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条文サーフィン~【刑事訴訟法】の波を乗りこなせ!!~「証拠保全」(第1編>第14章)

「この法律は、刑事事件につき、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを目的とする」(刑事訴訟法・第一条)。


「読んでみようと思える六法をつくる」プロジェクト。

新たに、その刑訴編となる条文サーフィン【刑事訴訟法】の登場です。

今回は、刑事訴訟法の「第一編 総則」から「第十四章 証拠保全」を読み進みます。

【刑事訴訟法】>「第一編 総則」>「第十四章 証拠保全」(第179条・第180条)。

(※刑事訴訟法=令和4年5月25日現在・施行)



<ミニQ&A集>

Q. なぜ「条文」なのか?

A. 「条文」は法律学習の公式のテキスト。一番確かなもの。だから、欲張らない法律学習は「条文」から。試験によく出る重要条文だけを参照するのでなく、法律(全条文)を通読すればきっと何かが変わる!!

Q. 法律(条文)を通読する上でのアドバイスは?

A. まずは、
  ・国語レベルの理解に徹する。
  ・準用条文等は無視する。
  ・とにかく欲張らない。

Q. ズバリ、「条文サーフィン」とは何か?

A. 長期の連載記事にいつも書いている通り、

  ・「条文構造」を意識して編集した法令の条文、その一行一行を「」に見立てて、かるーく乗りこなす。
  ・平面的な条文を立体的に読み込む一つの試み(読みの可視化)。
  ・イチから条文を読まないから、速く読めて理解できる。

  それが「条文サーフィン」です。




では、

条文サーフィン【刑事訴訟法】編の

はじまり、はじまり。




〇刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)


第一編 総則

第十四章 証拠保全


第百七十九条 被告人、被疑者又は弁護人は、あらかじめ証拠を保全しておかなければその証拠を使用することが困難な事情があるときは、第一回の公判期日前に限り、裁判官に押収、捜索、検証、証人の尋問又は鑑定の処分を請求することができる。
② 前項の請求を受けた裁判官は、その処分に関し、裁判所又は裁判長と同一の権限を有する。

第百七十九条

  被告人、被疑者又は弁護人は、
   ↓
  あらかじめ証拠を保全しておかなければ
   ↓
  その証拠を使用することが困難な事情があるときは、
   ↓
  第一回の公判期日前に限り、
   ↓
  裁判官に
   ↓
  押収、捜索、検証、証人の尋問又は鑑定の処分を
   ↓
  請求することができる。

② 前項の請求を受けた裁判官は、
   ↓
  その処分に関し、
   ↓
  裁判所又は裁判長と同一の権限を有する。

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