Hiroe Shiba【ドイツでピアノ講師歴40年・ピアニスト】

ミュンヘン在住。ドイツ国家認定ピアニスト、ヨーロッパピアノ教育者協会所属、バイエルン音…

Hiroe Shiba【ドイツでピアノ講師歴40年・ピアニスト】

ミュンヘン在住。ドイツ国家認定ピアニスト、ヨーロッパピアノ教育者協会所属、バイエルン音楽芸術家協会所属、某音楽サロンホールの音楽監督、某公立音楽学校のピアノ科教師をしています。コンサートや演奏のこと、ドイツのピアノ教育、レッスン、留学についてなど、スローペースで書いていきます。

マガジン

最近の記事

  • 固定された記事

タクシーと音楽の神さま

昨日、タクシーに乗った時のことです。 慌てて乗り混んだタクシー。行き先を告げてから気づいたのですが、車内にかかっていたラジオはクラシック音楽。 モーツァルトのオーボエコンチェルトでした。 思わずタクシードライバーさんに「クラシック音楽がお好きなのですか?」と尋ねると、「そうだねー。若い頃はいろいろ聴いたけれど、最近はクラシック音楽ばかりだねえ。クラシック音楽はいいよ。オーケストラでもソロ楽器でも声楽でも、なんでも好きだね。頭も心も癒してくれる薬だと思うよ。」という答えが返

    • ピアノ演奏と身体の動き(1)

      最近、ピアノ演奏の時の【動き】のコースを、レッスンのオプションとして学校でやっています。 ピアノ演奏の動きの種類は、私がドイツの音大で勉強したピアノメソッドでは、使う部位によって大きく2つに分類されます。 そしてその2種類から更に細か〜く分岐している、という感じになっているのです。 私がやっているコースのは、そのどちらもの種類を【ピアノを使わずに教えていく】という内容なのですが、どうせなら楽しくやりたいと思いまして。 なので、いろいろなグッズが登場します。(笑) 昨日

      • ドイツ思考で読んでみた上川陽子外相発言

        2024年5月 産経新聞・政界徒然草 【川勝平太静岡知事の「知性」発言が浮き彫りにした合理主義の病理 】と題された産経新聞の【政界徒然草】という有料記事を目にした。 が、記事は川勝元知事が使われているタイトル写真とは関係なく、冒頭から上川陽子外相の「この方を私たち女性がうまずして何が女性でしょうか」発言で始まる。 (注 私は有料プランで読んでいませんので、この記事も無料の部分だけしか読んでいません。無料の部分に対してだけの所見ですので、どうぞ悪しからず、、。) 今も

        • #良い日、悪い日

          昨日のレッスンの時のこと。 生徒が何か不調らしくて、「悪い日が続くと、本当に落ち込みます。」と言ったんですね。 さて、、と。 それってスランプってことなのか、何か嫌なこと、解決しない悩みでもあるのか、、、? そこはよくわからなかったのですが、悩みというとプライベートでデリケートな領域ですので、私から質問はせず、、。 でも、ふと思いついて 「年月って、いい日と悪い日が繰り返して過ぎていくよね。でも『悪い日はない。それは気づきだったり学びだったりして、良いことに転じるから

        マガジン

        • 私のピアノレッスン
          11本
        • 私の生徒たちや学校のこと。
          22本
        • ドイツの音大のピアノメソッド
          13本
        • ドイツ思考で観る日本のニュース
          1本
        • noteについてのいろいろなこと
          3本
        • 日本でのいろいろ。
          5本

        記事

          家康の御殿地に教会を建てたフランス人(後編)

          1935年(昭和10年)、ドラエ神父が私財を投じて建築した木造のカトリック清水教会聖堂は、見事に完成した。 ドラエ神父が双塔ゴシック様式の木造教会を設計し、それを清水の船大工、宮大工が日本の木造建築技術の粋を集めて建てた、ヨーロッパにも誇れる木造教会の誕生であった。 徳川家康が終の住処に選んだ静岡には、【特に優れた宮大工】が日本中から集められたのだという。 また清水港は徳川の軍港でもあったため、御船蔵が建てられ関船が停泊していた。 清水湊旧記には、1620年(慶長6年)

          家康の御殿地に教会を建てたフランス人(後編)

          家康の御殿地に教会を建てたフランス人(前編)

          今を遡ること約140年。 1884年(明治17年)9月18日、北フランスのブーローニュ=シュル=メール(Boulogne-sur-Mer)に、1人の男の子が生まれた。 ブローニュ=シュル=メールとは海辺のブローニュという意味。 その名の通りフランス本土の北東端、ベルギーとの国境付近、英仏海峡に面する町が、ブーローニュ=シュル=メール(Boulogne-sur-Mer ノール=パ=ド=カレー地域圏、パ=ド=カレー県)である。 名前は、ルシアン・アドルフ ドラエ(Delah

          家康の御殿地に教会を建てたフランス人(前編)

          12月のコンサートのお知らせです。

          8日は 【万人のレクイエム〜祈り〜】という、聴衆の皆さまと一緒に大切な方たちや可愛がっていた動物たちを鎮魂するコンサートです。 このコンサートは主にピアノのソロプログラムがメインになりますが(ピアニスト 柴 郭惠)、静岡と清水の3つの合唱団(清水カンマーコール、大谷洋光台混声合唱団、静岡室内合唱団)を合わせ、【白い鳥・記念合唱団】という特別編成の合唱団を作り、合唱団の歌声もプログラムに華を添えてくれます。 合唱指揮者は 柴 惠子 伴奏者は 市野秀美 です。 8日のコン

          略歴(メディア、プログラム向け)

