
精一杯頑張っても駄目だったんだから仕方ないじゃない
人間なんだから誰でも…何でも思い通りにはいかないわ
幸せかどうかは自分で決める
大切なのは“今”なんだよ
前を向こう
一緒に頑張ろう
戦おう

11巻

人のためにすることは結局
巡り巡って自分のためにもなっているものだし

12巻

深いなあ。染みる。
優しさと強さに頭をガツンとやられる。

早瀬耕『十二月の辞書』を読み終える。
最後まで謎だらけの小説だった。
恋愛なのかミステリーなのか、それさえも曖昧で掴みどころがない。
ただ『未必のマクベス』の時もそうだったけれど、不思議と惹き込まれる作品だった。


1月3日(火)

忘れていた掃除、備蓄整理をする。すっかり忘れていた。
大量にある備蓄品を賞味期限順に入れ替えて、整理。
米も麺類も缶詰も、大量にあるからなかなかに大変だった。
けれど綺麗に詰めたら空間ができた!また買わなくては。
結構ある方だけど、これからを考えるといくらあっても不安だ。
もうちっと広い家ならなぁ、もっと置けるのだけど…。でも家は風船みたいには吹いても広がらないから、仕方ない。

冨安陽子『天と地の方程式』1巻を読み始める。選ばれた子どもたちが、異空間に閉じ込められて立ち向かっていく話。児童書。

「だってさ、数学って、すっごく、きちんとしてるじゃん。まず1があって、そっから、ひとつずつ順番に増えていって、ずっと、どこまでいっても、そのシンプルなルールは絶対にゆるがないだろ?途中で一個飛ばしたり、二個すっ飛んだりしない。みんな、どこまでも、まじめに並んでてさ。俺、そう思うと、すっごくホッとするんだ。世の中って、けっこうでたらめで、めちゃくちゃに見えるけど、じつは、絶対に変わらない仕組みがあるんだって……ゆるがないシステムに貫かれてるんだって思うだけで安心なんだよな。(略)」

世界が揺らいでも、数字だけは決して変わらない。答えはシンプルで1つしかなく、絶対に覆されることはない。
変わらないものが世の中に1つでもあるのは、確かになんだかホッとする。

今日は贅沢にカニ鍋!
かーに!かーに!かにかに、かーに!(狂喜乱舞)


1月4日(水)

今日は昨日のカニのエキスがたっぷり入った汁で、カニ雑炊!(カニなし)
雑炊!雑炊!カニ雑炊!(小躍り)

二階堂奥歯『八本脚の蝶』を読む。

「さて、ここに一冊の本があるとします。
装幀も綺麗でうっとりするような本です。
その本には驚異と魅惑に満ちたお話が記されており、読めば読むほどひきずりこまれるのです。
ところが、不思議なことに、
いくら読んでもまだ先があります。
そして他の本とちがい、
まったく先の展開の予想がつかないのです。
(略)
しかし、この本は書店には売っていません。
この図書館だけにある限定1部の本だというのです。
(略)
もしこんな本があったとしたら、
本がなくなってしまうことに恐怖しませんか?」
恐怖します。私はその本を必死で守るでしょう。

自分は、どうだろうか?
昔だったら、必死に守ったかもしれない。恐怖したかも。
でも今は?
仕方ないかなと、諦めるかもしれない。
今はあまり、悔いはない。先が気になる本も、読みたい本もたくさんあるけれど、読めなかったら読めなかったで、後悔はないかもしれないなあ。

吾峠呼世晴『鬼滅の刃』を読む。

絶対に諦めるな
考え続けることだ
どんな壁もいつか打ち破る弛まぬ努力で

17巻

何があっても立ち止まっちゃ駄目だよなあ。いや、立ち止まってもいいけれど、思考を停止させてはいけないよな。常に、考え続けなくては。


1月5日(木)

