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Recipe|ハーブで美味しい北欧料理 〈03.アンチョビが隠し味!万能バジルペースト〉

フィンランド料理に欠かせないハーブ。自然を身近に感じるライフスタイルを発信するMitsou(みつ)さんに、ハーブを使った北欧レシピを毎月教えていただきます。

②材料バジルメイン

太陽が眩しい季節。フィンランドの人々が短い夏を存分に楽しむように、私たちも夏の日差しを浴びると、とても明るい気分になりますね。

夏野菜もまさに本番ですが、実はハーブにも旬が存在します。北欧のハーブとして有名なディルの日本での旬は、秋から冬そして春先。ディルは暑さが苦手なので、夏のシーズンがやってくる前に種をつけて次の世代へ命を繋ぎます。

いっぽう暑い季節が大好きなのが、今回ご紹介するバジルです。多くのハーブが夏を苦手とするなか、バジルは暑くなるとグングンと成長します。バジルはもともと熱帯アジアが原産のハーブ。太陽の光と暑さを好むのも納得です。

 ③ポットハーブ

そんな夏が旬のバジルは、北欧でも大人気。フィンランド人に人気のハーブランキングでは、必ず上位に入ります。フィンランドの有名なハーブ生産者、ヤルヴィキュラ(Järvikylä)のインスタグラムにも、バジルが頻繁に紹介されています。

フィンランドのスーパーマーケットでは、ハーブポット(根が生えた苗)の状態で売られているのもよく見かけます。東京ではパック詰めになった葉を買うのが一般的なので、苗で買うと聞くと驚きますが、イメージ的には豆苗に近い感覚です。新鮮だし、何度も収穫できてお得!そのままプランターや小さな器に入れて、キッチンで栽培している人もいるんですよ。

④バジルソース_ayata

今回ご紹介するレシピは、バジルペースト(basilikapesto)です。スウェーデンの定番料理「ヤンソンさんの誘惑」などでお馴染みのアンチョビを隠し味に使って、少し大人の味に仕上げました。


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⑤ソース材料

●アンチョビが隠し味のバジルペースト

【材料】 (1回で使い切れる作りやすい分量・2人分目安)
スイートバジルの葉 20g
松の実 20g
クルミ 20g
ニンニク 1かけ
オリーブオイル  大さじ2
アンチョビフィレ 3枚

【作り方】
1:松の実はフライパンで軽く炒っておく。バジルの葉の茎を取る。バジルは洗うと痛みやすく香りが飛んでしまうので、汚れがあったら葉ごと取り除く。(水分がついた場合は、優しく拭いて水気を取り除いておきましょう。水分が残っていると、ソースが白く乳化してしまう元になります)

2:フードプロセッサーに材料全てを入れ、小刻みにON/OFFしながら材料を攪拌する。(バジルは熱で黒く変色し香りが飛びやすい為、モーターを長時間回すと回転熱でダメージを受けてしまいます。回しっぱなしにせず、少しずつ回すのがポイントです)

工程は以上。とても簡単に手作りバジルペーストが作れます。


⑥パスタ

〈For Pasta〉
レシピのバジルペーストにひとつまみの塩、ミニトマト、小海老を加えた冷製パスタを作りました。バジルペーストには、松の実だけではなくクルミも加えているので、まろやかで深みのある味わいに仕上がります。

イタリアンのジェノベーゼソースは、塩やパルメザンチーズを加えて作るレシピも多いですが、塩分によって風味や状態の劣化がすすみやすくなるため、今回のレシピでは使っていません。パスタに使う場合は、茹でたパスタとバジルソースを合わせた際に、塩とパスタの茹で汁を加えて塩味を調整し、最後に粉チーズを加えて和えると美味しく食べられます。

⑦パン

〈For Open Sandwich〉
軽くトーストしたパンにバジルペーストをたっぷりと塗り、カマンベールチーズ、ミニトマトを乗せてバジルの葉を飾ると、お酒にもよく合う一品になります。

具が多くオイルが少なめのバジルペーストなので、幅広いお料理に使えます。料理によってオリーブオイルをさらに加えたり、お好みでアレンジしてお楽しみください。


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⑧バジルアップ
〈スイートバジル〉 シソ科 / 一年草
甘味のある爽やかな香りとほのかな辛味が、さまざまな料理で重宝されるバジルは、イタリア料理や地中海料理のほか、タイ料理やベトナム料理にも欠かせない。スイートバジル以外にも、レモンバジル、ホーリーバジル、シナモンバジルなど品種も豊富。葉は生食だけでなく、乾燥したり、オイルやビネガーに漬け込んだりと様々な活用ができる。種子(バジルシード)は水を含むとゼリー状になることから、デザートやダイエットフードにも利用されている。殺菌効果や消化促進作用などがあり、近年では免疫力を高める成分が多く含まれる点に注目が集まっている。

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