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「怪物の木こり」読書感想。

書店でブラブラしていると映画化される書籍コーナーで気になったので読んでみました。

とりあえず題名が気になったので手に取りパラパラと。
2019年の「このミステリーが凄い」の大賞作品とのことで、とりあえず楽しめるんだろうなという印象だけで読んでみました。

物語は弁護士でありサイコパスの主人公が、斧を持った覆面の男に襲われる
といったはじまり。
主人公目線と、事件を追う警察の目線が交互に進む。
それがテンポの良さと分かりやすさに通じているような印象。
設定のインパクトをエンタメ性と受け取るか、漫画っぽいと感じるかで好みは分かれるかもしれないが、中だるみは無く読み進められたので、個人的には良かった。
主人公と警察、互いの持っている手札が違う状態で進む物語。それを読者だけが知っているといった状態で進んでいくのも楽しめるポイントだったように感じる。

全体的に作品の雰囲気や文体の好き嫌いを楽しむ作品ではなかったように思う。余計な装飾がなく、読みやすいと言えばそうなのだけれども、設定が奇抜な分、余計に地味な印象が読書後に残ってしまった。
「この人の他の作品も読んでみたい」とは、わたしはなりませんでした。

しかし、今回は映画化ということで、そのへんの華やかさは十分に補われていると思われる。気になる方は、予告映像をどうぞ。


正直、海外ドラマ好きのわたしとしては、サイコパス主人公というと「デクスター」を真っ先に連想してしまう。(デクスターは2006年の海外ドラマ。主人公はサイコパスで検視官)
設定も似ているのでどうしても比べてしまう。
その点でも、映像化した方がより良い部分が際立つように思えるので映画を楽しみにしたいですね。

地味だなんだと言ってしまいましたが、映画の出来で人気が出て続編、そんな小説もあると思うので、その可能性は十分に感じる作品でした。
そして、このタイトルがとても興味を引き、好きです。このタイトルが気になり、それで読んだのですから。
同じように気になった人は、是非。
このミス大賞作品なので図書館にもあると思いますので、手に取りやすいと思います。


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