人工衛星に関して
近年、宇宙に関するビジネスが加速しておりますので、どのようなものがあるのか、宇宙ビジネスについて学んで行こうと思います。
人工衛星について
人工衛星とは、ロケットによって宇宙空間に打ち上げられ、地球の周りを回っている人工物です。
人工衛星の目的は、次のような様々なものがあります。
<気象衛星>
雲の動きなどを調べて「天気予報」などに役立てられる
<通信衛星>
「テレビ」、「スマホ」など通信するために使われる
<測位衛星>
「GPS」と通信し測位のために使われる
など、すでに身近なところで利用されています。
人工衛星の歴史
人工衛星は、莫大な国家予算で開発し、大きな通信衛星が地球の周りをまわっているかと思いきや、すでに進化しています。人工衛星の歴史を説明します。
1950年代 - 宇宙開発の幕開け
1957年、旧ソビエト連邦が世界初の人工衛星「スプートニク1号」を打ち上げました。その後、アメリカも「エクスプローラー1号」を打ち上げ、地球の放射線帯(ヴァン・アレン帯)を発見しました。
1960年代 - 気象と通信衛星
1960年、世界初の気象衛星「タイロス1号」がアメリカで打ち上げられ、地球の天候の観測を行いました。その後、初の通信衛星「テルスター1号」がアメリカによって打ち上げられ、テレビ放送や電話通信の中継に成功しました。
また、1965年、インテルサットが国際通信衛星「インテルサット1号」を打ち上げ、通信衛星が商業的に活用され始めました。
1970~1980年代 - 高機能衛星と探査
1972年、アメリカが地球観測衛星「ランドサット1号」を打ち上げ、環境や資源の調査を目的とした衛星利用が進展しました。
1978年、日本が初の静止気象衛星「ひまわり1号」を打ち上げ、地球の一地点に固定して観測できる静止衛星の技術が導入されました。
また、 NASAが「ガリレオ探査機」を打ち上げ、木星とその衛星の調査を行いました。これにより、人工衛星の能力は地球周回だけでなく、惑星探査にも及ぶようになりました。
1990〜2000年代 - GPSと観測技術の高度化
1994年、アメリカが「GPS(グローバル・ポジショニング・システム)」を商業用に開放し、測位衛星による位置情報が一般利用され始めました。
これにより、カーナビゲーションやスマートフォンなどに活用される位置情報サービスの基盤が整いました。
2010年代 - 商業利用と民間宇宙ビジネスの拡大
SpaceX、OneWebなどの民間企業が低コストで人工衛星の打ち上げを行うようになり、インターネットや通信サービスを提供する「コンステレーション計画」を開始しました。
2020年以降- 小型衛星と次世代技術
近年では、超小型衛星(キューブサット)の普及により、大学やスタートアップ企業が宇宙に参入しやすくなりました。低コストで打ち上げ可能なキューブサットは、データ通信や観測、教育分野での利用が拡大しています。
まとめ
人工衛星の歴史について記載しました。
人工衛星は、国家から、民間になり、すでにスタートアップでも人工衛星を打ち上げられる時代になっています。
ちなみに人工衛星(キューブサット)一台打ち上げる費用は
(1)CubeSat 部品代 約 300 万円
(2)地上局設備 約 200 万円
(3)打ち上げ費(ロケッ ト代) 約 500 万円
1000万円あれば、人工衛星を打ち上げられる時代になりました。
また、スターリンクは、2023年1〜3月期にわずかながら黒字転換したとのことで、すでにビジネスとして成り立っています。
宇宙ビジネスを学んで行きましょう!