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簡単、美味しい、フィンランドにまつわるお料理レシピ。
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Recipe|ハーブで美味しい北欧料理 〈12.オイルサーディンの香草パン粉揚げ〉

フィンランド料理に欠かせないハーブ。自然を身近に感じるライフスタイルを発信するMitsou(みつ)さんに、ハーブを使った北欧レシピを毎月教えていただきます。 過ごしやすく、とても気持ちのいい季節。思わず外に出歩きたくなりますね。北欧では、5月になるととても日が長くなり、ヘルシンキにおいては日没が21時を回ります。実際には21時を過ぎても明るくて、夏の訪れを実感します。そしてこの時期になると、6月から始まる夏休みがフィンランドの人々の一大関心事に。フィンランドでは働く大人でも

Recipe|ハーブで美味しい北欧料理 〈11.ミントとラム肉の春サラダ仕立て〉

フィンランド料理に欠かせないハーブ。自然を身近に感じるライフスタイルを発信するMitsou(みつ)さんに、ハーブを使った北欧レシピを毎月教えていただきます。 気温が上がり、陽射しも風もすっかり春めいてきましたね。今年はいつもよりのんびりやってきた春ですが、ようやく我が家のハーブたちも新芽を伸ばしはじめました。桜も咲いて、お花見に行きたくなる季節ですね。 春は日本で過ごす私たちにとっても待ち遠しいものですが、より暗く寒い冬が続くフィンランドでは、なおさらのこと。待ちに待った

Recipe|ハーブで美味しい北欧料理 〈10. バニラが香るティーケリカック〉

フィンランド好きの我が家には、ハーブや香りの良い花木を中心に50種類の植物があります。この原稿を書いている2月中旬はまだ、コートなしでは出歩けない気温ですが、少しずつ花芽が膨らむのを見ると、春がすぐそこまで近づいていることを感じます。 そして、花屋さんの店頭に明るい黄色のミモザが飾られる今の時期。小さくてふわふわのミモザの花を見ると、一気に春気分も盛り上がります。3月8日の「ミモザの日」はイタリアが発祥ですが、ここ数年は日本でも、ミモザの花やミモザモチーフの服や小物などを目

Recipe|ハーブで美味しい北欧料理 〈09.ベリーソースを添えたトナカイ肉の煮込み風〉

フィンランド料理に欠かせないハーブ。自然を身近に感じるライフスタイルを発信するMitsou(みつ)さんに、ハーブを使った北欧レシピを毎月教えていただきます。 北極圏内にあるラップランド。ヘルシンキの遥か北にあるこの土地は、サンタクロースの住む場所として、そして冬には美しいオーロラが舞う地域としても知られています。フィンランドでは先住民であるサーミ人の古い伝説に基づき、オーロラは「レヴォントレット(Revontulet)」=「狐火」と呼ばれます。 そのラップランドに住むサー

Recipe|ハーブで美味しい北欧料理 〈08.バターが優しく溶け込むミルク粥〉

新しい年のはじまり。いかがお過ごしでしょうか。フィンランドでは新年の迎え方も日本とはちょっと違いますが、そのあたりのお話は他のコラムニストの方にお譲りして…。私のコラムでは、この季節にぜひ試してほしいレシピをご紹介したいと思います。 新年から1週間が過ぎるこの時期、七草粥を召し上がった方も多いのではないでしょうか。フィンランドでお粥といえば、牛乳で柔らかくお米を煮た「リーシプーロ(riisipuuro)」。フィンランドを旅した方は一度は口にしたことがあると思います。フィンラ

Recipe|ハーブで美味しい北欧料理 〈07.ディルと海塩で漬けこむグラーヴィロヒ〉

朝の肌寒さや澄んだ空気に、冬の訪れを実感する12月。ぬくぬくとしたベッドからなんとか起き出したら、暖かなショールを羽織ってお湯を沸かし、温かい飲み物でホッと一息。何とも言えない幸せを感じる季節のはじまりです。 日本ではまだ雪が降り始めた地域は少ないですが、ヘルシンキでは平均気温も0度に近づくこの時期。寒さの厳しい北欧の冬、地面は深い雪に覆われ海は凍ってしまうため、春から秋に収穫した野菜や魚にさまざまな工夫を施して長期保存する文化が古くから根付いています。 今回ご紹介するの

Recipe|ハーブで美味しい北欧料理 〈06.ビーツと赤タマネギの香草マリネ〉

フィンランド料理に欠かせないハーブ。自然を身近に感じるライフスタイルを発信するMitsou(みつ)さんに、ハーブを使った北欧レシピを毎月教えていただきます。 日本でも寒さを感じる日が増えてきました。寒い季節を控えて、マフラーなどの冬小物を用意したり、暖かい煮込み料理が恋しくなる時期ですね。 冬の料理はさまざまありますが、私が冬の北欧らしさを感じる食材のひとつが鮮やかな赤い色が特徴のビーツです。フィンランド料理がお好きな方なら、ビーツと聞くと「ロソッリ(Rosolli)」が

