暗黙知を集めて 暗黙知を作る
先日公開した「知識創造のデジタル化」の記事が好評でしたので、コメント・補足する内容のブログを記載いたします。
SECIモデルに関して
野中郁次郎氏によって提唱された、個人がもっている知識や経験(暗黙知)を組織全体で共有(形式知)することで、新たな発見を得るためのプロセスです。
①共同化(Socializaiton):暗黙知→暗黙知
②表出化(Externalization):暗黙知→形式知
③連結化(Combination):形式知→形式知
④内面化(Internalization):形式知→暗黙知
共同化→表出化→連結化→内面化というサイクルで、組織の知識を創造します。
ビジネスの現場では、少し前までは、
①視察で出張に行って体験する
②その内容の報告書を記載し、組織で発表する
③報告からを新たなトライをする
④自分なりの答えを見つける
ということが行われていたと思いますが、インターネットが普及した現代では、外部の情報はインターネットで収集することができるため、そのようなことは無くなったと思います。
代わりに起こっているのは、
①組織内のオンラインでのグループワーク
②社内別組織といっしょにアイデアソン・ハッカソン
③顧客との共創プロジェクト
ではないかと、感じています。
つまり、多くの暗黙知を集めて表出化し、それを振り返りノウハウ(暗黙知を作り)として、また、多くの暗黙知を集めることが重要です。
<これまで>
個人の暗黙知を組織に表出し、知識創造する
<これから>
オンラインで多くの人が集まって、暗黙知を表出し、知識創造する
という変化が起こっていると感じます。
特許件数は減っている
企業にとって技術の暗黙知を形式知化する行為として、特許出願があると思いますが、日本の特許出願件数は、年々減っています。
「技術のコモディティー化が進み、特許出願によって得られる効果よりも、特許出願をしないブラックボックス化によって得られる利益が増えたからだ」
とのとの記述にある通り、現代では、形式知的な技術はあふれており、それを組み合わせて新たなノウハウ(暗黙知)を作ることが重要です。
暗黙知を集めて、暗黙知を作る
現代に必要なのは、個人で暗黙知を集めて、発表する能力もありますが、多くの人の暗黙知を共有するイベントや、グループワークを主宰し、多くの参加者、意見を集められるような「イベントプロデュースする能力・ノウハウ」です。
例えば、このやり方でハッカソンすると多くの人が集まる、このテーマでグループワークをすると意見が集まる、効果的なアンケートで次のイベントをもっと盛り上げるなどです。
個人でも、SNSを使って発信する時代になってきていますので、あるテーマの内容を発信し、視聴数が増やしたり、「いいね」を増やすことを意識する時代となりました。
ビジネスでも、イベントをプロデュースした経験・能力・成長させたノウハウが求められ、組織運営でも、あるテーマで人を集め、組織に働きかけ反応を見て、フィードバックサイクルを回し、より良い組織にしていく時代になっています。
情報があふれている時代ですので、形式知はいっぱいあります。
「暗黙知を集めて、暗黙知を作る」ことを意識して知識創造を行い、ビジネスに活かしましょう!!
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?