          柴 郭惠(ピアニスト) ミュンヘン市立・リヒャルト・シュトラウス・コンセルバトリウム(現ミュンヘン国立音楽大学)コンサートピアニスト科卒業、マンハイム国立音楽大学ピアノ教育科卒業。マンハイム国立音楽大学大学院ピアノ演奏科卒業。 ドイツの大学2校のディプロム、大学院卒業の他、ドイツ国家認定ピアニストの称号を与えられている。ミュンヘン音楽芸術家協会、バイエルン音楽芸術家協会、ヨーロッパピアノ教育者協会、日本合唱指揮者協会に所属。 大学在学中、ミュンヘン国立歌劇場のソロ首席フル

          補講のお昼休み

          昨日の補講のお昼休みは、ここで、、、。 昨日は学校で朝10時から夕方5時までの補講でしたので、お昼はゆっくりしたいなぁと思い、1時間のお昼休憩をとってタイムスケジュールを組んでありました。 なので「ランチはどこかでゆっくり外食するんだもん!」と決めていたのです。 昨日はあいにくの曇り空。 ちょっと雨が来そうな感じだったので、外ではなく店内の席をチョイスしました。 週末はウイークデーのようなランチタイムメニューはなく、キノコの入ったpaccheri salsiccia

          リストカットの生徒(1)

          昨日の午後は学校で補講でした。 私は5月の中旬から1ヵ月ほど日本に行っていたので、その間の補講が山のようにあり、先週の土曜日から徐々に始めていたのです。 昨日は対面レッスンの補講2回目。 毎土曜日は学校で対面式(オンラインも可)、毎金曜日はオンラインレッスンと予定を組んであり、生徒が選べるようにしました。 昨日は土曜日でしたので学校で対面式レッスンだったわけですが、気温が27℃と低めで助かりました。 このところ、30度を超える日ばかりでしたからね、、。 さて昨日は補講

          ミュンヘンは真夏日続き、、、。

          今週のミュンヘン地域は最高気温が30℃超えの日が多く、今日も34℃だそう。 学校の私の教室にはエアコンも扇風機もないので、私はアウトドア用の小さな扇風機を家から持参してます。 学校側からすれば、1年間に数週間くらいしか必要になることのないエアコンや扇風機に、設備費なんてかけられない、、、ってことなんでしょうけどねえ、、。 でも、ドイツの夏は確実に暑さが増しているって感じるんですよね、、。 以前は「ヨーロッパの暑さってカラッとしてるから、日本の夏の暑さと違って過ごしやす

          ミュンヘンの蒼い空

          一昨日の晩、日本からミュンヘンに無事到着🛬。 翌朝、日本にいるかのような錯覚をしながら目覚め、そのまま学校に行き20:30までレッスンでした。 今は夏時間で時差が7時間ありますので、帰宅する頃は日本時間だったらもう【朝帰り】という時間です。(笑) まだ時差ぼけバリバリですので地下鉄で寝落ちしてしまいそうになり、アブナイ、アブナイ、、。 今日も明日もやはり20:30まで学校なのですが、驚いたのは季節の変化‼️ 私が1ヵ月間日本に行っていたら、季節はすっかり初夏になってい

          ロッカーに眠っていた、ふるーいピアノの楽譜。

          ドイツのバイエルン州では2022/23の学年が7月末で終わるのですが、整理整頓の苦手な私は、もう今週から教職員ロッカーの整理を始めることにしました。 というのも、私のロッカー内には古い楽譜がドンっと積まれてまして。 絶対に、一度では家に持って帰れない量と重さ、、。(笑) 毎週ロッカーを開けるたび、「コレはよろしくない状態だなぁー。」と思いながら積まれたままの楽譜を見ていたのですが、ついに【片付け着手の時は来た!】という気がしまして。 以前、学校から「寄贈された古い楽譜を

          ロッカーに眠っていた、ふるーいピアノの楽譜。

          noteを始めて1年経ちました。

          どうやら2022年の4月22日に自己紹介を書いて公開したのが、一番最初の投稿だったようです。 4月22日という日付から考えますと、私のお誕生日前ですから「お誕生日前に、何か新しいことを始めないと!」って思って、とりあえずnoteを始めてみた!というところでしょうか。 ま、私の場合、そういう動機から始めたことは一過性のことが多く(ほぼ8割以上)、長続きはしないでやめてしまうのですが、noteはそれからも【なんとなく】【不定期】に投稿していました。 noteの続け方、心得的

          今日はピアノ科コンサート

          今、ドイツは学年末で、各種試験、コンサートなどがまだまだ続き、先生も大忙し。 実は私も、今週はたーいへん、、なのです。(笑) 「でも、金曜日の夜のピアノ科のコンサートが終われば、土曜日はレッスンだけなので少しは気が楽になる!」と思い続けて、なんとか乗り切ってこれました。 ところが! 【来年度(9月から)の授業スケジュール】提出、締め切り日が今日だった!ということをすっかり忘れていて、気づいたのが昨晩。 帰宅する直前の教室で、突然、ですよ。 「あ!!!忘れてたじゃん!

          ピアノのレッスンと言葉

          日本で暮らしていた頃の私は、校則とか制服とかがずっと苦手な子供でした。 そうは言っても、もちろんまぁ大抵のことは守っていたわけですが、、。 でも、制服のリボンがしっかり結べていないとか朝からチェックされると「今日一日のスタートが台無しだよ!」なんて憤慨したものです。(笑) でも自分がドイツの音楽学校で、初めて自分のクラスを持つようになった時、「ああ、【クラスの決まりごと】というものは必要なんだな。」とわかりました。 同じ舟に乗ってる感というか、クラスのオリジナリティを感