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深読み

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少し考えた時の記録です。回顧、反省なども。 他には、クリヤヨーガやヴェーダに関する書籍の読書記録も。
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#屋台

深読み:三日月に鹿

深読み:三日月に鹿

先週の土曜日に、兵庫県加西市住吉神社の春季例大祭、通称、「北条節句祭り」の神事を拝見しました。その際に氏子南町の屋台を拝見しました。

紺色の布団屋根に水色の天幕が特徴です。前後の梵天は翼を広げた一対の荒鷲が中央の兎を狙い、左右の脇梵天は、金綱の締め隠しとして「満月に鶴」「三日月に鹿」を配した扇が取り付けられています。

目を引いたのが、金の扇の上の「三日月に鹿」です。その由来については、未調査で

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深読み: 横笛を吹く天女

深読み: 横笛を吹く天女

播州の秋祭りで有名な神社のひとつ富嶋神社(たつの市御津町)の氏子に東釜屋という地区があります。以前より、練り子のハッピの背中に描かれている横笛を吹く女性像がとても気になっています。詳しいことがわからないので、いろいろ考えてみました。

富嶋神社で祀られる主祭神は、息長足媛命(オキナガタラシヒメノミコト)であり、配祀神は、 品佗和気命(ホンダワケノミコト)、玉依姫命(タマヨリヒメノミコト)、高霎神(

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深読み:屋台彫刻と神話

深読み:屋台彫刻と神話

播州の秋祭りで練り出される屋台は、「動く芸術品」と言えるほどに、各部の装飾や彫刻には日本の伝統工芸の技がふんだんに盛り込まれています。例えば、屋台の屋根の頭頂部の擬宝珠(ぎぼし)のすぐ下の露盤(ろばん)彫刻や、屋根下の東西南北4面ある狭間(さま)彫刻などです。

狭間には、江戸後期から現在まで受け継がれる名だたる彫刻師たちによって様々なモチーフが採用されています。例えば、日本書紀・古事記から源平合

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