なぜ子どもが勉強しないの??

子どもがなかなか勉強しないと不安ですよね。
「さっさとやればいいのに!」とか、「言い訳や口答えばかりして!」と、思うこともあるでしょう(笑)
ただ、子どもには子どもの事情があり、すぐに取り掛かることができません。
そして、これは子どもだけの問題ではないのです。

今回は勉強ができない理由について書いていきます。

親は、自分の子どもに対しては、ある意味で指摘しやすいでしょう。
子どものことはだいたいわかるし、考えていることも予想がつきます。
子どもに投げかける多くのアドバイスが正論であり、その通りに行動すれば、少なくとも親のイメージの中では子どもは良くなっていくはずです。

ただ、同じことを自分に対しても言えるでしょうか?
もし自分が自分を良くしようとしたら、「もっと早く起きなさい!」とか、
「また理由をつけて先延ばしにして…」というふうにお説教っぽくなるかもしれません(笑)

こういったネガティブなトークが頭の中で繰り返されると、行動が起きづらくなります。
「やらないこと」について考えているので、「やっている」イメージがどんどん頭から離れていきます。
頭の中にはやらない自分の姿しかありません。
そうすると、「自分にはできない」と無意識に刷り込みを受けてしまい、「できない」行動のルーチンが組みあがってしまいます。
できるイメージが部屋で勉強している姿だとすると、できないイメージはベッドでスマホを見ている姿かもしれません。
どちらが、イメージしやすいか、どちらに自分がなりやすいか、日頃の言葉と行動で決まる気がしませんか?(笑)
なので、勉強をしない子は、勉強をしないような習慣がついてしまうのです。
よく言われる「褒めて伸ばす」というのは、こういった無意識が中長期的な人格形成にかかわってくるからなんですね。

とはいっても、(実際にやっていない子に対して)「やりなさい!以外の言葉は出てこないでしょ…」という方もいらっしゃるかと思います。
えぇ、気持ちはよくわかります(笑)

そもそも、なぜ否定的な言葉が出るかと言うと、

理想と比較し、現状を受け入れられないからです。

やる気が出ない根本はこれです。

自分の現状を否定されるから行動が切り替わりません。
そして、「できている」という状態は理想であり幻想です。
できるイメージは話者のなかにしかありません。
極端に言えば、ウルトラマンになって地球を救え!と一方的に言われているようなものです(笑)
指摘する人の頭の中にはウルトラマンの姿があるかもしれませんが、子どもがウルトラマンになるかどうかは子どもにしか決められません。
ウルトラマンを押し付けられるから、子どもは辟易するのです。

コミュニケーションには、多くの無意識のやり取りがあり、その一つ一つがお互いに影響を及ぼしています。
「勉強をしなさい!」という声掛けについても、その意味について思いをはせることができているかで、伝わり方も変わるかもしれません。

ただ、有名な先生だったり、人格者と言われるような方でも、気が付くといつも「子どもに勉強しなさいと言ってしまっている…」という方も少なくありません(笑)
にもかかわらず、彼らが子どもと豊かな関係を築けるのは、ひとえに思いやりゆえでしょう。
厳しい言葉も、やさしい言葉も、相手のために選んでいけるといいと思います。

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