コロナが奪った”青春のにおい”
コロナによって奪われた青春、今回はその中でも、においに焦点を当てて書いていきたいと思います。
私は、2002年生まれの代で、高校三年のときに、コロナが始まりました。
高校生の期間に、コロナ禍がぶち当たり、イベントが中止されたりして、例年通りの青春を過ごすことができなくなった人がたくさんいました。
今では、コロナも収束し、マスクも外せるようになり、やっとコロナ以前の生活に戻ったと感じています。
最近、病院に行って久しぶりにマスクをしてみて感じたことを書いていきます。この記事で「マスク反対!」と言いたいわけではないのでご注意を。
青春とは
青春とは、高校生にとっては、なにげない日常です。
しかし、振り返ってみると、もう戻ることのできない、かけがえのない時間として、思い出が美化されていくのです。
青春は
「決して戻ることができない」という諦めと、
「今を楽しむことに精一杯だったあの頃」を懐かしむ感情から生まれるものだと思います。
人生の中で一回しかない、替えのきかない期間だからこそ、彼らにとってコロナの影響は大きかったと思います。
高校生活の匂い
話を戻します。
高校の日常には、さまざまな”におい”がありました。
教室の匂い
職員室のプリントの匂い
体育館の熱気の匂い
部室の汗と制汗剤が混じったような匂い
弁当の匂い
初めて香水をつけた日の、きつめの匂い
教室の窓を開けて感じる、暖かい春の匂い
昼下がりの授業中、頬を撫でる心地いい風の匂い
このようにたくさんの匂いが高校の日常を包んでいたと思います。
高校の日常と、さまざまな匂いは切っても切れないものでした。
記憶を呼び覚ます匂いの力
匂いは、記憶と結びつくものです。懐かしい匂いをかいで、昔を思い出す。
私の場合は、まだコロナがなかったころ、高1の夏につかっていた
ビオレのせっけんの香りの汗拭きシートの匂いをかぐと、文化祭の準備をしていたころの情景が鮮明に思い浮かびます。
青春の匂いに限らず、同じような経験をしたことがある人は多いと思います。
余談ですが、当時よく聞いていた音楽も、同じように昔の記憶を呼び覚ます力があります。これについては、この記事で書いています。↓
高校にあふれていたさまざまな匂いを、マスクのせいで十分に感じることができなかったと思います。
記憶と匂いは結びついているので、匂いの情報が遮断された青春は、青春の記憶が大きく削られてしまったといっても過言ではなく、青春の40ページくらいを奪われてしまったと思います。
これが今回私が言いたかった、
「マスクによる匂いの遮断が、青春の記憶を奪った」
ということです。
今回は、コロナが若者から奪ったものについて、匂いの観点から語ってみました。ほかにもイベントの中止や、オンライン授業など、コロナの影響はたくさんありましたが、こういう考え方もあるんだ、というふうに思っていただけたらうれしいです。
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