吾峠呼世晴『鬼滅の刃』(全23巻)を読み終える。
意外と忙しなくて時間がかかってしまったけれど、ようやく読み終えた。
一言でまとめると、最高だった。
アニメは普通に面白いなという感じだったけれど、漫画で読むと全然違った。
最初から最後まで、目と鼻が大洪水になってしまった。
名言もたくさんあって、染みまくりだった。

僕は幸せになる為に生まれてきたんだ

21巻

最後にそう思える人生って、幸せなことだろうな。自分もそう思える終わりでありたい。
それにしても、この作品に出会えて本当に良かった。読めて幸だった。
そして禰豆子が可愛かったー。


1月6日(金)


これはなかなかに可愛いのでは?
蜜柑の親子みたいだ。

関口良雄『昔日の客』を読む。

いい古本の匂いだ。古本好きにはこの匂いが魅力の一つなのだ。落葉の匂いと古本の匂いとは相かようものがあると思うがどうだろうかとふと思った。

自分も古本の匂いは好きだ。
あの独特な、香ばしいような木と混ざり合ったような、不思議な匂い。確かに落葉のよう。
凄く落ち着くし、古本屋に行ってその匂いを嗅ぐと、本に歓迎されているような、仲間に入れたような気がしてくる。(ちょっとよく分からない)
ああ、なんだか無性に嗅ぎに行きたくなってきた。

今日の映画は、ハウルだ!やった!
ハウルといえば、原作のダイアナ・ウィンジョーンズ『ハウルの動く城』シリーズもいいんだよなあ。また読みたくなってしまった。
映画とは展開が違って、最初驚いたけど、あれはあれでいい。映画のその先も見れるから、嬉しい。


1月7日(土)

今日は、パンにマロンクリームを塗って、バナナを上にのせて食べる。
これは結構当たりなのでは、と思って食べてみたが、思ったほどの感動はなかった…。残念。
マロンよりバナナが勝ってしまって、ほぼバナナになる。
最近はなかなか良いバナナのお供に出会えないなぁ。

大高忍『マギ』8巻を読む。アラビアン的少年バトル漫画。

血で成された革命は、
大義さえ掲げれば、あらゆる暴力を正当化する世界を生む……
そして民衆は、血の革命を繰り返す。

だからこそ、踏み出してはいけない…。きっと戻れなくなるから。

それにしても、今『マギ』は丁度バルバッド編なのだが、これからを思うと漫画だけの世界だとは思えなくて、怖くなる。
漫画と同じような結末になるといいのだけれど…。
貧しくても、人権がある血の流れない世界であってほしい。


1月8日(日)

二階堂奥歯『八本脚の蝶』を読む。
あー、日記部分が終わろうとしている。
終わりに近づくにつれて、どんどん辛く苦しくなる。
近づいているということは、死が近づいているのと同意だから…。
きっと、こういう人にとっては残酷なことなのかもしれないけど「生きて!」と言いたくなってしまう…。
思わず抱きしめたくなる。(こんな奴にされたところで、気持ち悪いだけだと思うけど…)

生きるのは、とても辛い。
自分も何度も死にたいと思った。朝、目が覚めるのが残念で仕方なかった。
それでも、今もなんとなく生きている。
別に、誰かに抱きしめられたからとか、何か救いがあったからとか、奇跡的な何かが起きたからとか、そんなことはなかった。
何もなかった。
でも案外、もうそこまで辛くない。

苦しい時は、痛いのも辛いのも、一生続いていくんじゃないかと思ってしまう。終わらないんじゃないかと思う。
だけど、ずっとは続かない。どんなこともいつかは終わる。
怪我や病気も、その時は終わらないもののように思えるけど、終わりは来るもので…。
自分で終わらせなくても、ふと気づくと終わっている。

大きくて眩い光ではないかもしれないけれど、その真っ暗なトンネルには、必ず出口がある。
淡くて見えずらいかもしれないけれど、必ず存在している。
きっと、あるはずだから…。
だからどうか、消さないでください。
目を背けず、考え続け、生きられる道を見つけてください。
幸せになってください。
どうかどうか。
二階堂さんの次の人生が、幸福を感じられる人生でありますように。

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