Recipe|ハーブで美味しい北欧料理 〈05.ベリーとスパイスが薫る洋梨のコンポート〉

フィンランド料理に欠かせないハーブ。自然を身近に感じるライフスタイルを発信するMitsou(みつ)さんに、ハーブを使った北欧レシピを毎月教えていただきます。 少しずつ気温が下がり、秋の到来を感じる季節。フィンランドでは日本より早くに秋が始まり、ヘルシンキよりも北のラップランドでは、9月の後半には紅葉の見頃を迎えます。色付いた広葉樹の赤、オレンジ、黄色、ベリーの赤紫や青紫、そして針葉樹や苔の緑。この季節は、まるで色とりどりのパレットのような景色がひろがります。 そして秋の楽

Recipe|ハーブで美味しい北欧料理 〈04.たっぷりキノコと厚切りベーコンの秋味キッシュ〉

フィンランド料理に欠かせないハーブ。自然を身近に感じるライフスタイルを発信するMitsou(みつ)さんに、ハーブを使った北欧レシピを毎月教えていただきます。 夏の終わりから秋にかけて、フィンランドの人々は森でキノコ狩りを楽しみます。険しい道が少なく、歩きやすいフィンランドの森。鳥の声や風、木々の香りを感じながら過ごす時間は、心からリラックスできそうですね。 繊維質やミネラル、ビタミンが豊富に含まれるキノコは、いわば森からの恵み。そのキノコを使ったフィンランド料理のひとつが

Recipe|8月のフィンランドレシピ 〈鶏肉と夏野菜の串焼き〉

フィンランド出身のフードコーディネーター・ヨハンナさんに聞く、季節のフィンランドレシピ。今月は、手軽で楽しい!色鮮やかな串焼きをご紹介します。味付けにオリーブオイルとバルサミコ酢を使うことで、少し洋風な仕上がりに。栄養豊富で夏の終わりにぴったりです。 ●Kanavartaat(鶏肉と夏野菜の串焼き) 『日本で愛されている焼き鳥ですが、フィンランドにも鶏肉を串に刺してグリルで焼くことがあります。ただ、肉だけではなく、野菜と合わせて彩りの良い串にして、お肉も野菜も同時に楽しめ

Recipe|ハーブで美味しい北欧料理 〈03.アンチョビが隠し味!万能バジルペースト〉

フィンランド料理に欠かせないハーブ。自然を身近に感じるライフスタイルを発信するMitsou(みつ)さんに、ハーブを使った北欧レシピを毎月教えていただきます。 太陽が眩しい季節。フィンランドの人々が短い夏を存分に楽しむように、私たちも夏の日差しを浴びると、とても明るい気分になりますね。 夏野菜もまさに本番ですが、実はハーブにも旬が存在します。北欧のハーブとして有名なディルの日本での旬は、秋から冬そして春先。ディルは暑さが苦手なので、夏のシーズンがやってくる前に種をつけて次の

Recipe|7月のフィンランドレシピ 〈夏野菜のジャーマンポテト〉

フィンランド出身のフードコーディネーター・ヨハンナさんに聞く、季節のフィンランドレシピ。今月は、フィンランドではメイン料理の他、料理の付け合わせとしてもよく使われる、じゃがいもを使ったレシピをご紹介します。たくさんの夏野菜と酸味のあるソースをあわせた、これからの季節にぴったりな味わいです。 ●Pyttipannu(夏野菜のジャーマンポテト) 『日本でもお馴染みのジャーマンポテトですが、フィンランドでは「ピュッティパンヌ」という名前で呼ばれていて、前日の料理で余った茹でじゃ

Recipe|ハーブで美味しい北欧料理〈02.ソーセージのグリルとヴィーリソースのサラダ〉

フィンランド料理に欠かせないハーブ。自然を身近に感じるライフスタイルを発信するMitsou(みつ)さんに、ハーブを使った北欧レシピを毎月教えていただきます。 太陽が沈まない白夜が続く、フィンランドの夏。音楽フェスや映画祭に出掛けたり、ビーチで泳いだり、釣りやキャンプにサイクリング、ベリー摘みを楽しんだり。多くの人々が外に出て、貴重な夏時間を楽しみます。 そして、フィンランドの人々にいちばん人気がある夏の過ごし方といえば、真っ先にあげられるのがサマーコテージ。湖畔のコテージ

Recipe|6月のフィンランドレシピ 〈白身魚、新じゃがとアスパラの包み焼き〉

フィンランド出身のフードコーディネーター・ヨハンナさんに聞く、季節のフィンランドレシピ。今月は、フィンランドでは今の時期、サマーハウスで家族や友人と過ごす時によく食べるという、旬の食材を活かした料理をご紹介します。 ●kalaa, uusia perunoita ja parsaa nyytissä(白身魚、新じゃがとアスパラの包み焼き) 『6月21日は夏至ですね。フィンランドもやっと暖かくなってきて、夏の訪れを感じます。この時期は、太陽が沈まずに一晩中明るい「白夜」が続